困惑、絶望、憤怒様々な激情が黒崎一護に襲いかかる
何故、何故、何故、何故と繰り返す
親子は『母親』を失う
息子はその手ずから母親を失おうとした
その理解出来ない禁忌を最愛の息子が犯す
……母親を亡くしている黒崎一護からしては到底理解出来なかった
息子が理解出来ない何かに変異する
それは喪失だった
「一勇……!!何をしているのか分かっているのか…!?」
咆哮に近い激情だった、否定させて欲しかった
「……父さん、あなた達はどう足搔いても障害になる、母さんの六花もね。仕方なく……仕方なくだよ」
そんな黒崎一護の激情とは真逆に一勇の感情のない損得勘定のリスクマネジメントを軸に話す
冷たい、あまりにも母親に手をかけた後悔がどう足搔いても見えなかった
お前は…誰だと呟く
「やだなぁ父さん…………黒崎一勇あなたの息子さ」
三日月様に裂けた笑みを浮かべる
あまりにもおぞましい
血を流す織姫の体を支えながら絶望した
こいつは…………誰なんだ……誰なんだよ!!
激情に任せ死神化……ああ遊子も夏梨も来てなくてよかった……
「かぁずぅい!!!!!」
咆哮と共に斬月を構える
死神化しなくなって久しい、全盛期に比べれば落ちたものも激情に駆られた霊力は迸る
「…………断ち纏え『双月』」
一勇が構えるのは黒い2対の斬魄刀、解放し迎え撃つ
結果としては惨敗だった
卍解までしたうえで始解の一勇に打ち負けた
そこからは……ご覧の通りだ
「あいつは『虚影のアサシン』と名乗り、破面を引き連れ虚の実体化しレギオン共を軍勢とし空座町を滅ぼした……そこからも地獄絵図さ、自衛隊も派遣される事態にもなったが……現代兵器も通用するわけはなく全て無駄に終わった」
「現状空座町は不可侵の結界が張られて尸魂界も手を出せない状況になった…」
話し終え……息をつく黒崎さん
場の空気は重い、……私は彼の息子の豹変の理由を知っている
……けど到底信用はできないだろう
でも…息子は……別に『黒崎一勇』が悪性になったわけではないと……伝えたい
「……お前達が何者かは知らない、……敵ではない筈だ……お前達もこの事態を止めたいのだろう?」
「……はい、私と彼は……この事態を収集するために来たとある機関の人間です」
「とある機関…ね、不可侵の結界が張られて……どうきたかはわからないけれどさ………息子を頼む」
頭を下げる一護
「得体の知れない何かになっても……息子は息子なんだ………きっと逆で織姫もそう言うはずだ」
「あ、はい……なら一緒に……」
そこに黒崎一護の姿はなく、一つの機械が置いてあった
私は理解した、彼は既に……
「マスター……目を覚ましたかよかった」
ちょうどセイバーくんが帰ってきた
「セイバーくん……誰かに助けられた?」
「いや………浦原達と合流してここに案内されたんだが」
不思議そうに首を傾げるセイバーくん
一つのカードを拾い上げる
クラスカード『セイバー・黒崎一護』
「一緒に……止めましょう」
願いを託され決意する
私は………『禍神転生者』を許さない