事態は火急である
私が眠っている間に事態は刻々と変わっていった
「…………黒い人型の化け物?」
「ええ………石田サンを助けに行った際それと遭遇しました」
浦原さんは頷く
「それは暗殺者の破面達を捕食しその場にいた要塞級をも食い荒らしました」
要塞級大虚を食べたぁ!?
「……えぇ……で、藤丸サン達が一体倒してくれたので残る一体…空座町中心の重霊地の中心にあたる部分に
鎮座している要塞級大虚も捕食しました」
「要塞級がこの実体化の核なんですよね……なら」
浦原さんは、首を振る
「…変わらないッスね、この黒い人型が代わりを務めるようです……むしろ悪化しただけです」
「………あの化け物、……石田なのか?」
イスに腰をかける苺花ちゃんが声をあげる
「……おそらく……あの化け物は滅却師の霊子の絶対隷属を使用して捕食しています……残る滅却師は彼女だけですし………霊圧の根っこは彼女のものでした」
「一勇のやつ、石田に何しやがったんだ」
滅却師……石田竜鳴が、化け物に変異し捕食している
…………霊子体に変わりつつある空座町には滅却師の絶対隷属を振り回されたら崩壊するのでは?
「……そっすね、そこが一番の懸念ですが……セイバーサンに見てきて貰いましたが現在あれは休眠状態に入ったようです」
……休眠状態?
「原因はどうであれ……休眠状態ならば動くなら今でしょう……」
「ですよね……」
動くならば、……今最大の敵は
「……最後の破面……第一刃のアルトリア・ペンドラゴンを藤丸サン達に倒してもらいたいです最悪無力化が望ましいですが」
アルトリア・ペンドラゴン
星の聖剣も神造兵葬…それを操る文句なし比類なき力を持つサーヴァントだ
味方ならばやらかしが多い彼女だが敵になれば…まるで暴風の如き強さだ
しかも黒い騎士ならば『オルタナティブ』
黒い暴君のアルトリアオルタ
容赦ないだろう
「問題無い……行こう、マスター」
「あたしも行くぜ!!この前の借りを返してやらなきゃ」
「阿散井サンには別の仕事がありますっす……アタシに付いてきて貰いますよ」
「……く、なんでだよ」
がくっとなる苺花ちゃん
「……この不可侵の結界をなんとかしますっす、そうすれば尸魂界からの援軍も要請できます…今までは試みようとすると破面の誰かに妨害されてました」
「今なら……」
「そう今なら……破面は残り一体、化け物は休眠状態……アルトリア・ペンドラゴンは藤丸サン達に抑えて貰います」
でも…彼が来るのでは
「だから阿散井サンには、時間稼ぎをして貰います」
「あたし?」
「…頼りにしてますっすよ」
「ああ!!」
私達はアルトリア・ペンドラゴンの撃破
勝てるだろうか…
アルトリア・ペンドラゴンは困惑していた
休眠状態のそれを見守る
黒い人型は全ての虚を食い尽くした
手駒は居なくなった…けどこれだけで全軍以上の戦力を有しているのはよくわかる
ボーダーイーターとマスターは言った
おぞましい、単純におぞましい
けど
「…………待っていてくれ、すぐ終わる……真衣……」
アルトリア・ペンドラゴンは呟く