アルトリア・ペンドラゴンは誰も信用していなかった
彼女も、もちろん転生者だ
アルトリアも、メドゥーサも、ハサンも、
黒崎一勇が用意した擬似英霊だ
破面に転生した彼女らに植え付けた
『禍神転生者』による『隷属転生』と呼ばれるものだ
弱みを握り屈服させ死に至らせ転生させる
メドゥーサの彼女にはいじめからの人生からの離脱を
ハサンの彼らは全ては死刑囚で次の来世を
アルトリアの彼女には…………『人質』を
全て『禍神転生者』の都合の良いようにと出来ている
それでもアルトリア・ペンドラゴンはこなさなければならない
隷属転生してしまったら抗うすべはない
自身の与えられた役割をこなさなければならない
…誰も信用は出来ない、奴らが約束を守るとは限らない
それでも…………
座して待つ、……………『敵』を
彼女にとっては、救済はない
「頼むよ、アルトリア………僕に歯向かう敵は全てきみの剣の錆にしてくれ」
マスターはそういう
「…ああ、マスター……全ての敵は粉砕してくれる」
静かに待つ
空座町中心部
そこはクレーターと化していた
以前は要塞級大虚が鎮座していた
それは既になく、殺風景だった
「…………本当に居なくなっている」
最初にレイシフトした場所である
最初に要塞級大虚の威容をみた場所でもある
「マスター…既に休眠状態の人型は別の場所に運ばれたらしい…だがアレの呪詛みたいな霊圧はダダ漏れのようだ」
「…私も……よくわからないけど鳥肌がひどいよ」
ね?と言いながら見せるが苦笑された
「浦原さん達は不可侵の結界をどうにかするのは私達が戦闘に入ってからだよね」
「そうだな、……だが不可侵の結界が破壊できたとしてもすぐに援軍がくるとは限らない」
「……アルトリア・ペンドラゴンは私達でなんとかしなきゃならない」
「……ああ」
「…………セイバーくん、勝算は?」
「五分だな。本来のアルトリア・ペンドラゴンと仮定するならば……だが」
破面という転生者である不確定要素がわからない…よね
『帰刃』もおそらくあの剣に準ずるモノであるだろう
「……やるしか無いさ、任せろマスター」
「……うん、頼りにしてる」
残る……という選択肢を提案した、どう足搔いても足手まといだ
守りがなく……彼一人が現状私のサーヴァント
なぜかドクターロマニからの連絡はない
先ほど連絡を試みたが……つながらなかった
追加の召喚も望めない……おそらく不可侵の結界がこちらにも作用しているのだろう
レイシフト出来たのも…奇跡かな
「ならすぐに対処できるように一緒に居た方がいい、令呪も何かあった時たのむぞ…マスター」
ぽんと頭を軽く叩かれる
「マスター…って呼び方…なんかやだ」
むすっとする
「ならリツカ、これでいいだろう」
苦笑されたが応じてくれた
うん、…まだ呼び慣れない名前だけどその方が慣れてくるよね
そんな中私達は進む
クレーターの中心部分から地下に進めるようだ
地下に空洞……?
この先に……あの禍禍しい霊圧があるようだ……ならおそらく休眠状態のあれを守るべくアルトリア・ペンドラゴンも居るはずだ
禍禍しい、呪詛のような霊圧…探知能力のない私でも…ピリピリとくる
呪詛のような霊圧の中、地下へ降りていく
自然に出来た様なモノではない……?
進めば進むほど霊圧の濃度は濃くなる
「…………大丈夫かリツカ?」
「……大丈夫」
顔をまだまだしかめる程度さなんとかなるなる
空元気……ですよね
開けた場所に出た
東京ドームくらいの広さはある
空座町の地下にこんなところが……?
…………………
呪詛のような霊圧とは別の霊圧があった
清廉な霊圧ではあったが暴風の如き強さを有していた
「やはり来たか…死神達じゃないか……貴様ら……カルデアの人間か?」
広場の中心に立ち塞がる黒い騎士がいた
「……まぁ、どうだっていいだろう。私は敵を粉砕するただそれだけだ…」
黒い剣を構える、既に彼女は戦闘態勢にはいっていた
「………
対『騎士王』の火蓋は切って落とされた