「…!!!!?」
『約定ノ天鎖斬月』による『極光ノ月牙天衝』の光の濁流がアサシンを呑み込んだ
壁にぶつかり、それでも勢いは止まらず壁を削る
止まり、アサシンは壁に埋め込まれる形になる
「原型をとどめてやがるのは流石だなアサシン」
『超越の剣製』は消える
「………………ぐは…!」
鮮血を吐き出すアサシン、既に死に体
元の地下大空洞へ場所はもどる、固有結界は消えた
「…………ぐ…………まだだ……まだ……『境界を喰らうモノ』…!俺を喰らえ!!全てを壊しちまえ!!」
奴がそう叫ぶも無反応
そういえばあの禍々しさを感じる霊圧は消失していた
……私もアサシンとの戦いに見入っていて失念していた
「何故!!反応がねぇ!!」
「それは余が勝ったからである、孵化する前でよかった……流石に、手こずったわ」
裸の石田竜鳴を抱えながら傷だらけのネロが立っていた
『……ネロ、お疲れさま休んで』
「うむ、此度の戦いも我等の相性が良いことが証明されたのぅ……またあの駄狐ではなくこの強くて可愛い余を呼ぶが良い奏者」
夢幻召喚は解け、白野さんに戻る
「…………全くあの子は…………で、どうする?アサシン、君は既に死に体、禍ツ聖杯の孵化には失敗……次の特異点にでも行かれたら困るし逃がさないけどね……ね?藤丸さん、赫月のセイバー?」
薄く笑う白野さん
「当然逃がさない、因果応報……罰を受けてもらう!!」
私は叫んだ、あの子達の為にも
「当然だ、……その首ははねる……その前に聞きたい!!」
剣弾を投影し射出、アサシンを地面に縫いつける
「……貴様ら如きに……『境界を喰らうモノ』を……巫山戯るんじゃねぇ……俺は……俺は…弱者で終わるわけには……!!」
「答えろ!!アサシン!!奴は『崩界のアヴェンジャー』は、どこに居る!!?それに……あいつ、『常世総てのセイヴァー』はどこに!!?」
「………………が!!?」
突然アサシンは苦しみ始めもがく
「……て、てめぇ…!用無しになったらこれか…!?」
一瞬にして融解し血となりドロリと血溜めとなる
「げ、げっがい……ぎざまぁ…!」
「ンフフフ……お疲れさまでございます、虚影の…いや虚栄とでも、申しますか……クラス適正すら無くよう頑張ってくださりましたねぇ……ンフフフ…『禍ツ聖杯』の欠片の成長を感謝致します」
ニヤニヤクスクスと笑いながら血溜めが赤い着物姿の女へ姿を変え現れる
「『血怪のバーサーカー』…!?」
「第1特異点クリアおめでとうございます赫月様……といってもあれはコンプレックスの塊である底辺労働者を転生させて焚き付けただけのモノでして……まぁ禍ツ聖杯の欠片を成長させてくれたのは予想外でしたが」
血怪のバーサーカーの手には、禍々しさを内包した聖杯の欠片
「な、いつの間に…回収したはず…」
白野さんがにらみつける
「……ンフフフ…、ごめんあそばせ岸波様」
ニヤニヤクスクスと嘲笑う
「……『血怪のバーサーカー』いや禍神名『血怪姫』……こいつに喰われた特異点は数知れず……特級の封印指定の『禍神転生者』…此奴が次元聖杯戦争に参加しているなんて厄介だね」
「……」
ニタァァァァと嗤う着物姿の赤い女
「何のマネだ、血怪の!」セイバーくんは吠える
「……戦いに来たわけではありませんの、これの回収と挨拶だけですわ……今の貴方ではわたくしを満足させられませんし…ああ、我が主にも会わせられませんわ」
申し訳ありませんがと付け足す
「ですが、『常世総てのセイヴァー』については教えて差し上げましょう」
「…なんだと……?…」
「『常世総てのセイヴァー』…?」私は疑問に思い呟く
「おや、自分のマスターに話しておりませんの?彼女は赫月様の…」
「やめろ!」
「余計なマネでしたわね、…彼女は私達の支配特異点を次々と、『救済』していますわよ救済者のクラスに恥じない勢いで」
「……『救済者』」
「あれの狙いも『禍神転生者』、次元聖杯戦争及びクロスオーダーを進めればいずれ邂逅できましょう……話が過ぎました此度の特異点は幕引き……貴方様の勝ちですわ」
ドロリと血溜めとなり消える
「セイバーくん……」
「すまない、いずれ必ず話すリツカ」
第1特異点は終わった
地下大空洞へは全滅したと思われた護廷隊が到着
満身創痍の苺花ちゃんは四番隊につれられ治療へ向かっていく、気絶している石田竜鳴も運ばれる
傷が深いセイバーくんも同様、治療を奨められ連れられていく
白野さんも拉致られていく、大丈夫だというが断れきれずそのまま
四番隊隊長虎徹勇音の懇願は断りづらそうだ
比較的軽傷者の私は仔細を聞きたいと一番隊総隊長
京楽春水に捕まってしまった
転生者のことも含め説明する、多分この人にたいしてウソは通じないと思ったからだ
案外すんなりと受け入れられた、それほど黒崎一勇の変容は異常だったのかもしれない
「…君達には感謝しているよ、護廷十三隊としては黒崎一護並びに一勇くん……彼らを救えなかったことはやり切れないけどね」
自嘲気味に笑う総隊長さん
……これからは尸魂界並びに現世は大変になるだろう
再興しなければならない
空座町の結界は解けたのだ、外界に晒されるのだ……復興の手が入るのだ
前へ進むのだろう
それから1週間、私達はまだ尸魂界に滞在していた
セイバーくんと白野さんは如何せん完治していない手前、帰るとは言い辛かった
……カルデアに帰れば治療も出来るのだが
一目、阿散井ルキア…もとい朽木ルキア十三番隊隊長にあっておきたかったから彼らに無理言って残っていたのだ
「あまり……感情移入過ぎるなよリツカ」
彼の言葉に首を傾げる
あまりの忙しさに時間が取れない隊長達に無理をいい面談を許された
十三番隊隊舎の一室
「……藤丸立火殿だな、此度は娘が世話になったな」
薄く笑うルキアさん
おお、原作の最後の初々しさはなく隊長の貫禄が在るなぁ……可愛いけど
「あ、いえ……苺花ち……さんの具合の方は?…」
「うむ、そろそろ副隊長業務に戻りたいと騒ぎだすぐらいには元気だぞ」
「そ、そうですか……よかった」
安堵する
「して、わざわざこの時期に面談を申し込んでくるのだ、用があるんだろう」
「はい」
黒崎さんに会ったこと、力を借りたことを搔い摘まんで話す
「ふむ…あやつらしいのぅ」
「信じるんですか?」
「…………あやつの力を使い戦っていたことは苺花からは聞いている……ま、一護のやつがやりそうなことだしな」
笑うルキアさん
ただ伝えたかった、黒崎一護さんの思いは成就されたのだと
ルキアさんに伝えれば報告になるかなと思った
三日後
セイバーくんと白野さんは帰還が許されるぐらいには回復した
「……あそこの隊長は心配しすぎだと思う」
白野さんはげんなり気味に言う
「……じゃぁ、藤丸さん私は次のレイシフトが二日前に来たから行かなきゃならない……凛とラニにどやされる前に帰らなきゃ」
「今回はありがとうございます白野さん」
「頑張ってね、今回みたいに助けれる訳じゃないし…まぁ何かあったら連絡して……これ一応連絡先ね」
白野さんは、去る
「さて、我々も帰るか」
「その前に教えて……セイバーくん……この特異点はどうなるの?…」
「…………本来の次元へ収束する、『禍神転生者』の干渉を、なかったことにする修正力が、発生するはずだ」
「そっか……」
彼、彼女らの苦しみ、絶望はなかったことになる
「……だから感情移入はするなよと言った」
「うん……」
それでも彼女らは生きていたのだ
「……『隷属転生者』は」
「本来の世界には帰れないが……輪廻転生の枠には戻れるはずだ」
「……よかった……」
「お~い、……よかったまだいたか」
赤毛の少女が駆けてくる
「……あ、苺花ちゃん具合はいいの?」
「……ばっちりだ、そうだ石田の奴も目が覚めたってさ。気にしてただろ、後遺症もなさそうだ」
「よかった…………苺花ちゃん私達帰るよ」
「そか、なら門を開けて案内するぜ」
「ううん、……この世界から帰るよだから大丈夫」
「……信じられないけどやっぱりそうなんだな…………まぁ……世話になったあんまり話せなかったけど……友達だぜ立火」
やめてよ、……泣きたくなる……
「……うん、友達……」
涙腺は崩壊する
「ばっか、泣くんじゃねぇよ……また会えるってきっと」
「……うん」
キミの前向きのコミュニケーション能力がうらやましいな
「バイバイ、苺花ちゃん」
ドクターロマニの声が聞こえた、全く連絡なかったくせに……
私達は光にかわり霧散した
私達の初めてのクロスオーダーは終わった
彼女は居なくなるかもしれないけど……私は覚えていようと思った
とある、特異点
「ああ、エスデス様……お慕い申し上げます……」
とある帝国に少女は恍惚の表情を浮かべ現れた
これは悪鬼の物語だ
第1特異点終了、無理矢理まとめた感じに…未熟っぷりに前話は難産でした
次回からは第2特異点へ行きたいです