Fate/Cross Order 人理修復異界課   作:九咲

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第15話「渇望を斬る」

帝国・イェーガーズ詰め所

 

 

「ウェイブくんとランくんが離反かぁ」

 

「じゃて、どうするんじゃ?ワイルドハント私だけじゃぞ」

 

「コスミナちゃんは悲しい実験の犠牲になりましたとさ

 

詰め所の、地下にてエスデスすら知らない大層な施設があった

 

そこに『屍竜のライダー』と元ワイルドハントのドロテアがいた

 

「シュラくんとコスミナちゃんは『命を繋ぐモノ』の試作品になったんだよ」薄く嗤うライダー 

 

巨大な水槽の中に薬液に浮く『黒い人型』2体

 

「錬金術にもこんなのはないぞこれはなんじゃ」

薄気味悪く見上げるドロテア

 

「一種の魔力生命体さ、この世界の生物帝具に似たものと思ってくれればいいよ、…位階は圧倒的にこっちが上だけど」

 

「こんなモノを作ってライダーはどうするつもりじゃ?…」

 

「『不死』という永久機関を作りたいのよ…私も再生能力持ってるけど…それとは段違いのね。ドロテアちゃんも『永遠の命と若さ』は錬金術師の悲願でしょ」

 

「そうじゃが…まさか…たどり着いたのか?…」

 

「んふふ、理論上はね…」

 

意味深に嗤う

 

相変わらずよく嗤う女だとこいつも薄気味悪く思うドロテアだが『不死』への渇望からかソレからは目をはなせないでいた

 

『いつまでも若く永遠の命』を持って降臨し続ける渇望

 

見た目年齢には少女と改造しているが老いていく我が身が憎い

 

老化とは『衰退』だ

 

活力を失い目的を失い意味を失う

 

 

故に渇望している『若さ』を。それを維持できる『不死』を

 

錬金術師となり何年たったか『賢者の石』という秘儀にまでたどり着いたが『不死』には至れなかった

 

だが此奴は、至れたという

 

どんな悪魔染みた邪法でもあるというのか

 

だが、ドロテアにとって邪悪なものであっても魅力的に思えた

 

渇望し崇拝し問い続けた半生の答えは得たというのか此奴は

 

 

「……『不死』になってどうするんじゃ?ライダーは?」

 

老化を恐れ即物的だと、自身を思うドロテアは底が知れない少女の形をした怪物に問う

 

そもそも利用するためにドロテアを得るためにワイルドハントを潰した女が私と似たような理由ではある訳がなかった

 

「聞く?聞いちゃう?まぁそういう流れかな…………『エスデス様を不死』にする」

振り向きドロテアをまっすぐ見るライダーは本気の顔だった

 

「エスデス将軍を……?ライダーにとってそこまでの存在なのか」

 

「言うならば現人神かなぁ……私にとっての絶対神、崇拝対象だよドロテア」

恋する乙女を超える一途さ

 

「エスデス様を不死にして、永遠に戦いを謳歌していただく……いくらでも、闘争を、戦争を私は用意するの」

 

「ああ、……本当の『最強』にして『次元聖杯戦争』を勝ち抜き……ふふふ」

最後の一言はドロテアに聞こえないように呟くライダー

 

「…………この渇望を、成就するには沢山の命が必要だ……『反乱軍』との全面戦争は好機。……ねぇ大臣?」

 

「…………大臣?」

 

ライダーに傅いている丸々と太った巨漢の男

 

すべての、元凶

 

オネスト大臣は既にライダーの、手に落ちてた

 

 

「……大臣も陥落させたのかライダー」

 

 

「最初からだよ、最初からこれは私の家畜……オネスト大臣という性質上対立している体を取ってたけどね」

 

『隷属転生者』と、よくわからないが言っている

 

最初から帝国はライダーの手の内にあったといえた

 

「至高の帝具を使用して、革命軍を殺しまくろう……協力してくれるよね……?ドロテア……?不死になりたいでしょ……?」

 

どうせ断ったら他のワイルドハントのメンバーと同じ末路になる。それも『不死』になれるなら断る理由はなかったし今更引けない

 

「も、もちろんじゃ」

 

「よかったよかった、同じ野望を持つ同士よろしくねー」

 

悪魔のとの契約を結んでしまったような気がするが…ワイルドハントが負けた時点で賽は投げられていたのだ

 

 

「さぁて、『赫月のセイバー』に立火ちゃん。君らの足掻き期待しているよ」

 

三日月型に笑みを浮かべる

 

 

 

 

 

ナイトレイド全滅

 

それは少なからず『反乱軍』の中に衝撃を与えた

 

それだけアカメ達の活躍は縁の下の力持ちだったのだ

 

 

だがイェーガーズのウェイブ、ランの離反は革命を一押しする有用な情報をもたらしてくれた

 

一軍人に過ぎなかった彼らのふたりの離反

 

彼らの上司であった『屍竜のライダー』の現状の帝国における影響力はエスデス将軍の力も在りかなりのものであったようだ

 

 

革命のため攻め込むのは今である

 

この機を逃すとより帝国を盤石の体制をしかれナイトレイドのしてきたことが無駄になってしまうのだ

 

それに反乱軍本隊も革命のため準備を整えていた

 

『安寧道』の反乱、他民族の侵略に便乗して進軍は始めている

 

「反乱軍本隊はこのまま進軍をすすめていく。ウェイブやランが、もたらしてくれた情報は優位に持って行ける」

 

ナジェンダさんは煙草を吸いながら地図を広げる

 

 

「私たちはエスデス、ブドーそして『屍竜のライダー』を討ち取る」

 

 

「前線に出てくるであろうエスデス将軍はともかくブドー大将軍まで来ますかね」

 

「指揮をとるブドーはおそらく本丸にいるだろう、皇帝も守護しなければならんから…ふむ、ブドー大将軍はエスデスのあとになるな」

 

ナジェンダさんは、考え込む

 

 

 

私たちとしては『屍竜のライダー』の排除が最優先

 

この特異点から『禍神転生者』である彼女を排除し本来の『アカメが斬る!』世界に収束させる

 

『ナイトレイドが全滅』という最悪の世界線をなかった事にしなければならない

 

けど『屍竜のライダー』との戦闘の前にはエスデス将軍との戦闘はたぶん避けれないだろうしこの戦争に参加する以上可能性は高い

 

エスデス将軍

 

帝具『デモンズエキス』の最強の氷使い

 

帝具の性能もさながら戦闘センスも高い

 

トップサーヴァントに匹敵するとにらんでもいい

 

単純な戦闘力ならライダーより上

 

 

セイバーくんをぶつけるしかない……ならライダーは沖田さんと信長を……

 

 

「……むむむ」

 

 

いや、『村雨』を託された沖田さんを……

それに信長の『宝具』も有効かも……?

 

「エスデス将軍に沖田さんと、信長……『屍竜のライダー』にセイバーくんをぶつけたいと思います」

 

 

「………君らに頼る以上君らの戦闘力を把握しきれてないがリツカ。君がベストだと思うのだな」

 

「……はい」

 

自信は…ない

 

「我々は全力でサポートしよう。ウェイブとラン……離反してきたお前たちも手伝って貰おう」

 

 

「はい、私は元々中から帝国を変えようとイェーガーズにいました……けど今の隊長、ライダーにはついて行けませんし変えられないと踏んで此方に来ました。全力でサポートしましょう」

 

「だな。俺は海軍の恩師に応えるために帝国に居たが間違っているよ今の帝国は」

ふたりは力強く頷く

 

「セイバーくん、沖田さんに信長。……よろしくね」

 

三人も、頷く

 

 

『革命』の日は近づく

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