「気を引き締めて行けよ沖田、こうなった以上攻め手は貴様に任せる。その即死の刃が鍵じゃ」
轟々と燃える信長は沖田に声をかける
「…彼女を倒すことそれがアカメさんの無念を晴らすことです譲る気はありませんよノブ」
『村雨』を抜き構える
「貴様らナイトレイドの残党か、くく、面白いつまらない戦争になるかと思ったが少しは楽しめそうだな」
エスデスはゆるりと構える
氷使い
波旬を発動中ならばアドバンテージなり牽制になるはず
だがエスデスは歯牙にもかけていなかった
……ちっと信長は軽く舌打ちする
いきなりのボス戦に驚いたが無駄な消耗した状態ではないのが僥倖
「焼き殺してやるわ!!」
火炎の波がエスデスを、襲う
信長の攻撃と同時に沖田も大地を蹴る
『村雨』は所謂妖刀の類の帝具
相性が良い使い手は数少ない
故に修羅の道をゆく使い手が多い
『新選組』一番隊隊長沖田総司
天才剣士は相性が良く手に馴染んでいた
かつては倒幕に燃え走り続ける人生だった
奇しくもアカメと重なるようだった
暗殺者ではなく剣士、太刀筋は王道をゆく正々堂々としたモノだった
エスデスに斬り掛かる
袈裟、逆袈裟
上段、下段
と斬り掛かるがエスデスは超反応で躱す
「ほう、…やるな………くく」
エスデスも剣を抜き構える
氷が使えない……十二分に使えないはずの現状を利用しなければならない
信長の波旬は燃える
沖田達が対峙するこの、戦場を囲むかのように燃え続ける
「……短期決戦じゃぞ。熱は酸素を奪う。波旬状態の儂は平気でも貴様は違うからな沖田」
「分かってます……」
沖田は構えるがエスデスの隙はなさ過ぎる
あったとしても明らかに誘いだった
「……」
読み違える訳にはいかない
攻め手を増やし城塞が如き守りを崩し一太刀を入れる
『村雨』が勝利の鍵だ
再び攻める
煉獄のような焦熱の波濤を信長は纏い沖田と共にエスデスを囲む
エスデスはいなしかわし反撃してくる
「ぐ」下腹部に衝撃
肘鉄を下腹部に喰らい蹲る
「沖田ぁ!!」
焦熱の波濤がエスデスの追撃を阻む
「大丈夫ですこれくらい…………」
立ち上がり構える
「やはり一筋縄ではいかぬか…………では、あれを使うか」
「あれ?」
「あれじゃ」
ニタァァァと笑う信長
「嫌な予感しかありませんけど」
顔が引きつる沖田
立火の番
「……大丈夫かな、ふたりとも……」
「あれでも歴然の猛者だ、沖田総司に織田信長だ」
セイバーくんは私を抱え森の中を走り続ける
「……いつでも『重装夢幻召喚』できるようにしとけよリツカ…あれのデメリットは持続時間と魔力消費だリツカへの負担はある、使うタイミングは見定めろ」
凍結解除といい、襲いかかる帝国兵を剣弾が貫く
「多分遠隔発動も可能だと思う、二人にクラスカード持たせているよ」
ここにはランサーのカードとインクルシオの鍵の剣
「反乱軍には適応者がいなかったらしい、……ランサーのクラスカードあればインクルシオも使える……はず」
「インクルシオか……タツミを食った後の状態でクラスカードになってるから……イマイチ危ない気がする」
鍵の剣から禍々しさを感じる
私はタツミくんのクラスカードを取りだす
『アヴェンジャー・タツミ』
「……え?……アヴェンジャー……?」
クラスカードが変化していた、禍々しさを纏うカード
「復讐者のエクストラクラスにかわってる……だと」
アヴェンジャー
『復讐者』のエクストラクラス
七つの座以外のクラス
『ルーラー』『アルターエゴ』『フォーリナー』『セイヴァー』と並びエクストラクラスの一つ
特定の人物や世界そのものに対し深い憎悪や復讐心を持つ英霊が分類されるクラス
「……姫さんに対する復讐心じゃろなぁ……くく、面白いもんじゃなぁ」
「……!?」
和装の男が下卑た笑みを浮かべ茂みから現れる
「岡田以蔵……!」
セイバーくんは私を背後におろし構える
「織田と沖田がいないのは残念がか、……きさんで我慢してやるわ、そのカードは姫さんに近付くにつれ暴れ始めるじゃろ」
刀を抜く
「ま、きさんらはここが墓場じゃがの!!」
踏み込み上段から斬り掛かる
干将莫耶を投影、
干将で弾き飛ばす
「は、やりおるの!!きさんにも興味が出て来たわ!!『赫月のセイバー』!!」
「俺はお前に興味はねぇ……千弾くれてやる」
両手を広げ既に用意していた投影物を展開
『全投影連続層射』
宙に浮く剣の群、狙いはすべて岡田以蔵
「まて、きさんセイバーじゃろ!!」
「凍結解除」
剣の雨が降り注ぐ
「ぎゃが!!ギャギ!!?」
剣の群は容赦なく岡田以蔵を貫く
「あいつの飼い犬如きに手間取っている場合じゃないんでな、行くぞリツカ」
『雲耀・瞬光』
閃光がセイバーくんを斬り捨てる
「……いったじゃろう、いかせぬとなぁ」
剣の雨に貫かれて穴だらけの岡田以蔵は立っている
巻きもどしのように再生していく岡田以蔵
「貴様……」
「ほんと不死になりよったわ、姫さんの実験体とはきにいらんがの」
完全に元に戻り下卑た笑みを浮かべ再度構える
不死の侍は躙り寄る
「不死だなんてどうしたら……」
おぞましさを岡田以蔵から感じ悪寒が走る
「不死とはどうせからくりがあるだろう、実験体とかぬかしてたし不完全だろ……燃やし尽くてやろう」
隕鉄の鞴『原初の火』を投影
「…くく、なら打ち破ってみるがええが。儂が斬り捨てる前になぁ!!」
狂気に狂う、剣に狂った剣鬼は大地を蹴り斬り掛かる
隕鉄の鞴は火焔を上げる、セイバーくんは下段から打ち払い岡田以蔵の攻撃を防ぐ
「防ぐ…ぎゃ!!」
眉間に剣弾を撃ち込みさらに鞴で叩きつける
「不死で慢心してるのか防御が、おろそかだぞ」
「そう思うのはきさんだけじゃ『赫月』」
巻きもどしのようにまた再生していく
「ちぃ……」
剣弾は抜け落ち霧散する
不死…………いたっ!……なにこれ
私の左手の甲が焼けるように痛かった、左手の甲を見る
…………令呪?
令呪に、似た紋様が左手の甲にも刻まれていた