Fate/Cross Order 人理修復異界課   作:九咲

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第22話「最強を斬る③~魔神降臨~」

帝国最強の、女エスデス

 

氷の帝具を扱う。雷の帝具『アドラメレク』と並び天候をも操る危険種の血の帝具『デモンズエキス』を内包する女

 

つまりエスデス自身が帝具となっているに等しい

そのため『帝具』を『破壊』するという選択肢はない

 

 

それ以前に『帝具』の有無関係なくこの女は強すぎる

 

破壊する選択肢があったとしても…………変わらなかったかもしれない

 

戦うために生きる怪物を前にして沖田は……歯軋りする

 

(なんですか、この人は……)

 

 

氷の能力を捨てても攻撃力、回避能力、状況判断力その他全て戦闘に必要な能力全て超越した力を持っているの断言していい化け物

 

 

神代の英霊でもつれてこいって言われても違和感はない

 

……いや、そこまでは言い過ぎ……かな

 

 

彼女が人間であること

 

 

死ねば死ぬ、…………『屍竜のライダー』の狙いは彼女を『不死』にすること

 

まだ……なってはいないようだ……多少信長が傷を付けたが回復するような、様子はない

 

 

逆に言えば……今が最後の機会だと……いうことだ

 

 

『不死』になれば『村雨』でも殺せなくなる

 

「…………ノブ…………………………!!」

 

 

 

 

 

 

融合宝具『卍解・天を鎖す三千世界』

さんだんてんうちは信長の宝具に『黒崎一護』の卍解の力を内包し融合させた宝具

 

黒い火縄銃はその証。黒い刀『天鎖斬月』を彷彿させる

 

力の融合は英霊が英霊を纏う『重装夢幻召喚』の恩恵

 

『禍神転生』に対抗するための力

 

黒い火縄銃は彼の技『月牙天衝』の斬撃を弾丸として放つもの

 

「うてぃ!」

 

信長は『天鎖斬月』の特性高速戦闘で場を掻き乱しながらエスデスを攻める

 

火縄銃の数も本来の『三千世界』よりは少ない

 

高速戦闘しながら全て操るにはむずかしく最少に抑える

 

放つのは『斬撃』

 

点ではなく線の放射だから中々に難しい

 

が囲む

 

自身が持つ二丁、エスデスの背後をとる二丁が対角線でエスデスを囲むように撃ち抜く

 

がエスデスは氷で防ぐ

 

 

「はは、中々に面白い趣向だなオダ……つくづく惜しい。見た目は麗しい少女だ……私の下につけば悪いようにはしないが?」

 

「儂が下につくような女に見えるか」

 

 

「見えんな」エスデスは笑いはっきりと言い捨てる

 

 

「儂は魔王じゃ。しかもおおうつけもんじゃて…下につくとなれば必ず主人を食い殺す。そんな女よ」

 

くくっと笑う

 

「儂の死に様は反乱よ……くくっ……そんな提案するだけあほぅじゃ!」

 

二丁の黒い火縄銃は『黒い月牙』を放つ

 

威力は先程より段違い。先程挟んだ氷の壁を砕き吹き飛ばす

 

と同時にエスデスの、眼前には信長

 

間合いを詰める

 

信長は仮面を付けていた

 

「……虚化!?」

 

沖田にも『彼の力』の由来、世界の知識を信長と共にマスターの知識として共有していた

 

相反する力と共に壁を越える力

 

『死神の虚化』

 

 

増幅する力と共に信長は次撃を放つ

 

二丁の黒い火縄銃には本来の火縄銃のリロードする作業はいらない

 

魔力……今は信長の霊力を喰らって装弾している

すぐさま装弾、発砲したらすぐに自動的に魔力を喰らい装弾している模様

 

次弾は初めてエスデスを大きく傷つけた

 

肩を斬りつけるよう切り傷が出来、鮮血が舞う

 

「く、……さすがに驚いた」

エスデスは反射的に後方へ大きく飛ぶ

 

肩の切り傷を凍結し止血する

 

「儂的には浅くてショックだがな」

仮面をつけ黒い眼で睨めつける信長

 

「私を傷つけた奴なんて久しぶりだ、誇るがいい」

 

「その情報もいらなかったな………」

 

「なに、……褒美にもう少し本気を出してやろう『氷嵐大将軍』!!」

 

エスデスは叫び天候が変わる

少しずつ吹雪いていく

 

BLEACH的に言えば…氷輪丸の天相従臨に似ていた

 

 

「ここら辺一帯を吹雪にする。吹雪けば吹雪く程氷の威力は上がる。……耐性のない貴様らは体温が低下し思った通りは動けまい。さぁ先程の炎の力でも出せばなるまい?」

薄く微笑する。蛇のように獲物に狙いを定める

 

戦いを愉しんでいる

 

「……戦いを楽しむの理解出来んな。」 

 

「貴様ほどの強者に理解できんとはな」

 

「…………儂は『結果』が欲しくて生前戦ったわ。『天下布武』するためにの。そのために『敵』を倒し打ち負かしてきた」

じゃがと続ける

 

「エスデス、貴様は『結果』より『過程』に重きをおいてるの、……強者たる所以かもしれぬが……貴様、貴様がたのしめれば最悪、『帝国』が滅んでも構わぬようじゃの」

 

「…否定は出来んな、『帝国』が一番私に戦いをもたらしてくれてるからな。利害の一致……そもそもブドーほどの忠誠心はないな」

くっとエスデスは笑う

 

そんなわかりきった事をと言わんばかりに

 

 

「…………この嵐を止めなければ……反乱軍の進軍にも影響をも出よう……なればもともとの手筈通り死力を賭して儂は貴様を殺すぞエスデス」

 

信長は魔力を……彼から流れてくる霊力を集中する

自身の魂とより濃く深く…融合させるために

 

「力を貸せ、顔も知らぬ英雄よ……儂が儂であるために…我が主にて友、立火のためにも」

 

 

「来い、オダ…死力を尽くし私を殺してみろ」

 

信長から放たれる殺意に沖田もぴりっと震える

 

(……ノブ……)

 

 

魔力の放流は自身の身体を駆け抜け余波として溢れて出る

 

(倒せ、倒せ、倒せ)

 

 

 

 

『護る!!』

 

 

迸る魔力は、再び火炎の波濤へと変異する

 

まだ猛吹雪の中のか弱い焔であるが信長の意思のように硬く燃え続ける

 

 

    融合宝具『虚現式・第六天魔王波旬』

 

 

その姿は黒崎一護の『完全虚化』した姿だった

 

炎の霊圧は纏うそれは霊圧を全て『完全虚化』したもの

 

波旬の際に出る際の髑髏を完全虚化し信長はそれを纏っていた

 

『がぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!!』

 

咆吼する。まるで獣 

咆吼は猛吹雪を吹き飛ばす

 

 

 

「………狂化付与……まるでバーサーカーですね…」

 

沖田は唖然として呟くと同時に角に霊圧が収束する

 

    『煉獄虚閃(インフェルノセロ)』

 

 

膨大な熱量を持った虚閃が放たれる

 

猛吹雪を断つように一閃が放たれ、跡は吹雪に負けず燃えている

 

「はっははははは!!大した威力だな!!!自我を捨てて私に、掛かってくるか織田信長!!」

 

 

完全虚化した信長はエスデスをねめつけ、狙いを定める

 

 

「………………!?」

 

その、瞬間エスデスはしばらく忘れていた悪寒が奔った

 

それはまずいとエスデスは理解する

 

あれはエスデスを殺せる攻撃だと理解する

 

 

……今までここ何年間は無かった感覚

 

 

命の危険を脅かすモノ、生命の危機

常に奪う側であったが故の長らく忘れていた感覚

 

 

     『摩訶鉢特摩(マカハドマ)!!』

 

 

反射的に『空間』を凍結する

 

8大地獄の第八『大紅蓮地獄』の名を冠するエスデスの奥の手

 

『空間』を固定して凍結させるという理不尽

 

 

「くっくく、使わざる得なかったぞ織田信長……恐ろしい女よ…………そんな貴様に敬意を表し……殺してやろう」

 

 

エスデスは固まる信長に近付き剣で貫く

 

 

 

その次の瞬間、凍結は解除される

 

「がはっ!?」

信長は吐血する、自身の貫かれた姿を見る

 

完全虚化は解けていた

 

 

「ノブ…!!?どうして……!?」

 

沖田は驚愕し唖然とする。攻めていた信長が貫かれていたのだから

 

「ぐっ…………『時間』を『停止』させたなぁ…!?…つくづく化け物よなぁ…!?」

 

「…………時間停止…!?」

沖田は信長に駆け寄る

 

 

「ほう、感づくとはやはり惜しいな……だが、ここで二人とも殺してやろう。仕事くらいはしなくてはな」

 

 

「なに、終わったとおもっとるエスデス…必ず貴様を殺す者は現れる。」

 

 

「…………ノブ……?…」

 

 

「ああ、沖田……霊核を儂はつぶされた。…………長くない。……死に際だからじゃろうか…思い出したわぃ……」

吐血しながら霞む眼で沖田を見る

 

「……何がですか」

 

 

「貴様とは長い付き合いよ……仇敵に看取れるとは気に食わんがなぁ。…………何故、儂らが1枚の呼符で呼ばれた理由よ」

 

「…………理由……?」

 

 

「先の『帝都』での聖杯戦争でキャスターめの『人造の神』との戦いよ……覚えとるな」

 

沖田はええと頷く

 

 

「……儂らは『織田信長』と『沖田総司』としてではなくあの煉獄のような『抑止の守護者』として呼ばれたんじゃ」

 

「……抑止の守護者」

 

 

「……儂を取り込め沖田。お膳立てはすんでいる。一度融合しているから『聖杯』はいらぬ」

 

信長は霧散する

 

 

「消えたか、……何やら戯言を言っているようだったが……?」

剣を向け構えるエスデス

 

 

「…………ノブは私の中にいますよ……ええ、私も思い出した。…………我は……いや、我等は抑止の守護者」

 

魔力が迸る。噴出する魔力は沖田を包み込む

 

 

姿を変える

 

長い白髪に褐色の肌……煉獄のような赤の衣装を身に纏う

 

「……ほう」

 

 

「……貴様を殺す。『人類』の敵としてな」

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