Fate/Cross Order 人理修復異界課   作:九咲

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No.6「斬魔大戦⑤~黒き祈り、紛い物の夢~」

摩天楼を疾走する

 

黒い術衣を纏った私は跳躍した…いや飛翔していた

 

黒い術衣はワンピースみたいな格好をしていたがページが形成していた

私の肩までしかなかった髪の毛は腰辺りまで伸び銀髪になっていた

……マギウス……魔導書と契約し魔力を行使するに最適する姿だ

 

……疑似魔術回路を形成した時の感覚は似ていた

 

身体中の血管に血液以外のものを流す感覚

 

本来無いはずの回路に接続する感覚は酷似していた

 

術衣はページを展開し翼を形成する

 

「…ほんと、初めてなの?マイマスター。」

 

「…初めてだよ…いやなんかしっくり来るし……『転生者権限』かなぁ」

 

第二特異点で10%の『禍神殺し』の力を解放した以来…不思議な感覚は残っていた

 

多分あの力はオンオフで切り替えられない

 

今のところ不都合はない。…理解できない不快感はあるけれど…必要なものだろう

 

……って話がずれた

 

私はキャスターに強制的に連れられマギウス化して摩天楼の中を飛翔していた

 

「………………………どこ行くのキャスター」

 

「ドクターウェストが暴れてる。……母上達が居ないから代わりにやらないと。あと覇道財閥に味方だってアピール出来る」

 

「状況説明とか」

 

「あと。マイマスターなら即時理解して。寄贈知識とやらがあるでしょう?」

 

「理解と納得は別だってぇ!!状況を飲み込みたいの!!」

 

「世界と世間は待ってくれない」

 

「知ってた!!」

 

巨大なドラム缶が見えた。高層ビルの屋上に降り立つ

 

…破壊ロボット。

 

スーパーウェスト無敵ロボ。バージョンはいろいろあるらしいからどれかは知らない

 

巫山戯たデザインはしているとは思う。 

 

 

正義の味方を失っている世界には充分な脅威

 

「ドクター。笑って居られるのも今のうち。………私はマスターを連れて舞い戻った………マイマスター。見せてあげる…………『鬼械神』を」

 

 

マスコットサイズになっているキャスターは術式を紡ぐ

 

『招喚』の術式を

 

 

神の模造品。機械仕掛けの神を招喚する術式を紡ぐ

 

 

「……私の鬼械神は……『魔を断つ剣』の模造品。」

 

 

「……私はあの人達の『影』だから」

 

 

魔力が迸る。彼女と共に『招喚』の句を紡ぐ

 

ネクロノミコン異界言語版が『鬼械神』を呼ぶ句を

 

 

私は『異界のキャスター』の口上に重ねて言い放つ

 

 

『劣悪の空より来たりて漆黒の祈りを胸に』

 

『我が手は偽りの剣を執る』

 

 

『汝、偽りの翼』

 

 

『レイドクロー!!』

 

言葉は力となり術式を紡ぐ。零から壱へ

 

鬼械神レイドクローが顕在化する

 

漆黒の鬼械神。『奇襲する烏』の名を持つ鬼械神

 

それは烏を思わせる装飾をされた無骨な機械の巨人

 

だが…『魔を断つ剣』を確実に模していた

 

 

『レイドクロー』は破壊ロボットの前に顕在化する

 

実体を持ち質量を得る。神の実体化にごっそり魔力を持っていかれる

 

きっつ…!!

 

これは…そうだ…キャスターは今はサーヴァント。

 

これは『宝具』の使用に相当する

 

偽神の招喚は………………召喚系の『宝具』の最高位に分類されるはず

 

ステータスを見る

 

 

宝具『機神召喚の章・黒き偽翼(デウスマキナ・レイドクロー)』

 

「大丈夫?マイマスター」

 

ここはレイドクローのコックピットのようだった

球体の結界の中に私達はいた

 

黒い帯は私の両腕両足が繋がっていた

 

恐らく…レイドクローの操作に類するものだろう

 

レイドクローに接続している感覚があった

 

サブパイロットの椅子に座っているキャスターの声にようやく気付く

 

「ごめん…招喚の魔力持ってかれてめまいしてた」

 

「……ようだね。デモンベインとは違って一応曲がりなりにもレイドクローは生粋の鬼械神。…零から1へ顕在化は初めてじゃきついよね…でもマイマスターは初めてでそれですんでるのはすごいよ」

 

「下手してたらやばかったの!!?」

 

 

「マイマスターの潜在能力に信頼してた」

 

「ついさっきあったばかりの信頼感!!」

 

「目の前を見てマイマスター。ドクターは気付いてるよ」

 

球体の結界のコックピットに映るモニターには不細工なドラム缶……破壊ロボットが鎮座していた

 

 

 

 

「き、貴様なにものであるか!!…………デモンベインににているのであーる!!!!」

 

「…でも真っ黒で烏みたいロボ」

 

かつての仇敵デモンベインを真っ黒にし黒い翼をはやしたようだった。その姿の巨人にドクターウェストは困惑する

 

 

「反応ないであーる。あのようなロボット。ブラックロッジでもみたことないのである!!」

 

「………あの女の隠し球の可能性もあるロボよ?」

 

「此方を敵意を感じるのである。我が輩のシックスセンスが言っているのであーる。デモンベインに似ているのだ敵に決まっているのである!!」

 

「科学者にあるまじき発言ロボ」

エルザは嘆息し呆れる。まぁいつものことだ

 

「黒いロボットよ!我が輩のドリルの餌食になるのであーる!!」

破壊ロボットの腕のように付けられた2対のドリルは黒いロボットを穿つ為に唸る

 

「レッツプレイ!!」

 

 

 

 

「黒い……デモンベイン!!?いや……違う!!?」

メタトロンは突如現れた黒い巨人の姿に懐かしい既知感を覚え困惑する

 

覇道財閥…!!?いや彼らの隠し球ならとうに出している……デモンベインは敗北しその姿は…脳裏に刻まれ覚えている

 

「余所見をするな!!メタトロン!!黒い巨人が来ようとも己達の殺し合いには関係ない!!」

 

サンダルフォンの拳はメタトロンの脇腹を穿ち高層ビルに叩きつけられる

 

「が!!?」

 

「あれがデモンベインなわけないだろう!!?あの日今日に似た夜に『逆十字』共にあの異形の女の禍禍しい『鬼械神』に『魔を断つ剣』は敗北したのだろうが!!無駄な期待、希望を持つな!!メタトロン!!」

 

「……お前に……言われるまでもない…!!…」

 

右手をビーム砲にかえビームがサンダルフォンを貫く

 

「そうだ!…己を己だけをみろ!メタトロン!」

 

「……邪魔するぞ。黒い天使」

 

「誰だ…邪魔をするな!」

 

 

覇道財閥司令室

 

「アンノウン…破壊ロボットと戦闘に入りました」

 

「あかん、ドリルが来るで!」

 

「あれが…『鬼械神』ならば破壊ロボットの攻撃では傷付かないはず」

 

もはや今は謎のアンノウンに託すしかない

 

破壊ロボットと敵対する以上……味方のはず

 

「……そう言えばソーニャは?」

 

「九郎ちゃんの事務所の掃除にいってはるはずですわ」

 

「タイミングの悪かったですわね…ウィンフィールド迎えを…」

 

「はっ」脇に控えている執事に命令する覇道瑠璃

 

「必要ないわ」

 

「ただいま戻りましたぁ…」

 

司令室に戻ってきたメイドの一人ソーニャの隣にはピンクのドレスを纏う少女

 

「何者!?ブラックロッジ!?」

 

ウィンフィールドはボクシングスタイルで構える

 

「この子を送り届けてあげたのに不躾ね。まぁ躾がいきとどいていて大いに結構。うちの咲夜を思い出すわ」

薄く微笑む

 

「お嬢様、ウィンフィールド様敵じゃないんですぅ!」

慌てて間に入るソーニャ

 

「しかし確証がありません。」

きっぱりと信用は出来ないと切り捨てる

 

「…やるつもりならすでにここは血の海だけれども?……あら、我ながら下品な事言ってしまったわ。」

 

その言葉で警戒心で弛緩する場にピンクのドレスの少女は優雅に構える

 

「…『赫月』に任せればよかったかしら。まぁあの無頼漢より私のがマシだな。……あの黒い巨人の搭乗者の護衛よ私は」口下手なのよね私はと嘆息し口を再度開く

 

「ほ、ほんとなんですお嬢様……『魔導書』がいて『ブラックロッジ』に打倒すると」

 

 

「……ほんとですか?」

眉をひそめる覇道瑠璃

 

「…倒すべき敵がブラックロッジにいるし。うちの『魔導書』は前任の2人に固執しているしね」

 

 

「……貴方達の名前は」

 

 

「我が主の名前は『藤丸立火』……魔導書の名は『ネクロノミコン』の異界言語版。」

 

 

「…………ネクロノミコン!?」

 

ピンクのドレスの少女『紅夜のランサー』を名乗る少女の言葉にその場全員驚愕する

 

『彼女』と同じ名前の『魔導書』の名に

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