アーカムシティ第十三番閉鎖区画、通称『焼野』
とある事件にて重度の魔力汚染されたかつてプロヴィデンスと呼ばれた壊滅した都市の一画
そこはブラックロッジが根城にしていた
夢幻空母・祭壇
「審判の時は来た!我々の手でかつて大導師すらおこし得なかった『C』の降臨させる時が来たのだ!!我々の苦渋を!!我々の怒りを世に知らしめるのだ!!」
『法の言葉はテレマなり!!』
『法の言葉はテレマなり!!』
逆十字アウグストゥスの演説により熱狂する信徒達を見下すように逆十字達の内心は冷め切っていた
C計画。我々の悲願。
逆十字2人の戦死。それは計画に不備をきたすのではないかとアウグストゥスを糾弾した
けしかけたのは彼だ
『無限のフォーリナー』は糾弾するどころか気にせずそれどころか計画の実行を早めた
「きしし、問題ないよ。むしろ支障をきたすのかい」
と煽ってくる始末
彼女の実力は大導師を下したもの。それは火を見るより明らかだ
「きしし、私には彼のようなカリスマはなくってね。そこら辺は任せたよアウグストゥス」
確かに機は熟している。これを逃してはいけないはずだ
デモンベインの復活が気掛かりではあった
『逆十字』を下している。
不安要素はいくつかあるがこれを逃しては我々の次の機会はいつになるのかは分からない
「………拙者が出よう。降臨時のデモンベインの迎撃は拙者が担う」
侍然としたティトゥスは刀を握り言い放つ
「いかん、いかんなぁ…Dr.が残した破壊ロボットがあるだろう?」
紳士然とした男ウェパシアヌスは言う
「新しいデモンベインの魔術師は女の子なんでしょう?ぐふふっあたしに任せて欲しいわぉ」
下卑た笑みを仮面で表現する道化師ティベリウスは舌なめずりする
「Dr.の破壊ロボットは蹂躙用だ。デモンベイン相手には時間稼ぎにしかなるまい」
「アウグストゥスどうするのかね?」
「認める認めよう。私の不備だ。……もう引き返せないのであろう?C計画を執り行う。暴君もありメインの儀式は『無限のフォーリナー』が執り行うのだ。クラウディウスとカリグラの分は我々が担うしかあるまい」
手には『セラエノ断章』『水神クタアト』があった
「降臨してしまえばあの『魔人』などに遅れはとるまい」
「汝、欲するとこに行え。それに忠実にいこうじゃないか」
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ライカ・クルセイドという女性が訪ねてきた
大十字九郎さんと知己で孤児院を営むシスター
メガネを、かけた金髪の20代半ばの女性だった
その、正体はムーンチャイルド計画試験体四号
アーカムシティの正義の味方
白い装甲天使『メタトロン』だ
「初めまして…ライカさん…でしたっけ」
私、藤丸立火に合いに来たとのことだけど…何かなぁ?まだ隈も取れてないし恥ずかしいんだけど
女子か…女子だわ。若い10代の身体はケアが楽で違うわうんうん
脱線しましたすいませんランサー
「…初めまして藤丸立火さん…でしたよね」
こんなにも陰鬱な女性だっただろうか
「あのデモンベインの操縦者で……九郎ちゃんの跡を継いだということですよね」
ライカ・クルセイドとしては詳しくは知らない振りをしていたけれどメタトロンである彼女は当然知っている
「そうですね、………キャスター?」
「はい、マスター」
キャスターは顕在化する
「…アルちゃんと一緒…?」
「知らない振りをしなくて構わないよミス・ライカ…いやメタトロンさん」
「…知ってたの?」
「…イエス。私は大十字九郎に書かれた『ネクロノミコン』の写本。かつての大十字九郎からの知識で識っている」
「九郎ちゃんに正体は明かしてはいないのだけれど」
不信に思うライカさんは眉をひそめる
「貴女の識っている大十字九郎と私が言う大十字九郎は別…まぁ言っても仕方ないのだけれど」
キャスターは軽く嘆息する
「して、そのメタトロンさんはどういったご用事で」
「いや、…まぁわざわざ覇道邸まで来たから仰々しくなっちゃったわね」
元来のお茶目なシスターの顔で笑う
シスターの彼女もメタトロンの彼女も彼女のはずとキャスターは思う
父上が守りたかった日常の一人
「…九郎ちゃんをつぐ人を一目見たかったのよ正直…私は折れ掛かっていたの」
ただ1人アーカムシティを守る事に
「九郎ちゃんがやる前と変わらないのだけれど…」
九郎ちゃんがいたことにどうも比べていた事に気付く
「皮肉だよね、最初は九郎ちゃんが無茶するのは反対だったのに…いなくなったらいなくきつくなるんだから」
自嘲的に笑う
「……大十字さんみたいにはなれませんし大十字さんにはなれません」
「……けれど『ブラックロッジ』は、倒しますよ」
藤丸立香ならこういう筈だ
魔術師でもない彼は人類最後のマスターとして迷いは無いはずだ
「そっか、安心したよ…えっと立火ちゃんで良いかな?」
シスターらしく朗らかに笑う、まるで安堵したかのような
「ええ、はい」
「よろしくね、…メタトロンとして手伝うから」
握手を求めれ握手を交わす
「ふ、藤丸さぁぁぁん!!た、た、大変ですぅぅう!!」
慌ただしくノックもなく入ってくるソーニャちゃんに視線が集中する
「な、なに…?ソーニャちゃん…なんかあった…?ゴキブリでも出た?」
「ゴキブリなんか覇道邸にでぇへんよ、誰か掃除しとるとおもっとんねん」
「業者でしょう」
業者でした
冷静にノリツッコミするチアキさんとマコトさんとの温度差に頭が痛い
キャスターはマコトさんから距離を取る
うん、がちのペドフィリアから離れた方がいいようん
「巫山戯てる場合じゃないですぅ!!空!!空が!!」
「空…?」
確かに暗いような…?日没には早すぎるよね
窓から空を見上げる。ランサーとキャスターそしてライカさんが続く
宙に浮かぶ球体だった
あまりにも巨大な球体
「……『夢幻空母』……!!?」
ブラックロッジの根城が宙に浮いていた
「愚鈍なる覇道財閥及びアーカムシティ市民らに告ぐ。」
「諸君らの愚鈍さで、栄えある今日という日を迎えることが出来た。我々ブラックロッジが力を蓄え今日という日を迎えることがのは諸君らのおかげだ」
上空より男の低い声がアーカムシティ全域に響き渡る
「ささやかながら諸君ら礼をしたいと思う。此度の儀式の生け贄に諸君らを、選びたいと思う。大いなるCの降臨を諸君の血と涙で彩って頂きたい」
この声は黒い月のような球体。ブラックロッジの根城『夢幻空母』より放たれたようだ
「逆十字のアウグストゥス……大導師マスターテリオンの真似事か」
キャスターは憤怒の表情で上空に鎮座する『夢幻空母』を睨みつける
「……『C計画』……?」
「『神』を降臨させる奴らの悲願。マスターテリオン不在でやるつもりか……『無限のフォーリナー』……多分『ナコト写本』も黙ってないはず……」
「とりあえず出るよ!!!!キャスター!!ランサー!!」
「ええ、あの子も…いるはず」
「イエスマスター!!」