Fate/Cross Order 人理修復異界課   作:九咲

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No.25「斬魔大戦Ⅱ④神への嘆願、目覚め」

鬼械神2体の実力は、ほぼ変わらない

 

だが騎士のデモンベイン(デモンベイントゥソード・オルタナティブ)は容赦ない連続攻撃を、繰り出してきている

 

『転生者権限』による技術最適化によりデモンベインの操縦はこなしていくが防戦一方を強いられている

 

 

『魔導書』たる彼女の集中力の低下により精度が落ちているのも一因だろう

 

「……キャスター……」

 

 

「……許して……許して…私は……貴方達と戦うつもりなんて……許して……許して…」

 

サブパイロット席で縮こまるように自分を抱き締めるキャスター

 

(彼女)ネクロノミコン異界言語版(大十字九流)なんて知るはずもない

 

彼女は彼らの物語(機神飛翔)に一切合切縁はない

 

 

複雑怪奇の縁は存在しないのだ。彼らと彼女は本来けして交わる事は無い

 

ネクロノミコン異界言語版という歪な存在はそれを物語る

 

言うならば『無限のフォーリナー』を排除するための役割の駒

 

物語の彼らの願いの結晶

 

その、彼らの子供達からの否定がこの子には突き刺さるのだ

 

「……キャスター…っ!!この子らは多分違う!!『無限』が君を陥れる為の傀儡の人形だ!!」

 

「で、でも…そ、そ、それでも…わ、私には……戦えない…………」

 

震えて弱々しく縮こまるキャスター

 

「…………私がやる…だから……いややらせて『九流』」

 

真名を呼ぶ。大十字九流

彼女の真の名を

「は……い…………」

 

縮こまるキャスターは弱々しく頷く

 

 

騎士のデモンベイン(デモンベイントゥソード・オルタナティブ)は双子剣をけし二挺の拳銃を構える 

 

赤い自動式拳銃(モーゼル)と銀の回転式拳銃(マテバ)を構える

 

 

殺意が充填される。容赦なく冷徹で邪悪を討ち滅ぼすためのそれ

 

キャスターは多分耐えれない

 

 

大十字九朔。彼からの殺意を

 

 

 

     『幻装夢幻召喚(インストールファンタズマ)三重礼装(トリプル)

 

 

 

「キャスター……これが『卍解』だよ」

 

 

飛来する『斬月』をキャッチし構える黒いデモンベイン(デモンベイン・レイドクロー)

 

「……『天鎖斬月』」

 

霊圧は収束する。黒い刀を構える漆黒の巨人(デモンベイン・レイドクロー)

 

 

冷徹無比の殺意の銃口とそれを迎え撃つ漆黒の鋒

 

(戦闘は慣れてない。殺意も向け慣れてない…けれど不思議だ怖くない。)

 

ああきっと『禍神殺し』の力で不要な感情を削ぎ落とされてるのだろうか?

 

今は気にしない。私を認めてくれたこの子を

 

 

泣かせたくないから。

 

「…月牙っ…!!」

 

 

「『魔を断つ剣』を冒涜するとは度し難い。『我、視線は敵を射抜き!殺意は引金を絞り!!魂は弾丸に宿る!!『銃鳴葬送曲(ブラストブリッツクライクライクライ)』』

 

二挺の拳銃より放たれた連続掃射。殺意の弾丸は狙う

 

 

「……天衝っ……!!」

 

『天鎖斬月』を振りかぶり放つ黒い月牙で迎え撃つ

 

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

 

「ハイパーボリア・ゼロドライブっ…!!」

 

 

「…レムリアインパクトっ…!!」

 

 

ぶつかり合う極々々低温の刃と無限熱量の崩壊が相殺される

 

相殺の反発で2機を無理矢理突き放す。

 

リベルレギスと鮮血のデモンベイン(デモンベイン・ブラッドオルタナティブ)

 

憎悪のような重油のように重く濃厚な殺意を飄々と躱す赤いドレスの少女

 

 

「…ふふっ。魔術は高ぶる魂を制御しなんたらじゃないのかしらぁ?ミス『ナコト写本』?」

 

「………………」

 

静かな激昂より放たれる重力弾『ン・カイの闇』

 

ひょいひょいかわし血の顎が咀嚼し飲み込む

 

「…ちっ……」

 

本来のデモンベイン・ブラッドならリベルレギスには敵わない筈だ

 

所詮はデモンベインの紛い物

 

『聖書の獣』『七頭十角の獣』『金色の闇』たるマスターテリオンが操縦していないとなれば雲泥の差でもある

 

『転生者』である『赫月のセイバー』の筋は悪くない

 

何よりエセルドレーダは苛ついていた

 

焦燥。焦り。

 

『C』の降臨。本来の筋書きでは彼女自身は全然問題無くマスターテリオンは復活する

 

 

だが『C』が、降臨してしまえば手遅れで致命的になる予感があるのだ

 

「『血の怪奇』なんて訳分かんないものに関わってらんないのよ」

 

違えた血(アナザーブラッド)』を見ていない

 

「屈辱。ふふっでも私の役割は足止めだもの。ふふっ嫌がらせは好きだし…貴女の鉄面皮が焦燥に歪むのは直に見れなくて残念よ」

 

断鎖術式解放

 

 

『アトランティス・ツイン・ストライク』

 

エーテルダンサーモードへ移行。時空間歪曲エネルギーによる2連の粉砕蹴撃を放つ

 

リベルレギスは防ぐ。魔力の楯にヒビが入り破砕する

 

「あら?粉砕したつもりだったのだけれど」

 

「舐めるんじゃ無いわよ…生まれたばかりの小娘風情が」

 

「…」

主導権はもはやエセルドレーダにいまはあるため『赫月のセイバー』は思考を零にする

 

鉄面皮で表情に乏しい少女とは思ったが『マスターテリオン』とやらに関しての感情は激流のよう

 

興味は無い。ただ強く

 

 

ただ強く

 

 

逆にこの、女を利用するのだ。

 

 

「……投影…開始」

 

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

 

 

残骸。火災。あらゆる災害を捨て置き『紅夜のランサー』はアーカムの摩天楼を飛翔する

 

蹂躙する破壊ロボットを葬りながら進む

 

 

別に彼女は正義の味方ではないのだ

 

まがりなりにも『禍神転生者』

 

 

妹の救済以外どうでも良い。むしろ

 

「私には相応しくないもの。」

 

血塗られた槍世(ブルートランツェ)』で徴収した血液で作り出した槍を2対構え進む

 

 

「お嬢様っ!!」

 

 

美鈴(メイリン)、片したのかしら?」

 

緑色の中華服に身に纏った赤毛の華人が並走してくる

 

 

「あらかた片しました!!」

 

「ご苦労様。ああいった手合いは咲夜よりお前のが向いているな美鈴」

 

「恐縮です。まぁ咲夜さんでも問題無かったでしょうけど」

 

紅美鈴(ホンメイリン)、ランサーがかつて住んだ館の門番を務めた女性

『気を使う程度の能力』を有する近接戦闘のプロである

 

禍神領域宝具『異変再現・紅霧』の効果の一端としてかつての従者二人と友人のパチュリー・ノーレッジをサーヴァントとして顕界させることが出来る

 

 

「パチェは呼べないわね」

軽く嘆息しながら愛しき友人の名を潰く

 

「パチュリー様は体力ないですからねぇ」

 

飛翔する二人。目指すは夢幻心母

 

 

『絶壊のバーサーカー』は出て来ていない。なれば居城にいるはずだ

 

「咲夜」

 

紅霧がメイドを形取り二人に並び飛翔する

 

 

「私の邪魔を一切合切斬り捨てなさい。良いわね?」

 

 

     「「御意っ!!」」

 

 

 

 

     『咲夜の世界』

 

 

    光符『華光玉』

    

 

咲夜が時を止め美鈴が光の玉のような気でふってきた破壊ロボットを撃ち落とす

 

 

降るガラクタの間を縫ってランサーは飛翔する

 

 

夢幻心母が近付いてきた際夢幻心母の裏側に逆さに立った侍のような男がいる

 

 

「このままでは、つまらぬところであった。侵入者相手仕ろう。」

 

二刀を引き抜く

 

「拙者は『逆十字(アンチクロス)』の末席を連なるティトゥスというものだ。名を聞こう戦士よ」

 

「名乗るほどではないわ。ただ『絶壊のバーサーカー』なる少女を出しなさい」

 

「なるほど。ではそうかと教えてはつまらぬ。拙者を斬り捨て吐かせて見るが良い」

 

「そうね、吐かせるのは得意だわ」

 

薄く笑う

 

「けれど気は長くは無いわ。早めの自白を推奨するわ魔術師(メイガス)

 

 

「それはお主の力量によるな。吐かせてみろ夜の民」

 

二刀と二槍が交錯する。

 

 

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

 

踊れ踊れ。

 

 

役者は揃った。道化しかいない喜劇だ。

 

 

『無限のフォーリナー』は宙を舞い口ずさむ

 

 

ああ、あの桜を咲かせる為に愚鈍に眠る深海の神を蘇らせよう。

 

総てはあの『純白』を穢すため

 

 

 

巡れ巡れ。流転を巡れ

 

 

神は其処にいわすのだ

 

 

海底に眠る神よ。我が祈りを聞き入れ給え

 

 

巨大な歪な姿をした『鬼械神』ネームレスワンが上空に現れ天を仰ぐように機械の腕を広げる

 

『ああ、汝死して横たわりながら夢見るものよ。汝の僕が呼びかけるのを聞き入れ給え』

 

少女の、声音が響き渡る

 

そのこえに答えるようにどこからともなく聞こえてくる

ああ、強壮たるクトゥルーよ、我が声を聞きたまえ。夢の主よ我が声を聞きたまえ

 

ルルイエの塔に封じられしも、ダゴンが汝の縛めを破り汝の王国は再び浮上するであろう。

 

深きものどもは汝の秘密の御名をしり、ヒュドラは汝の埋葬所を、知れり

 

吾に汝の印を与え給え、汝がいずれ地上に現れる事が知りたいがため

 

死が死するとき、汝のときは訪れ汝はもはや眠る事無し

 

我に波浪を鎮める力を与えたまえ。汝の呼び声が、聞きたいがために”

 

 

魔導書の少女達の声が重なり響き渡る

 

 

ネームレスワンの機体が光を放つ。目が眩むほどの光を収束させネームレスワンの、掌へ集まる

 

ルルイエの館にて死せるクトゥルー夢見るままに、待ち至り!!

 

されどクトゥルー蘇りその、王国が地球を支配せん!!”

 

 

ネームレスワンが収束し放った光が柱になり夢幻心母へ突き刺さる。超高密度で複雑な魔術式が幾重にも重なり合い螺旋状に包みこむ

 

複雑な術式は解を導き出し夢幻心母に驚異的な変容をもたらす

 

無機質な肉の芽は若い草のように、芽吹き肉の蔦が夢幻心母を侵略していく

 

神への変容は人を狂気へ導く

 

耐性を持たぬ者は、発狂し廃人へ堕ちていく

 

「おー…まいがー…」

 

目の当たりにした神の降臨に正気を奪われる

 

アーカムの住人の直視した大半は恐怖を植え付けられる

 

 

 

 

神は降臨した

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