俺と白露型の日常   作:夜仙

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どうでもいい事だと、思うと思いますが、聞いてください。
何故か、分かりませんが、無性にメロンが食べたくなりました。


3 テレビで見る大体の料理は美味しそうに見える

「雷雨、ここに行きたいんだけど!」

 

 白露型の一番艦、白露がいきなりそう言って、俺の部屋へ押しかけてきた。やめて、やめて、布団を取らないで。

 

「ちょ、やめて!俺、まだ眠っていたいんだから」

 

「眠っているなんて、そんなことで時間を使うなら、美味しいもの食べて良い時間を過ごしましょうよ」

 

 駄々をこねる白露。あぁ、今全国のお父さん、お母さんの気持ちが分かった気がする。こんな風に子供は駄々をこねるのか。

 

「連れってって〜!!」

 

 あぁ、うるさい。お兄さんはまだお眠の時間なの!

 

 結局、抵抗虚しく連れて行かれることになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「〜〜♪」

 

 ご機嫌な白露。そりゃあそうだ。なんたって、今からこいつの行きたいところへ行くのだから。

 あの後、白露に見せられたチラシの場所をスマホで検索したら、普通にでてきた。

 

 そこは、レストランにしてはちょっと小さい店だが、料理は普通のところより安いうえ、味はすごい美味しいところらしい。ここから歩いて、二十分とちょっと近い(ついでにここは歩いて、十分のところだ)。…そういえば、この店今日テレビでやってたな。ふーん、そういう事。つまり、こいつはテレビで出された料理を食べに行くんだな。

 

 確かに美味しそうに見えるよね。うん、気持ちは分かるよ。気持ちはね。けどさ…………

 

「何で、こんな時間帯に行くんだよ!!」

 

「え、これぐらいの時間帯じゃないと一番に食べれないからじゃない」

 

 こいつ、頭イカれていやがる。今、午前三時だぞ!こんな時間帯に行ったって、店は開いてないし、この店は七時に開店するから、四時間以上待つことになるぞ!

 

「いやいや、帰ろうよ!なんで真夜中で店が開くのを待つのさ」

 

「そうしたほうが、やっとだっていう達成感湧かない?」

 

 湧いてたまるか、そんな達成感。こちとら、どっかのおバカさんのせいでねみーんだぞ。

 

「今、私に対して悪く思ってなかった?」

 

「ん?あぁ、お前の事をおバカさんって思ってた」

 

「ひどい!私はおバカさんじゃないもん!」

 

…いや、こんな夜中に店に行くという発想を持っている奴のことをバカと呼ばずして、何と呼ぶ。 

 

「それに、なんで俺となんだ。時雨とかと一緒に行けばいいじゃないか」

 

「だって、時雨たちだと場所を知らないと思ったから」

 

 あぁ、なるほど。確かにそれもそうだな。こいつ、こういうところでは頭使うんだな。その頭をなんで、ここでは使わなかったんだ。

 

「あっ、あそこだよ!雷雨」

 

 白露の指が指す所にあのレストランがあった。きれいな白色の壁が僅かながらにほんのりと色がぼやけて見える。そして、もちろんのことレストランは開いていない。

 

 よし、帰ろう!

 

 

  

 結局、駄目でした……はい。

 

 帰ろうとしたら、白露におもいっきし手を握られたからだ。ほんの数秒だけ、俺はこいつにドキッとしたが、その後に白露が何処からか持って来たか分からない手錠で、俺の右手とこいつの左手を繋ぎ合わせやがった。畜生!

 

「これで雷雨は逃げられないっと」

 

「ちょっと、白露さん。」

 

「何?」

 

「この手錠は何ですか?」

 

「雷雨を逃さないためのです」

 

 さいでっか…じゃない!

 

「どうして、こんな物持っているんだ。普通、これって警察官が持っているものだよね!?」

 

「え、そうなの?」

 

「そうだよ!こんな物、どこから用意したの!?」

 

「それは提督がくれ……あっ」

 

 マジかよ…提督があげたのかよ。何教えてんだ、こんなかわいい子達に。と言うか、提督って案外変人なのか?

 

「…そういうの人まえでやるなよ。絶対にろくでもない事が起きるから」

 

「分かってるって〜」

 

 その返事、絶対分かってねーな。

 

「まぁ、俺がいるなら……いや、全然良くねぇわ」

 

 うん、俺が居たってどうにか成るものじゃない。こいつの意識を変えさせないと。帰ったら、手錠を没収しよう。

 

「うーん、喋ることないし、暇だな〜。雷雨なんか話題出してよ」

 

 その暇をつくったのは誰のせいかな。それにいきなり、そんな話題がないから作ってっていう投げやりをされてもなー。……あっ!一つあったわ!

 

「そう言えば、俺と時雨が賭けをした時の金ってどうやって持って来たんだ?前から気になっていたんだけど」

 

 そう。時雨が持っていた多額の金が何処から出てきたのか俺は知らないのだ。あれだけの金は普通に働いて稼いだり、俺みたいにギャンブルをしていても、容易に稼げない。まぁ、だから時雨の誘いにのって負けたのだが。

 とにかく、あれだけの金が何処から手に入れたのか、聞こうと思っても何か恐い方法で手に入れたりしたんじゃないかとか思ったりして、ちょっと怖くて聞けなかった。それを今、ふと思い出したのだ。

 

「あぁ、あれはね。私達の退職金だよ」

 

 ふぁ!?マジっすか!?あれだけの金を艦娘していたら貰えるのか。すげーな。

 

「…もしかして艦娘をやって、私達みたいに金を手に入れよう、とか思っていない?」

 

「なんで分かった!?」

 

「顔に出てたよ」

  

「そんな分かりやすいか俺?」 

 

「うん、割と」

 

 まじかー。俺ってそんな分かりやすいのか。俺てっきり、ポーカーをかなりやっていたから、かなり表情とか分かりにくいのかと思ってた。

 

「それで、話を戻すよ。艦娘って、そもそも鎮守府とかみたいな建造ができるところで艤装とかと一緒に出てくるから、一般人はなれないんだよ。それに……」

 

「常に死と私達は向き合っていたからね」

 

 そうか。そりゃあそうだよな。こいつ等は建造とかいうやつで召喚されてから、ずっと深海凄艦と命をかけて戦かってきたんだ。あんな額を退職金でもらって納得だ。…あれ?ってことは…

 

「もしかして、お前ら戦争が終わるまでずっと鎮守府にいたのか?」

 

「うん、そうだけど」

 

 おぃぃぃぃぃ!提督、どっか出かけさせてやれよ。なるほど、今までのこと全部納得だよ。だから、こいつはこんなに世間知らずなのか。って事は、時雨達も……

 

「あぁ、時雨とか涼風は大丈夫だよ。あの二人は私達の中では積極的に提督と外でお出かけしたりしたから」

 

 まぁ、時雨はなんか納得する。涼風はやや納得する。あの二人はあの中だと常識人だからな。

 

「ねぇ、他にお姉さんに聞きたいことある?」

 

「お姉さんって……いってお前、俺より年下だろ」

 

「いや、この見た目と建造してからの年だと……」

 

 そう言おうとした白露の顔が途端に青ざめて俺の後ろをただ見つめている。何かあったのかと思って振り向くと、そこにいたのは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「雷雨、白露姉さん。こんな夜中で何をしているの?」

 

 

 

 

 鬼をも恐れさせるオーラをまとって、静かに笑っている時雨がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、俺と白露は一斉に走って逃げようとしたが、あっさり捕まり、こってりと、ぐつぐつと怒られ、ダシを出し切られ、その日の俺とあいつはフラフラになった。

 

 

 ただ白露の願いは聞き届けられ、例のレストランには行けた。とても美味しかった。ただ、同時に血の涙を俺は流すことになった。何故なら、お会計は全部俺持ちだからだ。財布の中身がそこそこ減った。 

 

 




いつか食いたい。(メロンを)
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