俺と白露型の日常   作:夜仙

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宣言した通り別のところです。


5 嫌いな奴も良い奴も出会いは大概突然

 ここは因島の田舎の方にある村。この村は人口は最盛期の四分の一で、高齢化が進んでいるのどかな村だ。俺こと、柳原龍輝は村の中でも少ない若者の一人だ。

 

 そんな俺は今村の近くにあるに灯籠池に来ている。近くと言っても、村から二十分歩く距離のため近いかどうかは分からないが。俺はそんな所に来て、何をするかというと、ここで釣りをしに来たのだ。

 

 

 この池は昔はただの平地だったのだが、深海凄艦がこの島を砲撃した時にたまたま、この池の所に当たって、穴ができ、そしてたまたま水源の近くだったので、それが溢れ出て、池になったという所だ。そんな池は中国地方に横長にのびている瀬戸内海に繋がっているため、池には魚がそこそこいる。と言っても、大概はブラックバスや鯉とかの魚だが。しかし釣れるは釣れるので、暇ができてはここに来て竿を手に、のんびり魚がかかるのを待っているのだ。 

 

 

 

 開始から三十分。中々釣れない。釣れないだけじゃない。あたりもこないし、ウキも何も反応していない。おかしいな、と流石に思ってしまう。いつもなら、せめて悪くてもウキが沈んだりはするのに、今日はそれが一切ない。これじゃあ、川のせせらぎを聞きに来ただけになる。それだけは避けたい。

 

 

 俺は普段はあまり釣り場として、あまり選ばない浜辺へ行くことにした。

 

 

 

 

 潮の香がする瀬戸内海。俺はそこでか細い釣り糸を海へと落とす。近くには誰も居ないため、静かだ。空はこの上ないぐらいの晴天。おかげで直射日光がを受けるため暑い。灯籠池だと木陰があったのにここにはない、理不尽。

 

「ん?あれは…」

 

 海の方を見ると、子鹿が海に溺れている。この近辺には鹿がいるのだが、たまに子鹿が水浴びに来て、それで溺れるのだ。

 

「しょうがない、助けるか」

 

 溺れそうになる子鹿を助けるのは、俺のこの自然に対する役割だ。その義務を果たさなければ、この自然、いや地球で生きていけないのだ。それが俺のルールだ。

 

 

 

 

「よ〜し、よ〜しほら行っておいで」

 

 海を泳いで、何とか子鹿を陸へと帰すことができた。子鹿はブルブルと身震いしてから、小走りで去っていった。

 

 これで役目は終わった、そう思い、海の方を見る。しかし、振り向いた俺が見たものは衝撃的だった。

 

 

 

 

 人の尻がぷかぷかと浮いているのだ。

 

 俺はそれを幻覚だと思い、目を凝らしたり、こすったりしたが何も変わらなかった。

 

「うん、これはあれだよ。うん、あれ。新種の桃だよ、きっと。多分どっかの拍子で流れてきたんだろ。うん」

 

 とりあえず、そうだ。きっとそうに違いない。だって、こんな深海凄艦との戦いが終わったとはいえ安全面ではまだ大丈夫とは言えない状況だ。それに水着ぽい物を着ているからと言って泳ぎに来たとは限らない。だって、こんなすぐに海水浴とか行く人は居ないし、何よりそいつはかなりのアホだ。いや、むしろアホを超えるとんでもない奴かもしれない。その顔を見てみたいな。いや、待て待て。まだ人とは決まっていない。もしかしたら、御伽話に出てくる桃かもしれないしな。

 

 チラッとそれを見る。桃っぽい物は川の流れに逆らうことなく、トンブラコドンブラコ流れていく。それを目で追う俺。やっぱりあれが何なのか気になるのだ。しかし、そんな俺の気持ちをくみ取らず、流れていく桃っぽい物。うん、でもな、ああいうのはお爺さんとかお婆さんとかが拾うべきじゃ、うーん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから悩みに悩んで、結局桃っぽい物を陸へとあげた。大変だった。

 

 流れてきたのは少女だった。

 

 ピンク色の髪をした綺麗なこだが、何故か服装が水着だ。

 

「はぁ、どうしよう」

 

 少女の顔をちらと見て、俺はため息をついた。

 

 

 

 

 目が覚めたら、私は見知らぬ家の天井を最初に見る事になった。

 

「何処だろう、ここは?」

 

 そう呟くとともに、どうしてそうなったかの経緯を思い出そうとした。

 

 

 

 

 

〜十時間前〜

 

 私は仲間と共に海で遊んでいた。戦争が終わって、する事がなくなったからでち。私、ゴーヤは仲の良かったイクとイムヤと共に海に潜っていた。しかし、する事がなくて、ゴーヤ達は暇になったでち。

 

 そんな時、イクが…

 

「だったら、この中でどれぐらいラッコ状態で海に浮かべられるか勝負するのね」

 

 と言った。これにゴーヤとイムヤはのって、勝負することになったでち。

 

「いち早く浮くのをやめたら、その人はチキンなのね。では、いくのね」

 

「「「いっせーのーせ」」」

 

 ドボンとゴーヤ達は海にダイビングしたでち。

 

 

「ちょっと、もう限界!」

 

 イムヤのギブアップとも言える声が耳に聞こえてきた。

 

「ふふん、イムヤが一番チキンなのね。さぁ、ゴーヤも諦めるといいのね!」

 

「ふん、そっちこそ諦めてギブアップするでち!」

 

 イクの降伏勧告を突っぱね、逆にイクに降伏勧告を突きつけたゴーヤ。でも、本心で言うと、今すぐギブアップしたかったでち。だって、もう何だかんだて夜になっていて薄暗いうえ、また周りがどうなっているか分からないので怖さは倍増。イクに対し、虚勢を張るのに限界がくるのも時間の問題だったでち。でも、何でかは分からないけど、イクを負かせたい思いもあって、両者せめぎ合っている。

 

 そんなゴーヤがイクに勝てるかもしれない秘策をこの時、思いついたでち。

 

 それは、このまま浮いたままで寝ることでち。そうしたら不安な心を落ち着かせる事ができるし、イクの降伏勧告も聞こえない。

 

(よし、これなら!)

 

 ゴーヤは決心して、目をつむった。最初は怖かったけど次第に慣れてきて、ついに意識を失えたのが幸いだったでち。

 

 

 そこからは夢の世界でお菓子の家を潜水艦の皆と美味しく食べていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それで気づいたら見知らぬ天井をゴーヤは見ていた。頭があまり働いていない。一体、ここは何処だろうか?もし、恐い人だったら、そのときは…。自然とゴーヤの手に拳ができているのに自分でも気づいたでち。

 

 ガラガラ。

 

 ここの家の玄関と思われる扉が開いた。ドンドンドンと足音がこっちへ近づいて行く。その度ごとにゴーヤの手はぎゅっとなっていく。ついに足音がこの部屋の襖の前に来た。

 

 そしてスーっと襖が開き、足音の主が表れたでち。

 

 綺麗な女の人のような髪をしていて、少し日に焼けているとはいえ色白で整った顔に、細過ぎもせず太過ぎもしないちょうど良い体型をしている男の人がいた。男の人はゴーヤに気づくと少しホッとしたような顔を浮かべて、

 

「大丈夫?」

 

 と、ゴーヤに言ったでち。その優しそうな、ひまわりのように太陽の光を反射しているその白い肌がくっきりと見えた。

 

「だ、大丈夫…です」

 

「そう、良かった」

 

 彼の顔にニッコリと純粋無垢な笑顔が浮かび上がった。その優しそうな顔にゴーヤは思わずうっとりと眺めたくなったでち。しかし、男の人は何かに気づいたのか明るく、透き通った声で、

 

「そういえば自己紹介がまだだったね。俺は柳原龍輝。君は?」

 

「わ、私は…」

 

 少し、ゴーヤは吃りつつも、ゴーヤは彼に名前を伝える。

 

「私は潜水艦伊五十八!ゴーヤって呼んでね!」  

 




このお話は龍輝と伊五十八とかがのほほんとするお話。あと、ラッコ泳ぎはトラウマがあって、作者はできません。
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