ダンジョンに最強の先輩がいるのは間違っているだろうか『リメイク』 作:厨二病なりかけ
「はあ〜」
彼は極東から迷宮都市オラリオへ行くため、馬車を取った。祖父から多少お金を貰い、馬車に引いてもらっていたのだが、その道中、盗賊に襲われた。
「何で、家を出て、最初に戦うのが盗賊なんだか・・」
「はあ〜、とっとと倒して進むか」
「すいません」と馬車を引く人に一言声をかけ、
「あれ倒してもいいですか?」
「は?何言っている?お前あの名家のボンボンだろ?たんまりとお金を持っているはずだからな〜。悪いが、少しの間、人質になっていてもらうぜ。あと、盗賊を倒そうとは思わないことだな。あれでも神の恩恵をうけている連中だぜ。大人しく捕まりな」と言い、手を伸ばした。
その瞬間、手を伸ばした男は地面に叩きつけられ、意識を奪われた。
その様子を見ていた盗賊達は、その一連の動きを見切ることができておらず、少し、恐怖を抱いた。果たして同じ芸当が僕にはできるか、と。
それでも依頼を受けた以上、人質にするのは決定事項だった。だから、恐怖心は未だ抱きつつ、盗賊の頭である男は命令を出した。
「かかれー!」
そうして、総勢15人程の盗賊達が一斉に九鬼斗に襲いかかった。
その動きを見て、九鬼斗はため息をついた。
「はぁ、まあこんな程度か」
そう呟いたあと、直ぐに意識を敵に向け、祖父に教わった徒手空拳の技を繰り出す。確か、ムエタイといった名前だったか・・。
(蹴らない方の軸足を足の裏の母子球で支えて、カカトを相手に見せるイメージでムチのように足をしなやかにして、肩の力を抜いて蹴る!)
九鬼斗が放った蹴りは頭の横顔をしっかりと捉え、10m程吹き飛ばした。
他の者達にはもれなく飛び膝蹴りや、拳を振った等して、全員倒した。
「まあ、こんなもんか」
まだぎりぎり意識が残っていた盗賊の一人は「化け物が・・」という言葉を残し、意識を失った。
「化け物か・・・俺はただ、おじいちゃんに追いつくために頑張っただけなのにな」
そして全員を倒し終わったあと、九鬼斗は馬車に再び乗り、今度は自ら馬を使い、走らせた。その後の道中もモンスターに襲われたり等はあったが、極東を出てから二週間後、無事迷宮都市オラリオへとたどり着いた。
「さて、それじゃあまずはおじいちゃんに言われた通り、ギルドに向かうか」
——ギルド
「はぁ〜、ギルドの受付って以外と疲れるのね」
そう言葉を零したのは新しくギルド職員となったハーフエルフであるエイナという美女であった。端から見ても、整った顔立ちをしており、出ているところは出ており、どちらかというとスレンダーな体型をしていた。
(周りの男冒険者から変な視線で見られている気がするわね。まあ、これも仕方がないことだよね)
そんなエイナの元にある美少年が現れた。年齢は12〜14といったところか。黒髪に、極東にある服を着ており、恐らく、極東出身の者だろう。
「え〜と、ここには何をしに?」
「あっ、冒険者の登録をしに来ました」
(またか。かっこいい冒険者に憧れて、自分も冒険者になろうっている典型的な子かな)
「はい、ではこの紙の必要記入欄を埋めてください」
そうして九鬼斗は記入欄を埋め始める。
名前:天神 九鬼斗
年齢:13
性別:男
出身:極東
所属ファミリア:無所属
レベル:空白
九鬼斗は記入を終えると紙をエイナに渡した。
「ええ〜と、何々・・(名前は天神 九鬼斗くん、年齢は13、出身はやっぱり極東、まだファミリアには所属していないのか〜)はい、拝見させていただきました。ではどのファミリアに入りたいと思っていますか?」
(あ、それについては考えていなかったな。おじいちゃんがいたゼウスファミリアっていうところでもいいけど、まあ、おじいちゃんの孫だからって優遇されるのも嫌だし、適当に探索系ファミリアを見繕ってもらうか)
「では探索系ファミリアの情報が書かれた資料とかをもらえますか?」
「う〜ん、そんな簡単に資料って渡せないんだよねー。ごめんね。でも今大きな探索系ファミリアって言ったらゼウスファミリアとヘラファミリアでしょ。それと今勢いがあって準トップファミリアといえばフレイヤファミリアとロキファミリアっていうところかな。それと最初にいった三つのファミリアはおすすめしないわ。ゼウスファミリアとヘラファミリアは入団試験も物凄く厳しいって聞いたし、フレイヤファミリアの場合は、主神様自体が気に入った子しか入れないって有名だから、大きなファミリアで入れるとしたらロキファミリアかな。ロキ様は美形の子が好きだって聞くし、九鬼斗くんにもチャンスはあると思うよ。じゃあ、ロキファミリアの場所だけ教えておくね」
と言って、地図をくれた。
「もしも入れなかったら又おいで、他のファミリアを探してあげるから」
「何から何までありがとうございます」
「いえいえ、サポーターですので」
そう会話だけして、九鬼斗は地図を頼りに、ロキファミリアの本拠地がある所まで向かった。
——ロキファミリア
「う〜ん、暇や〜〜!アイズたんも最近冷たいし、リヴェリアママもアイズの面倒で忙しいし、誰も構ってくれへん〜。寂しいー!もうこうなったらうち自ら外に出て、新たな眷属を作ってやるで−!」
そうしてロキファミリア主神であるロキは外へと向かった。
ロキが外門を通った直後、一人の美少年がこちらに向かって歩いているのが見えた。
(なんやあの子。なんか只者じゃない気がするなー。まあ、なんや、こっちに向かってるし話しかけてみるか)
「なあ自分」
「・ん、何ですか?」
「ああ、なんかうちの本拠地に向かってそうやったし声かけてん」
「え、ってことは貴方がロキ様ですか?」
「そやで〜、うちがロキや。なんや自分うちのファミリアに入りたいんか〜?」
「はい」
「おっ、即答。いい返事やで。じゃあついてき、案内したるわ」
案内された九鬼斗は大きな部屋へと連れて行かれた。
「今ちょうど眷属が欲しい思っとったんや、そこのベッドに背中見せるように寝っ転がってくれんか。今から恩恵を刻むから」
「分かりました」
そう返事し、九鬼斗はベッドへと寝っ転がった。
「じゃあ、恩恵付けるで〜」
「よし、出来た!どれどれどんなステイタスやろな〜」
天神 九鬼斗
種族:ヒューマン
lv1
力 :I 0
耐久 :I 0
器用 :I 0
俊敏 :I 0
魔力 :I 0
『スキル』
『阿修羅の心』
9つの命を有する。ランクアップするごとに命が9つ増える。
死ぬたびに全ステイタスに超高補正。
『一方通行』
ありとあらゆるもののベクトルを操る。格上には効果が現れない。
『一撃男』
一撃一撃それぞれに力の高補正。一撃で敵を倒すと経験値が多くもらえる。
能動的行動に対するチャージ実行権。
『勇者』
何かを救うごとに全ステイタス少補正。早熟する。
『剣聖』
ありとあらゆる武具を使いこなす。
様々な加護を要する。
『剣聖の加護』『矢避けの加護』『矢当ての加護』『退魔の加護』『先制の加護』『闇避けの加護』『火避けの加護』『風受けの加護』『早駆けの加護』『泥抜けの加護』『湖の加護』『蒼天の加護』『涙天の加護』『伝心の加護』『騎乗の加護』『騎獣の加護』『無手の加護』『流血の加護』『不死鳥の加護』『霧の加護』『解毒の加護』『初見の加護』『再臨の加護』
精霊から好かれやすい。
『怪盗』
何かを盗むたびに器用と俊敏に高補正
『完成』
人の技術を見るだけで模倣できる。模倣したものを完成させ自分のものとする。
『選ばれし者』
他人から認められるほど全ステイタス補正。認められたものが神もしくは精霊の場合そのものに応じた加護がつく。早熟する。
『守護者』
誰かを守るごとに耐久に高補正。同じファミリアのメンバーの耐久にも高補正、仲がいいほどもっと互いに補正がかかる。
『発展途上』
ランクアップしたときに手に入る発展スキルを全て取ることができる。
『大嘘付き』
神にも嘘をつける。
『魔法』
『エレメンタル・フォース』
複合魔法。
単一魔法。
九つの魔法を複合、又は単一として扱うことができる。
効果永続魔法。
詠唱分『エレメンタル・フォース』
この詠唱を唱えた五分後まで九つの属性魔法を扱うことができる。
闇:『ヘル・マータ』
周りに黒い煙を出す。
黒い煙に居続けた者は身体能力が落ちていく。
火:『ファイア・フレイム』
火の弾を出す。
水:『バブル・ウォーター』
泡状の水球を魔力に応じた数を出す。
対象の相手にぶつかると軽い打撃程度の衝撃を与える。
泡が割れた時、半径1m範囲の状況がわかる。
聖:『キュア・アーク』
一つの光の塊を出す。
魔力の消費量に応じて大きさ変動。
光の弾にいる者は少し回復する。
雷:『サンダー・ボルト』
雷を打ち出す。
形状は変幻自在。
魔力の消費量に応じて距離が変わる。
風:『ウィンド・ブレス』
強い風を打ち出す。
土:『サンド・アース』
地面が土の場合、形状を好きに変えることができる。
氷:『アイシクル・ヘイル』
氷の霧を打ち出す。
範囲は魔力に応じて変化する。
無:『エネルギー・ショット』
込めた魔力によって威力が変わる。
最大二分間魔力をチャージすることが可能。
『ショット』と詠唱された時にエネルギーの弾を打ち出す。
複合魔法:複数の魔法の詠唱分を掛け合わせることによって、二重属性の魔法を扱うことができる。
前後で分かれている詠唱分を別の詠唱と入れ替えると複合魔法が完成する。
この魔法は進化する。
『』
『』
「なんじゃこれ〜〜!!!!」
「えっ、そんなに驚くようなステイタスなんですか?」
「それもそうや。なんやこのスキルの量!?早熟するっていうのもよう分からんし、っていうか名前天神ってあるけど、こんな馬鹿げたステイタスなんやからもしかして天神 竜馬の家系か?」
「ああ、はいおじいちゃんです」
「まだ生きとるか?」
「ええ、凄く元気です」
「そうか〜、じゃないねん!こんなステイタスばれたら他の神々からいじられるようになんで、っていうか絶対ステイタスのことはばらすんちゃうで!いいか!」
「ばれたらまずいレベルなんですか?これじゃあおじいちゃんには敵わないでしょう。だったらまだまだです」
「はあ〜まあ、とりあえずこれからうちの眷属なわけやけど九鬼斗ってよべばいいか?」
「ええ、それで構いませんよ」
「まあ、とりあえずこれから団長や幹部達に会わせるからついてきてなー」
こうして九鬼斗は無事ロキファミリアへと入ることとなった。そして、これは彼が最強と呼ばれるようになる序章だ。彼は一体何を見出し、大切な者を作り、それを守れるのか。
これは最強に成ろうとする一人の『眷属の物語』である。