ダンジョンに最強の先輩がいるのは間違っているだろうか『リメイク』   作:厨二病なりかけ

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脅威の10,000文字越えです。


第三話

九鬼斗の『王の財宝』を作る計画が開始された直後、九鬼斗は約束通りエイナの元へ行き、一緒に装備を買いに行くこととなった。

 

「じゃあ、まずは気に入りそうな武器を見つけるためにヘファイトスファミリアのお店に行こうか」

「はい、あの安く売られている方ですよね」

「うん、まあそうね。まだ上級鍛冶士じゃない人達の作品が売られているところね。あそこは比較的に買いやすいリーズナブルな商品が売られているからね」

 

——ヘファイトス武具店

 

「じゃあ、とりあえず自分の好きなものを選んでね。お金はどれくらい持ってきてるの?」

「十万ヴァリスぐらいです」

「だったら結構いいのも買えるわね」

 

そうして九鬼斗は店を回っていると、一つ興味深いものが置いてあるのが見えた。

(ガントレットか・・。値段も9万9000ヴァリス、これを買ったらお金も無くなってしまうけど、これは欲しい。そして、これを『神秘』をとったときにこれをモデルとして、高性能で便利な機能が付いているガントレットを作ろう。うんそうしよう。え〜と、作成者の名は椿・コルブラントか)

「エイナさ〜ん。僕これにします」

「えっ、それってガントレットじゃない!それじゃあ、全身を守れないでしょう!?だったらフル・アーマーがいいと思ったんだけど、まあそれを気に入ったんだったら、それを買った方がいいわね」

「ありがとうございます。あと、僕は相当のことがないと傷一つつきませんよ。そういうスキルがあるんで」

「そ、それを先に言ってよ〜!」

と顔を赤くさせながら言った。

「すいません」

(スキル『一方通行』は本当に便利なスキルだけど、演算能力がなかったら使い物にはなっていないな。最近、ありとあらゆることを反射できると分かって、戦闘時とかはずっと反射できるようにしてるけど、これ日光とかも反射するんだよな。そのせいで髪が段々と白くなってきたぜ。)

今の九鬼斗の髪の色は黒と白が入り混じった感じになっています。しかし、周りの人からみればオシャレ程度に感じるぐらいの髪色になった。

(その内、神秘の力でベクトル操作をうまいこと助長させてかつ、軽く、そして動きやすい防具も作ろうかなー!)

段々と夢膨らます九鬼斗であった。

そして、いい感じのガントレットを買ったあとは、エイナと九鬼斗は一緒にデートみたいな形でカフェなどに行ったりした。そして、エイナとの約束を終えると、またすぐにダンジョンへと潜った。

今回は七階層まで行き、キラーアントを大量におびき寄せ、魔法に対して力をチャージし、キラーアントの弱点である火を魔法の一つである、『ファイア・フレイム』で打ち払った。そうして手に入れた大量の魔石を、持ってきていた大きなバックパックいっぱいに詰め、換金しに行き、12万ヴァリス手に入れた九鬼斗は物を作るのに必要なのを買い揃えるために全額支払った。

 

そうして、言われた通り、あまり深くまで潜らず、七階層まで行き、キラーアントの群れを倒して、倒して、倒しまくり、1日に十回ほど往復を繰り返し、その都度魔石を換金していた。そして、稼いだお金を全部見本となりそうな物を買ったり、材料を集めたりするのにつぎ込んだ。

 

そのようなことを一ヶ月間ずっと繰り返した結果、九鬼斗自身満足できる道具や、装備を作るのに成功した。例えば、バックパックの代わりに使える、服に大量に魔石を入れるために内側にも外側にも大量にポケットを付けた頑丈な服を作ったりした。色々な物を発明、作っている間にもステイタスの器用は上がっており、キラーアントを倒すときにも経験値は大量に手に入るため、ステイタスもすごいことになっていた。そして、九鬼斗はもうこれほどで十分だと感じ、ランクアップに必要である偉業を達成するべく又ダンジョンへ潜ることとなった。

この期間にアイズもダンジョンに潜る許可をもらい、冒険者としての活動もしていた。アイズも九鬼斗程ではなかったが、早い段階で成長していた。

アイズの同年代である、アマゾネスのティオネ、ティオナと一緒にダンジョンに潜っていると、九鬼斗は聞いていた。

 

九鬼斗は同じファミリアの人からは少し変な奴というイメージを持たれていた。

団長達には特別に指導してもらったりしているのに、ダンジョンにはそこまで潜らず物作りに没頭しているところを評価されたのである。九鬼斗のステイタスの秘密を知っているのはロキ、フィン、リヴェリア、ガレスと四人だけなので、誰も九鬼斗が特別な理由を知らないため、嫉妬を覚える者もいるほどであった。

そう思われていることは知っていた九鬼斗だったが、一切そのことは気にしなかった。そんなことを気にするぐらいだったら、強くなった方が有意義だからだ。

 

九鬼斗が十分にランクアップに必要な条件は満たしていたため、残るは偉業を達成するだけとなった。それから、九鬼斗はエイナには内緒で中層にも行くようになった。

 

そして、偉業を達成する日がやってきた。

 

——十五階層

 

「う〜ん、流石にここら辺からは単独では少しきついな」

(レベル2相応のモンスターも、うじゃうじゃいるしな。まあ、まだ一体だけなら加護もあるから断然大丈夫だけど)

 

そんな余裕を持っていた彼に悲劇が訪ずれる。

 

あるファミリアのパーティーだろうか、それらが大量のモンスターを背に連れ、逃げていた。それに九鬼斗が気がついたときには遅く、九鬼斗は大量のモンスターを押し付けられてしまった。レベル2の冒険者もいたであろうパーティーを壊滅寸前まで追い詰める程のモンスター達だった。単独の九鬼斗では対処がとても難しかった。

 

「ちっ、押し付けられたな。流石にこれはやばい。死ぬことも覚悟しないとな」

 

そして、九鬼斗は多対一の時に有効な戦闘技術を駆使して戦った。

敵同士が殺し合うように仕向けたり、一体のモンスターに火種をつけて、周りのモンスターにも火を押し付けさせたり等のこともした。しかし、ミノタウロスの群れが一番きつかった。大半のモンスターはベクトルを操作して、石を投げつけるだけで済むものを、ミノタウロスの耐久では耐えられてしまった。更に、倒したモンスターの魔石を喰らうものまで現れた。そして、九鬼斗はそのことだけに気を配ることはできず、ただひたすらに、眼に映るものを切りまくった。支給品のナイフがここまで持っていたのは九鬼斗の武器の扱いの上手さだろう。しかし、そんな彼でも一切消耗させないということなどできるはずもなく、遂にはナイフを折られてしまった。魔法も沢山使った。自分自身に付加魔法をかけ、地力も上げた、モンスターの攻撃も、武器を失った中でも徒手空拳でいなし続けた。しかし、そんな戦闘にも限界はきた。魔法の行使による、精神疲弊(マインドダウン)にも陥り、自分で強化したガントレットで上手く防いでいても、傷は増えていった。反射するのに使う演算能力も頭を疲弊させ、九鬼斗を限界の状態にした。反射できない攻撃もあった。そして、他のところからもくる、モンスターもほとんど全て殲滅させ、残ったのはこの混乱に乗じ、魔石を大量に喰らったミノタウロス一匹となった。

 

「はあはあ」(頭がくらくらする。視界がぼやける、確かあいつは魔石を食っていた『強化種』!これはもうダメかもな)

 

そう思った時には、強化種であるミノタウロスは、保持していた天然武器(ネイチャーウエポン)を使って九鬼斗を一撃で殺した。

ミノタウロスは歓喜した。この化け物を倒したと。魔石を大量に食べ、強くもなったと、ミノタウロスは自身の全能感に酔いしれた。そして、その場から去ろうとした、その時誰かが立つ音が聞こえた。振り返ると、その化け物が立っていた。傷を負っていた体はもう、全快していた。ミノタウロスは驚愕した。自分は確かに倒したはずだと。しかし、その者は立っていた。光を拳に宿して。

 

(本当に死んだと思ったぜ、これは恐らく『不死鳥の加護』のおかげだな。スキル『阿修羅の心』っていうやつは発動した感じはしないな。多分、先に『不死鳥の加護』が発動したんだろ。だけど、次死んだ時は恐らく『阿修羅の心』が発動するだろうな。まあ、その後はまた『不死鳥の加護』も新しく付くだろうしな。合計17回俺は生き返ることができる状態だな。ランクアップしたら更に生き返る回数も増えるとか、本当に僕のスキルは有能すぎる気がするな。まあ、いい、とりあえず今はこいつを倒すことだけを考えろ。こいつは駆け引きや技に関しては素人同然、ただ、力があるだけだ。だったら倒せない通りはない。スキルのおかげでステイタスも高くなっているはずだしな)

 

「さあ、行くぞ!ミノタウロス!」

『ウォーー!!』

「咆哮なんて効くかー!『エレメンタル・フォース』『ヘル・マータ』」

 

煙を出し、警戒させる、そして視覚をつぶす。

 

次だ

 

『サンダー・ボルト』!

一直線に早い雷が打ち出され、ミノタウロスに当たる、

 

『ウ、ウォー!』

ミノタウロスはこんなものびくともしないという様に体を張る。

「っち、効かねえか。だったら『ファイア・ボルト』!」

 

複合魔法の一つであるファイア・ボルト。無詠唱であり、威力が高い、魔法の組み合わせの一つである。爆雷がミノタウロスに襲い掛かるが、ミノタウロスはその爆煙に突っ込み、九鬼斗にタックルをかました。

 

九鬼斗は受け身をとったので、重症は避けたが、それでも中々に響いた。

モンスターならではの戦い方は、九鬼斗を苦しめた。予測が難しく、一回でも直撃を食らえば死ぬという、死を直面させられているような感覚、九鬼斗はこの時初めて冒険をした。

 

『ファイア・ボルト』 『ファイア・ボルト』『ウィンド・ブレス』『エネルギー・ショット』と色々な早い攻撃魔法を連発し、ミノタウロスの動きを止めていた。

 

(ここまで効かないなんて、なんていう耐久力だ。・・こうなったら、力を拳に込めて、内側から魔法で消しとばしてやる)

 

(力を込めろ、相手に感づかれないように)

九鬼斗は左手から魔法を放ち、右手に、ばれないよう力をチャージしていた。

このまま時間稼ぎをしていれば勝てると踏んだ九鬼斗。

ミノタウロスは少し、攻めあぐねていることに焦りを覚えた。だからミノタウロスは天然武器の棍棒ではなく、己が持つ、最大の武器、頭に生えているツノを相手に突き刺すと決めた。魔法に対しても、自慢の耐久があれば大丈夫だと踏んだ。

それぞれの思惑が入り混じる中、九鬼斗が魔法を放ち続けているだけの状態に変化が起きた。

『ウォーーー!!!』

叫びながらミノタウロスは15m程あった距離を縮めてきた。

 

(な!?くそ20秒だけだが、やるしかない!)

 

九鬼斗は力を込め、己が放てる最大の一撃を打つために構えた。

対するは猛攻するように魔法の中を突き抜け、ツノで相手を倒さんとするミノタウロス。

 

そして、両者の必殺の一撃がぶつかった・・

 

と思いきや、九鬼斗はツノが拳と当たる直前に屈むようにして回避した。これがモンスターには無い駆け引きの差であった。回避され、己の体を無防備に晒したミノタウロスに繰り出されるは、必殺に一撃。

九鬼斗は全力で拳を振るった。その拳はミノタウロスの体を貫いたかのように見えたが、内部のところでとどまった。ミノタウロスは好機だと思った。激痛の中、見えた勝ち筋を信じて、疑わず、相手の無防備な背中にその大きな腕を振るおうとした矢先、九鬼斗は自分が持つ、最大威力の魔法を詠む。

 

『サンダー・フレイム』『サンダー・フレイム』『サンダー・フレイム』

 

これこそが威力特化の複合魔法だった。これは射程はそこまでなく至近距離でしか放つことができない。しかし、威力は『ファイア・ボルト』三発分ほどの威力だった。その魔法をミノタウロスの体内で放った結果、ミノタウロスはその腕を振るうことはできず、体を雷炎で焼きつくされ、細胞という細胞を雷で壊された。そしてミノタウロスは魔石と大きな灰を残し、倒された。その場には一本の大きなツノも残されていた。

 

この戦闘の後、九鬼斗は自ら調合し、作ったポーションを使って回復し、最後は無事に本拠地へと帰った。普段通りの時間、そして相変わらず無傷な自分を見せ、帰宅したが、扉の前にはフィン、リヴェリア、ガレスがそれぞれ、笑っているようで実はものすごく怒っている怖い顔、修羅の幻がみえるほど冷徹な顔をして怒っている、とても険しい顔、といった三者三様の様子を見せた後、九鬼斗は無言で団長室まで連れて行かれた。

(何故バレた!?)

「何故バレたっていう顔をしているね九鬼斗」

「!?」

「貴様の情報は、モンスターを押し付けてしまったパーティーの奴らに聞いた。かなりの数を無傷で、しかも推定レベル2のモンスターも多くいたモンスターパレードを倒せたとでもいうのか?それと逃げた等という嘘はつかさんぞ。はぁ、全く貴様が持つ、『大嘘付き』のせいでロキが嘘だと見抜けないのは残念だが、今回はことを隠し通せると思うなよ」

「もう、おとなしく吐いておけ。そうすれば少しは説教も短くなるぞ」

「はい」

 

そして、九鬼斗は大人しく全てを話した。一回死んだことや、倒したモンスター達の魔石を食べて強化された、強化種のミノタウロスと対峙し、倒したことも。

これらを全て語った後、九鬼斗はこれからどんな長い説教をされるかということに、恐れていた。

しかし、リヴェリアはその話を聞いて「そうか」と返事をし、優しい顔をして、

「私達に頼ってもいいのだぞ。何を一人でそこまで抱え込む?私達にも少しはその重荷を一緒に背負わせろ。それが家族というものだ」

それを聞いた九鬼斗は思わず、泣き出してしまった。どれほど強いといっても年齢はまだ13歳。子供である。そんな彼は実の親にも見せなかった、幼稚な部分を、リヴェリアに見せた。そんな彼を見て、ロキ、フィン、ガレスはリヴェリアが九鬼斗を抱き、慰めているのを優しい目で見守った。

 

三十分程泣いた後、九鬼斗は急に恥ずかしい思いはこみ上げ、顔を赤くした。

「それにしても九鬼斗もあんな部分があったんだね」

「ああ、とてもかわいらしかったな」

「がはは、まだまだ子供ということじゃわい」

「そうやな、にしても九鬼斗、自分目の色変わってへん?」

「え?」

 

元々九鬼斗の目の色は両目とも黒だった。だが、今は左目が蒼色で、右目が緋色となっていた。

「うーん、一回死んだ影響かな?まあ、ええわ、ステイタス更新すれば分かるやろうしな。じゃあ更新しようかー」

「分かった」

 

「どれどれ、ってやっぱりそうなるか。ランクアップおめでとう九鬼斗」

 

天神 九鬼斗

 

種族:ヒューマン

 

lv2

 

力  :I 0

耐久 :I 0

器用 :I 0

俊敏 :I 0

魔力 :I 0

 

『スキル』

 

『阿修羅の心』

9つの命を有する。ランクアップするごとに命が9つ増える。

死ぬたびに全ステイタスに超高補正。

命の数:18

 

『一方通行』

ありとあらゆるもののベクトルを操る。格上には効果が現れない。

 

『一撃男』

一撃一撃それぞれに力の高補正。一撃で敵を倒すと経験値が多くもらえる。

能動的行動に対するチャージ実行権。

 

『勇者』

何かを救うごとに全ステイタス少補正。早熟する。

 

『剣聖』

ありとあらゆる武具を使いこなす。

様々な加護を要する。

『剣聖の加護』『矢避けの加護』『矢当ての加護』『退魔の加護』『先制の加護』『闇避けの加護』『火避けの加護』『風受けの加護』『早駆けの加護』『泥抜けの加護』『湖の加護』『蒼天の加護』『涙天の加護』『伝心の加護』『騎乗の加護』『騎獣の加護』『無手の加護』『流血の加護』『不死鳥の加護』『霧の加護』『解毒の加護』『初見の加護』『再臨の加護』

精霊から好かれやすい。

 

『怪盗』

何かを盗むたびに器用と俊敏に高補正

 

『完成』

人の技術を見るだけで模倣できる。模倣したものを完成させ自分のものとする。

 

『選ばれし者』

他人から認められるほど全ステイタス補正。認められたものが神もしくは精霊の場合そのものに応じた加護がつく。早熟する。

 

『守護者』

誰かを守るごとに耐久に高補正。同じファミリアのメンバーの耐久にも高補正、仲がいいほどもっと互いに補正がかかる。

 

『発展途上』

ランクアップしたときに手に入る発展スキルを全て取ることができる。

 

『大嘘付き』

神にも嘘をつける。

 

『王の財宝』

異次元の空間を操る。

異次元に通ずる門を無数に出すことができる。

その異次元にあるものを門から射出、又は抜き取る事ができる。

現界のものを入れることが可能。

門を開くのは、意識的にすることができる。

異次元にあるものはその状態を永続的に保存する。

門に手を入れ、中に入っているものを望めば手元に来る。

手を入れずとも射出状態に待機させることもできる。

入れられるものに限界はない、しかし、生物は入れられない。

 

『未来視』

 

未来を視ることができる。

先の未来を見るほど精神力(マインド)の消費量が増す。

任意発動。(アクティブモーション)

視える未来の先に限界は無い。

 

『過去視』

 

過去を視ることができる。

遠い過去を見るほど精神力(マインド)の消費量が増す。

任意発動。(アクティブモーション)

視える過去の先に限界は無い。

 

 

『魔法』

 

『エレメンタル・フォース』

複合魔法。

単一魔法。

九つの魔法を複合、又は単一として扱うことができる。

効果永続魔法。

詠唱分『エレメンタル・フォース』

この詠唱を唱えた五分後まで九つの属性魔法を扱うことができる。

闇:『ヘル・マータ』

周りに黒い煙を出す。

黒い煙に居続けた者は身体能力が落ちていく。

火:『ファイア・フレイム』

火の弾を出す。

水:『バブル・ウォーター』

泡状の水球を魔力に応じた数を出す。

対象の相手にぶつかると軽い打撃程度の衝撃を与える。

泡が割れた時、半径1m範囲の状況がわかる。

聖:『キュア・アーク』

一つの光の塊を出す。

魔力の消費量に応じて大きさ変動。

光の弾にいる者は少し回復する。

雷:『サンダー・ボルト』

雷を打ち出す。

形状は変幻自在。

魔力の消費量に応じて距離が変わる。

風:『ウィンド・ブレス』

強い風を打ち出す。

地:『サンド・アース』

地面が土の場合、形状を好きに変えることができる。

氷:『アイシクル・ヘイル』

氷の霧を打ち出す。

範囲は魔力に応じて変化する。

無:『エネルギー・ショット』

込めた魔力によって威力が変わる。

最大二分間魔力をチャージすることが可能。

『ショット』と詠唱された時にエネルギーの弾を打ち出す。

複合魔法:複数の魔法の詠唱分を掛け合わせることによって、二重属性の魔法を扱うことができる。

前後で分かれている詠唱分を別の詠唱と入れ替えると複合魔法が完成する。

この魔法は進化する。

 

『』

『』

『発展アビリティ』

創造者I 神秘I 狩人I 祝福I

「とりあえずそれがランクアップした時のステイタスな。それと発展スキルは全部良さそうなもんやったし、全部取っといたで」

「ありがとうございます」

「んで、これがランクアップする前のステイタス」

 

lv1

 

力  :SSS 1980

耐久 :SSS 1876

器用 :SSS 2196

俊敏 :SSS 1789

魔力 :SSS 1321

 

「大分経験値が溜まっていたし、恐らく今でもlv2の最上位ぐらいのポテンシャルやと思うで。というかランクアップまでの所要期間3カ月ってやばすぎちゃう」

 

ステイタスを見て九鬼斗は歓喜した。

得に新たなスキル『王の財宝』に。これで自分が待ち望んでいたことができるようになったのだ。今の所中身が無いので、これから補充していく形にはなるが、発展スキルである、創造者と神秘は恐らく秘宝を作るのにはうってつけのものだろう。更に魔石も王の財宝の中に入れておけば、恐らく持ち運びをする必要がなくなるだろう。試しに重たいものを入れてみたが、それはすんなりと入り、自分が持っているという感覚もなかった。つまり重さも一切関係無いということだった。

これならば自ら、最高の武器を作り、王の財宝に入れれば、かの英雄王ギルガメッシュと同じことができると喜んだ。

 

それから九鬼斗は、フィンたちにダンジョンに潜ることを禁止されたが、それならと思い、フィンたちに精製金属(ミスリル)を初めとした、貴重な材料を使わせて欲しいと頼んだ。フィンはそれで強い武具や、貴重なマジックアイテムが手に入るならばと思い、ロキファミリア秘蔵の倉庫から好きなだけ材料を持ち出して良いと言うと、九鬼斗はまずそれら全てを王の財宝の中に入れ、自分の部屋にこもって、色々な武器や、マジックアイテムを作った。創造者というのは『神秘』を除く生産系発展スキルの総括版だった。実際、武器に火炎属性を付けることも可能であり、調合のスキルらしき効果も感じた。様々なものを更に奥深く作ることができるということは九鬼斗を楽しませた。

 

凄まじい長さであり、第一級冒険者や『深層』の階層主であろうと壊すことが叶わ無い不壊属性を持った鎖を作ったり、ベクトル操作を助長し、その能力を活かしたりするための、自分ではなく、機械で演算を全て任せるべく、人工知能が搭載されているチョーカーを作った。そのチョーカーもまた不壊属性であり、人工知能は適切な判断をこなし、必要な時にベクトルを操るよう、指示するように出来ている。

防具に関しても、自分に一番合うものを作り、それもまた不壊属性であり、ありとあらゆる属性に対する耐性がついている。フル・プレートみたいな形だが、関節はちゃんと動くよう設定されている。衝撃を吸収し、その衝撃をガントレットに移し、その衝撃を相手に放つこともできるようになっている。ガントレットには小物が入るようなスペースがあり、そこからはナイフ等が射出されるようになっている。魔法を食らった時も、その魔法を吸収する機能もついている。許容できないほど吸収されれば、それを排出するよう設定されている。しかし、かなりの量は吸収し、貯めることができる。魔力を使って、ジェット噴射をしたり、その魔力を自分の魔法の行使のためにも使ったりするようになっている。魔力を使って、防具の耐久力をあげたり、回復させたりこともできるようになっている。他にも、自分の気配と姿を消す、ハデス・ハットや、魔力をそのまま発射するアイテムも作ったりした。少し、作りすぎだと思えるくらいに色々作っていた九鬼斗は、足りない材料を買うために、失敗作のマジックアイテムを販売した。その結果、数千万ヴァリスもお金が手に入ったので、それらを使って、新たな効果のポーションを作ったりもした。もはや、作りすぎとも言える九鬼斗に、やめろという者はいなかった。リヴェリア達は、好きなことに没頭している子供を、止めるわけにもいかないと思い、そして使い勝手が良いマジックアイテムも沢山作ってもらっているため。文句も言えなかった。ランクアップしてから、ダンジョンにも一切潜らず、ただひたすら物作りをしていた九鬼斗は、半年もの間物作りにだけ没頭し、部屋の外を出る時は材料を買う時や、シャワー、そして食事を取る時だけだった。更に九鬼斗は睡眠も全然取っておらず、作業がはかどらない時ぐらいにしか睡眠しなかった。

そうして半年の間に完成したマジックアイテムは百を優に超え、九鬼斗は自らの目的の物も全て完成させ、フィン達にあげたのはあくまでスペアで、完成品は全て王の財宝の中に入っていた。普通に良い剣も、射出するために大量に作られていた。しかし、本当にただの剣では、九鬼斗は納得しなかったため、全ての剣は魔剣のような能力を有していた。しかし、それだけでは数が目標の数にならなかったため、失敗作のマジックアイテムも大量にあったため、それらを売り、それでも十分効果を発揮するものばかりだったため、多少ボッたくっても買う者はいた。そうして手に入れたお金の一部は、ロキファミリアの資産にしたが、それでも余りある数億ヴァリスはヘファイトスファミリアとゴブリュファミリアにある、普通の値段から高い値段帯のものまで買い漁るために使った。一時、このせいで、剣の値段が高騰したこともあるほどだった。こうして、大量の剣も手に入れ、自分では作れないであろう、武器は神に直接オーダーメイドで作ってもらった。

 

この結果、九鬼斗はレベル2にして億万長者であり、最強の武具、そして防具を手に入れた。

 

この頃には九鬼斗の二つ名も決まっていた。

『神才の発明者』

彼が作ったものに対する評価から来たものだった。

 

九鬼斗はその後リハビリがてら、ダンジョンにまた潜るようになった。

そして、自分で作ったもの全てを完璧に扱うために朝早くから夜遅くまで練習していた。それからまた半年後、九鬼斗はランクアップを果たした。彼が作ったマジックアイテム、災害を巻き起こす天災剣 エアで18階層の階層主であるゴライアスを一撃で倒したのである。九鬼斗はそのエアを普通に剣としての性能を確かめるために潜っていたのだが、十七階層にゴライアスがいることを知り、最大威力を確かめるべく、エアが放てる最大威力、嵐を巻き起こし、それをゴライアスにぶつけると一撃で灰となった。そして、これが、自分で作った武器で階層主を一撃で倒したということを偉業として判断され、ランクアップを果たした。

 

こうして自分が望むものを全て手に入れた彼は、オラリオに来た当初の目的である大切な人を作るということを目的とした。そして、彼はロキファミリアのメンバーこそがそうだと思っていた。最近は話していなかったが、アイズも大切な人の一人だ。フィン、リヴェリア、ガレスも大切な人だった。

 

それからというもの、九鬼斗はフィンに正式に幹部になってほしいと頼まれ、幹部となり、下の者を支えるようになった。レベル3になって魔道の発展スキルも発現したため、魔道書すらも作れるようになっていた。自分が持つ力を活かして、遠征に行くためのお金や、資材を自ら蓄えたりもした。遠征に行くメンバーのためにマジックアイテムを作ったりもした。しかし、そんな努力を他の団員は全然注目しなかった。団員が増えたことにより、フィン達との関わりも少なくなっていった。

アイズともそこまで話すことはなくなっていた。今の彼女は同年代の子達とのほうと仲が良かった。九鬼斗はある意味失望した。確かに関わりを持っていなかったのは僕の責任かもしれない、だがここまでいないものとされるのが辛くなっていった。次第に九鬼斗は塞ぎ込んでいった。遠征には一人だけで行き、相応の成果を持って帰った。ロキファミリアの等級はAであり、遠征に求められる成果も高いものばかりだった。しかし、九鬼斗は持ち前の装備を使って、たった一人で、新種のモンスターを発見したり、ロキファミリアが到達していなかった階層に、一人で到達したりし、結果を持って帰った。『祝福』の効果でドロップアイテムも落ちやすいため、目標の納品数に達するのも早かった。勝手に遠征に赴き、遂行する。他の団員達からは更に嫌われることとなった。遠征に行くたび、わざわざ装備を外して、冒険をして、何度も死に、そして強くなっていった。そのようなことをする彼は次第に最強へと近づいていった。

 

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