タップとフリックの区別がつかなくてミスりました
こころのアイデア(本人は想太の考えだと思ってる)で突如お花見をすることになったハロハピ御一行は、弦巻家から少し離れた大きい公園でレジャーシートを広げていた。
とはいえ、シートを広げているのは想太と奥沢さんだけだが。
「寝る前にメールが来てびっくりしましたよ…」
「申し訳ないです…」
「想太くんが謝ることじゃないですよ。誘ったのはきっとこころですよね」
「いや…いろんな意味で俺が悪いんです」
「……?」
奥沢さんと会話しながらシートを広げている中、こころとはぐみちゃんはキャッチボールをしている。
「行くよー!!こころん!」
「ええ!いつでもいいわ!はぐみ!」
はぐみちゃんが投げる球は速く、普通の人なら取りこぼしそうな球だったがこころは余裕でキャッチする。
「ナイスボールだわはぐみ!次はあたしがいくわよーっ!!」
「オッケーこころん!」
一方薫さんと花音さんは桜の木の下でお話をしている。
実際話しているというよりかは一方的に薫さんの話を花音さんが聞いている、と言ったほうが正しい。
「桜とは実に儚いものだ…。春の間しか綺麗に咲かない…。ああ…儚い!」
「あ…あははは」
薫さんはこんな調子である。
「奥沢さんも他の人たちと遊んだりしてていいですよ。準備は俺がしますから」
「いや、いいですよ。想太くんには色々助けてもらってますし、……特に3バカ関係で」
「あはは…そうですかね」
少し時間がかかってしまったが準備が終わると、全員シートの上に座り、黒服さんが持って来てくれた料理を食べ始めた。
「すごいいっぱいあるね!あ、はぐみコロッケを持ってきたよ!」
「これは、雑煮じゃないか…!素晴らしい…」
「美味しそうなケーキもある…すごい」
「お、ファミレスにありそうなハンバーグだ…。流石にこういうのはないと思ったけどあるんだ」
「どうやら親父が奮発したようですね。みんなの好みの食べ物が相当あるそうです」
父によれば複数人の女の子たちとお花見という名のデートがあるなら女の子たちの好きなものをなんでも作るしいくらでも用意してやるとのことで、どうやら本気を出しすぎたらしい。
「見て見て想太!ニコニコマークのポテトだわ!」
「ハロハピをモチーフにしたんだろうな。美味しそうだ」
しばらくご飯を食べていると、こころは昨日話したライブのことについて話し始めた。
「そうだわ!今日はみんなでライブをするのよっ!ゲリラライブよ!」
「いいねこころん!はぐみもやりたい!」
「桜が舞う中のライブ……儚い!」
3人がノリ気になると止めることは難しいと判断した花音さんと奥沢さんは、どこでどのようなライブをするかについて話していた。
「ライブをするのはいいよ。けど何もなしにやるのはどうかと思うよ」
「そんなの簡単だわ、お花見を楽しんでる人を笑顔にするのよっ!」
こころがそう言うと、黒服さんが全員分の楽器をレジャーシートの上に設置し、音響関係も準備していた。
「こころん!ミッシェルがいないよ?どうしよう!!」
「問題ないわ!黒服さんがミッシェルも連れてきたって言ってたもの!」
「そっか!ミッシェルも来てくれたんだね!」
奥沢さんはこころたちから少し離れたところでミッシェルの中に入り、その後ゆっくり歩いてきた。
「ミッシェルだ!ミッシェル〜!!!」
はぐみちゃんがミッシェルに飛びつくと、続いてこころや薫さんがミッシェルに近づいてくる。
(うぐっ!突然飛びつかないで…)
「は、はぐみちゃ〜ん、み、ミッシェルびっくりしちゃったよ〜」
「ふっ、ミッシェルじゃないか…君はいつも素敵だね…」
「か、薫さんも素敵だよ〜」
「さぁ、ミッシェルも準備いいかしら?ハロー、ハッピーワールドのゲリラライブを始めるわよ!!」
☺︎ ☺︎ ☺︎ ☺︎ ☺︎
突如始まったハロハピのゲリラライブは、あっという間に人だかりができた。小さな子供から酒に酔った会社員まで、老若男女問わず多くの人がハロハピのライブで盛り上がった。
最初は何も分からなかった人たちも、こころが何曲も歌っているうちに笑顔になって行くのを見ていると、こっちまでも笑顔になってしまう。
「まだまだ行くわよ!!そーーれ!!」
「はぐみもやる!いっけーー!!!」
こころとはぐみちゃんのアクロバティックな動きを見ているお客さんは、皆笑っていた。
「面白いバンドだね。見てて楽しいよ」
「ほんとにね!また今度見たい!」
声援やライブについての感想などが聞こえると、冗談抜きに嬉しくて泣いてしまいそうになる。
そんなこんなでゲリラライブは大成功し、お客さんはみんな笑顔になっていた。
「大盛況だったな。良かった良かった」
「そうね!すーーっごく楽しかったわ!」
「うん!すごく楽しかったね!」
この後薫さんが何かを言うと思っていたが、その薫さんがいない。
「あ…そうか。薫さんはいつものアレか」
想太が言う"いつものアレ"とは、薫さんを囲むファンのことだ。
見た目がカッコいい薫さんは、どこかへ行くたびに女性ファンが周りを囲む。
薫さんはノリノリで王子様をしてるので邪魔するのは申し訳ないのだ。
「相変わらず薫さんはすごいですね。人を惹きつける力ってのがあるんですかね」
「そうだね…カッコいい、もんね」
「ふぅ…なんとかミッシェルから戻ってきました…」
奥沢さんがミッシェルから出てきて、いつもの姿に戻ると、想太は飲み物を渡す。
「あ…いつもありがとうございます」
「お疲れ様です。はい、タオルもどうぞ」
「はぁ〜〜生き返る〜。はぐみやこころに抱きつかれた時はびっくりしましたよ…」
「ははは…。こころもはぐみちゃんもミッシェル大好きですもんね」
「ですね。一体いつになったらあたし=ミッシェルってわかるんでしょうね」
「さぁ、わかりませんな」
結成してから何度かライブをしてきたが、このような突発的なライブは今までしたことがなく、新鮮さがあった。
しかも外でやる、というのがまた新しく、今後の参考になるかもしれない。今日のライブを振り返ると、今後に役立つ点がいくつかあったと思う。
「次はちゃんと計画立ててやりましょうか…」
「そうですね…。そのためにも花音さんと想太くんとあたしの3人で、あの3人をなんとかしましょうか…」
今日も世界を笑顔にするハロー、ハッピーワールド!
次はどこの世界を笑顔にするのだろうか。
今回のイベント、美咲ちゃん(特訓前)が可愛い