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魔術競技祭も午後の部が始まっている中ルミアはまだ戻ってきておらず、フィーベルさんが相談しグレン先生もどこかへ行ってしまった。それにより2組の士気はは下がっており目に見えて失速しているのであった。
今ティンジェルさんを護衛している訳だが事件はその時起きてしまった。突如として現れた王室親衛隊はティンジェルさんを女王陛下暗殺を企てたと一方的に突き付け処刑しようとしたのである。だがグレン先生は元特務分室なだけあって一瞬の隙をついて衛兵をあらかた片付けとりあえず逃げ易い市街へと屋根を走っているので合流したのだが・・・
「なっ!?お前どうしてここにいやがる!」
グレンは滅茶苦茶焦っていた。ルミアを助けた時に一度会っているのだが少なくとも一筋縄でいかない相手ということくらい測れるつもりである。グレンの固有魔術【愚者の世界】は対魔術師には効果抜群だが、近距離戦で実力を発揮できる無銘やとある少女には相性最悪である。
「仕事だよ・・・グレン=レーダス」
「仕事・・・だと?」
グレンは更に焦る・・・無銘がエルミアナの護衛をアリシア七世王女直々に任されていることを思い出したのだろう。
「・・・一つ聞く、お前は味方か?それとも敵か?」
グレンは警戒心を露わにしながら聞いてくる。だが今回の事件はグレンの固有魔術が必要になるので素直に答えようと思う
「僕は女王からルミア=ティンジェルを処刑しろなんて依頼は受けてないし護衛を頼まれている身だ」
その言葉を聞いた途端グレンはため息をつき
「驚かすなよ・・・」
「グレン、ルミアは任せる・・・僕は追手の衛兵を少し倒してくる」
「は?ちょっと待て・・・もう行きやがった・・・」
「先生はあの方と知り合いなんですか?」
グレンはぼやき、ルミアは疑問を露わにする。
「俺が軍属だった頃に2回くらい会ったことのある奴だよ」
「・・・あの人の名前って知ってますか?」
「あいつの名前を知ってる奴なんていねえよ・・・だがあいつのコードネームはしってる。」
「教えてください!」
「お、おう・・・あいつのコードネームは無銘・・・生憎とその名前をつけたのは天の智慧研究会だがな・・・」
「どうして・・・天の智慧研究会が・・・名前を・・・」
「やつらが言うには無銘が戦った後には必ず銘の無い剣が数十数百場合によっては数千という数残っているから・・・だそうだ」
「そう・・・ですか・・・」
そんな感じの会話をしながら、市街地に逃げたのであった・・・
一方無銘の方はというと・・・
「クソッ!敵はどこにいる!」
王室親衛隊の面々は手も足も出せずにいた・・・
無銘が使っていたのは弓であり、それには即効性のある麻痺薬が塗られており当たったものは例外なく倒れていた。ある時は上から、ある時は背後から一度も目視すらできずただ蹂躙されていたのである・・・
そして半数の衛兵が倒れたところで無銘はグレンたちと合流しに向かった。
「ここにいたか・・・随分探したんだぜ?」
もちろん、嘘である。魔眼で居場所はすぐに分かった。
「っつう割に随分早かったな・・・で、敵は?」
「半分は片付けた・・・がこのままじゃジリ貧だよなあ」
ルミアは泣きそうな顔で切り出した。
「先生、やっぱり私は投降します。このままだと先生や無銘さんまで罪人として殺されてしまいます。だから・・・」
だが、当のグレンはそう一瞥し、無銘は完全無視である。
「あー、はいはい。自己犠牲はいいから。お前を見捨てるとかあり得ないから。大人しく助けられてくれ」
「どうして・・・」
グレンはため息を吐くと小さな声で
「約束・・・だからな・・・」
「え?」
「それより、マジでどうしよ・・・ッ!」
考えはじめようとした時、グレン達・・・正確にはグレンに強烈な殺気が向けられグレンは反応した。それはグレンにとっては顔見知りであり・・・無銘にとって命の恩人であった人物でもある・・・
「リィエル!?それにアルベルトまで!?」
「ッ!?・・・・・」
無銘は動けなかった・・・イルシア=レイフォードと髪色こそ違えど全く同じ顔であるリィエル=レイフォードを見ていると、動けなかったのである・・・
はい、今回はこれくらいで終わらないとまた5000文字とかいきそうなんでこれで終わります。物足りないと思った方我慢してください・・・僕もです・・・