あと意外と知らなさそうなので説明しておきます。
アルス君は、ルミアの従者でスカイブルーの髪を持つイケメンです。
アレス君はアルス君がバレない為に【セルフ・イリュージョン】で変化した姿で赤髪のいたって普通の男の子だゾ
アルスは結婚式場へと向かっていた。アルベルト達にジャティスは撃退したと伝える為なのだが・・・式場が目の前の所で限界が来てしまった。もう視界も不十分で一歩も動けず倒れてしまった・・・
ルミアはグレンが式場へと戻ってすぐに伝言を聞いた
「ルミア、青い髪の奴からの伝言だ。『明日王宮で待ってる』だってよ」
「ッ!・・・ありがとうございます・・・」
ルミアは青い髪の奴で誰なのか察し、今から王宮に行く準備をする為支度をしようと思い外に出てみれば・・・
「アルス君ッ!」
アルスが倒れていたのだ・・・うつ伏せで倒れていたので仰向けにしてあげると、息は荒く顔色も悪かった。
「《天使の施しあれ》」
白魔【ライフ・アップ】を唱えると少し顔色が良くなった。それを確認するとルミアはアルスが起きるまで膝枕をしているのだった・・・
アルスが目覚めると目の前にはルミアの顔があった・・・
「・・・わあ!?」
アルスは素っ頓狂な声を上げすぐに頭をあげようとするが、身体に力が入らず寝たままになっている・・・ルミアはアルスの声を聴いて笑うでもなくただ見つめている。
「・・・えっと・・・どうかしましたかね・・・」
アルスは試しにそう聞いてみるが、ルミアは真顔で
「・・・分かってるくせに・・・」
第三者の視点から言わせてもらおう・・・この空間は既にルミアとアルス2人だけの空間だ・・・この場にいる全員(システィーナは気絶してる)がルミアとアルスの会話を聞いている
「・・・この5年間いっぱいやらかしたから、心当たりがありすぎて逆にわからないや・・・」
少し茶化し気味に答えるアルスだが、ルミアは一向に笑わず・・・逆に泣きかけている
「・・・アルス君が、いなくなって・・・私がどんなに悲しんだかわかる!?」
ルミアは泣きながら怒鳴り気味に質問する。今度はアルスが真顔になり
「・・・何も言わずにいなくなったのは悪かったと思ってるよ・・・」
「なら!どうしていなくなったのか答えてよ!」
アルスはバツが悪そうにルミアを見据え、逆にルミアは泣きながらアルスを見つめている。
「・・・それは・・・」
「どうして5年前に居なくなって、暗殺者になったのか・・・答えてよ・・・」
アルスはルミアから目を逸らし、ルミアにも勢いが無くなってきた・・・ここまで言えたのは5年間の悲しみや嘆きが溜まっていたからだ。
「・・・ルミアには知る権利がある・・・いや、ルミアは知るべき・・・なのかもね・・・」
アルスは独り言のように呟くと、ルミアは顔を上げ泣きながらアルスを見る。
「・・・全部を教えるわけにはいかない・・・けど、いなくなった理由は言うよ」
「うん、今はそれだけで十分だよ・・・」
「まあ、考えれば簡単に想像がつくんだけどね・・・」
「え?どういう事?」
「僕が失踪した理由、それは僕が異能者だからだよ・・・」
観念したような・・・言いたくなかったようなそんな雰囲気を出しながら答えるアルスにルミアは
「どんな・・・異能なの?」
アルスの異能について聞くがアルスは首を横に振る。教えてはくれないという事だ・・・正確には教えてくれないのではなくアルスにも分からないのだ・・・魔眼ということは分かっている。だがどんな魔眼かと聞かれれば回答できなかったからだ。
アルスは身体に力が入るようになったのかルミアの膝枕から頭を上げ、立ち上がる。ルミアも立とうとするが、長時間膝枕をしていた為立ち上がれなかった。アルスはルミアに手を差し出し、ルミアはその手を握り立ち上がりアルスを抱きしめる。
「へ?」
「「・・・・・・・・」」
「ヒュー、嬢ちゃんも中々やるのう」
「は?」
突然抱きしめられ変な声を上げるアルス、アルベルトは無言を貫きクリストフは顔を真っ赤にして慌てて目を隠す。バーナードは素直に称賛し、グレンは困惑顔だ。
ルミアはアルスを抱きしめ
「アルス君が無事でよかった・・・怖かったの・・・」
「・・・・・・・」
それはルミアが胸の内に秘めていた思いだろう・・・
「怖かった・・・アルス君が死んじゃったんじゃないかって・・・」
「・・・・・・・」
「アルス君が無事で・・・本当に、本当に良かったよ・・・」
そう言ってルミアは泣きながらアルスを更に強く抱きしめる・・・アルスもそれに呼応するように抱きしめ・・・
「大丈夫・・・僕はここにいる」
そう言って、更にルミアを泣かせたのはここだけの話
翌日、アルスは王宮におり、この場にはアルス、ルミア、ゼーロス、アリシア7世、グレンがいた。
「それで?アルス、なにか弁明は?」
アリシアの威圧感がアルスを襲う!
「失踪したのは悪かったと思ってます・・・でも、僕は死にたくないので・・・」
「・・・異能・・・ですか。では5年前あなたが私に尋ねたことにあなたの異能は関係していますか?」
アリシアはアルベルト達から報告を受けていた・・・アルスが生きていたこと、アルスが異能者であることを・・・
「「「5年前・・・?」」」
アルスとアリシア以外は困惑顔だ・・・それもそうだろう、ルミアの異能がバレたのは3年前に対しアルスがルミアの異能に気付いたのは5年前・・・普通に考えて辻褄が合っていないのだ。
「答えませんか?あなたが『もしも、エルミアナ王女が異能者ならばどうしますか?』と聞いた質問ですよ」
「・・・・・・・」
アルスはあくまで無言を貫く・・・そして、無言であるならばアリシアは追い打ちをする
「これは、私の勘ですが。あなたは異能は解析系の異能ではありませんか?」
アルスのポーカーフェイスが崩れる・・・アルスの駆け引きもアリシアが相手では分が悪いようだ・・・
「・・・はあ、僕の負けです・・・アリシアさんの言う通り、僕の異能は解析系の『魔眼』ですよ」
アルスはそう言って魔眼を起動し目を見せる。アルスの瞳は七色が万華鏡の如く混同していた。
「真実のようだな・・・」
『魔眼』とは起動すれば瞳の色が変わると言われており、その色は能力により様々なのか・・・その人物によって様々なのかは今のことろ不明だ。
アルスは解析系の『魔眼』だと言ったが・・・間違いではない・・・だがこの『魔眼』が解析系だけでないことをアルスは知っている・・・
「アルス、5年前あなたが失踪した理由は自分の命を守る為なのですね?」
「はい」
アリシアは問う・・・異能者・・・それも『魔眼』保持者が王宮の中にいるとなるとルミアの異能と同じかそれ以上に威信を揺るがしかねない・・・
『魔眼』は普通の異能者よりも迫害が更に酷いのだ。他の異能はあくまで攻撃であったり防御であったり支援であった・・・だが『魔眼』は、臓器に悪魔の力が宿っているとされている為により上位の悪魔の生まれ変わりとして恐れられると同時に迫害されている
この会合で決まったのは、アルスはこれからもルミアの護衛を続けることとアルスの新たな戸籍の偽造だ。
アルスはルミアと共に王宮の庭で散歩をしていた・・・
「この庭に来るのも久しぶりだよ・・・」
アルスは懐かしみながら口を開く、ルミアは
「5年前となにも変わってないでしょ?アルス君がいつ帰って来てもいいようにそのままにしてたんだよ?」
「それは、申し訳ない・・・ところで、ルミア・・・僕になにか話があるんじゃないかい?」
すべてを見透かしたように言うアルスにルミアは
「アルス君は、どうして私を助けてくれるの?」
それはルミアの小さい頃・・・アルスがルミアを守る傍付きになった時から疑問に思っていたことだ。
「・・・僕は小さい頃魔術の天才と呼ばれていた・・・理由は魔術を碌に習っていない子供が固有魔術を作ってしまったから・・・そのせいかな、皆の見る目は変わっていった・・・皆が見ていたのは僕じゃなくて僕の才能・・・でも君は、君だけは僕を見てくれたから・・・君は自覚していないのかもしれないけど、僕はあの時の君の目に救われた・・・だから、君を守るし助けるよ」
確固たる意志を持つ声でアルスは宣言しルミアの手を握りながら
「・・・それに、君は大切な人だからね・・・」
「えっ!?」
アルスはそう言って、ルミアは赤面していたのだった・・・
こんな感じでよろしいですかね・・・それと次回の投稿日は恐らく今週の土曜か日曜になると思います