廃棄王女と天才従者   作:藹華

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お気に入り登録ありがとうございます。非公開ながらお気に入りしてくださっている3名もありがとうございます。

そして今回から書き方を三人称視点から主人公と稀にヒロインの一人称視点でやってみたいと思います。

これからも、廃棄王女と天才従者をよろしくお願いいたします。


テロリスト襲撃編
アルス魔術学院に通う


 アルザーノ帝国は北セルフォード大陸北西端に位置する帝政国家で、この国にはフェジテと呼ばれる帝国の南部のヨークシャー地方に存在する都市があり、その都市は帝国魔術学院と共に発展してきた大陸有数の学究都市である。

 

 そしてそのフェジテにあるアルザーノ帝国魔術学院は400年前にアリシア3世によって創立された国営魔術師育成専門学校である。国内にある魔術学院の中でも最高峰の魔術を学べる学校である。

 

 そして、今学院では全校生徒と教師での交流会なるものが開かれていた。

 

「よう、ここの席に座ってるってことはあんたも2組か?」

 

 随分と大柄な人だな・・・と思いつつ

 

「ああ、そういう君も2組かい?」

 

 と答えた

 

「俺はカッシュ、カッシュ=ウィンガーよろしくな。」

 

「僕はアレス=クレーゼ、こちらこそよろしく。」

 

 交流会で仲良くなれたことを嬉しく思っていると、女の子みたいな男子が話に入ってきた名前はセシル=クレイトンと言うらしい。早速2人と友人になれた訳だが、ここでカッシュが

 

「あそこにいる女の子たち可愛くね?」

 

 と言い出し

 

「「そうだね」」

 

 とセシルと一緒に返したら

 

「ナンパしに行くか!」

 

 と言い僕とセシルの腕をひっぱり輪の中に連行されたのだ。

 

「そこの可愛子ちゃんたち、俺たちと話さない?」

 

 そして着いて早々ナンパ師みたいなことを言うのだ。女子達はテンションについていけなかったようなのでこちらに助けてという視線を向けてくる。なので仕方なく

 

「僕はアレス=クレーゼでこっちが友達のセシル、よろしく。」

 

「セシル=クレイトンです、よろしく。」

 

「俺はカッシュ=ウィンガーだ、よろしくなみんな。」

 

「え、ええこちらこそよろしくですわ、私はウェンディ=ナーブレスですわ。」

 

「私はテレサ=レイディです、よろしくお願いしますわ。」

 

「わ、私は・・・リン=ティティス・・・です。よ、よろしく・・・」

 

「私はシスティーナ=フィーベルよ、そしてこっちがルミアよ。よろしく。」

 

 貴族の令嬢っぽい人がウェンディ、おっとりした雰囲気の人がテレサ、メガネの娘がリンで銀髪の人がシスティーナ、最後は言わずもがな金髪の天使である。そしてこの後、カイやロッドが参加して総勢10人で他愛ない会話をして解散となった。

 

「じゃあな~アレス!」

 

「じゃあね!アレス君」

 

「うん、また明日。」

 

 帰り道が途中まで一緒なカッシュとセシルに別れを告げ家に帰る。そして予想以上に疲れが溜まっていたのだろうベットに入ってすぐに寝てしまった。

 

 学院での勉強はある意味新鮮だった、誰かと一緒に相談しながら勉強なんてしたこと無かったし、わからない所を教えあう感覚も新鮮だった。初めてのテストでは雑学はそれなりなのだが、実技に関しては錬金術以外全然ダメだった・・・ギイブル君やウェンディさん達に色々教えてもらい、ぎりぎり進級できたのである。本当に感謝しているのだが、ギイブル君は錬金術の実験の時はすごく睨んでくるので結構怖い。

 

 そして2年になって少し経ったある日、2組の担当講師であるヒューイ先生が家の都合とかで退職したのだ。そして非常勤講師も見つからず自習になっていたのだが、僕はいつも通り成績上位者に実技のコツを教えてもらっていた。

 

「ここは・・・こうすればいいだろう?」

 

「あ、ほんとだ。ギイブル君ありがと。」

 

「だから君はなんど同じことを言えば良いんだ!・・・・」

 

「え?あっほんとだ。ごめんね。」

 

 こんな感じでいつも怒られてます。はい

 

「全く・・・」

 

「あはは・・・面目ない。」

 

 固有魔術こそ、習得しているもののこの固有魔術はこの魔術特性さえなんとかできれば、誰だってできる。

 

そしてヒューイ先生がいなくなって1ヶ月経った日に非常勤講師が来ることとなり、アルフォネア教授曰く優秀な人らしいのだが現在進行形で遅刻している。

 

 

 魔術師は自分が魔術師であることに誇りを持っており、その誇りを汚さない為にも遅刻や無断欠席などありえないのだ。だからこそシスティーナは現在進行形で遅刻している講師に対して怒りが抑えられなかった。

 

「遅い!もうとっくに授業時間過ぎてるのに、来ないじゃない!!!」

 

 システィーナは魔術師としての誇りだけでなく、今は亡きおじいさまとの約束を叶えるため魔術に対する熱意は人一倍なのである。まあその熱意が強すぎて講師達からは『講師泣かせのシスティーナ』生徒達からは『真銀(ミスリル)の妖精」などと呼ばれているのだが。

 

「まあまあ落ち着こうよ、もしかしたら何か理由があるのかもしれないし・・・・」

 

 

そしてそんな彼女を宥めるのが、彼女の隣に座る金髪の少女”ルミア=ティンジェルである”

 

 だがシスティーナルミアへ向き直り

 

「ルミアは甘すぎなのよ!真に優秀な人なら不測の事態にも対応できなきゃダメなのよ!」

 

「そうかな・・・・」

 

システィーナがここまで恐ろしく高いハードルを求めるのには、前任のヒューイ先生がお気に入りだったことと、非常勤講師のことを大陸最高峰の魔術師であるセリカ=アルフォネアが太鼓判を押したからだ。                                  

 

 システィーナが文句を言っていると教室のドアが開き入ってきたのは全身ずぶ濡れで皺だらけのシャツ、目が死んでいる男性で左手に嵌めている手袋と抱えてる教本がなければこの男が講師であるとは思いもしないだろう。

 

 「やっと来たわね!非常勤講師。最初の授業から送れるなんて・・・どんな神経して・・・」

 

 システィーナは入ってきた男に驚き言葉を失う。なぜならその男は今朝ルミアにセクハラ紛いのことをした男だからだ。

 

「あ、貴方は──!?」

 

「違います、人違いです。」

 

「そんな訳ないでしょ!?あなたみたいな人いてたまるもんですか!」

 

「いいえ、人違いですぅ。」

 

 あくまで、他人のフリをする男にシスティーナは怒りを隠しきれていない。そしてそれを知ってか知らずか、男は黒板に自分の名前を書いた。名前はグレン=レーダスというらしい、まあ知っているのだが・・・自己紹介をシスティーナがばっさりカットし、グレン先生は黒板に『自習』と書いて寝ていた。そして案の定システィーナが突貫していくその様子を見て、笑うものと呆れるものがいた。その後もグレンは態度を改めることなく、次の錬金術実験で女子更衣室を除き集団リンチされたとか・・・そして数日後システィーナとグレンは言い合っているのだが最早いつものことなのでルミアも止めることはしなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 システィーナとグレンが言い合ってる時もルミアはアレスに座学を教えていた。アレスが座学でそれなりの得点をだせたのは大天使ルミア様のお陰である。

 

「ティンジェルさん、本当にありがとう。」

 

「ううん、別にいいよ。私も好きでやってることだから。」

 

「ティンジェルさんのおか「いい加減にしてくださいッッ!」

 

 アレスがお礼を言おうとしたタイミングでシスティーナの堪忍袋の緒が切れたようだ。

 

「だから、いい加減にやってるだろ?」

 

「子供みたいな屁理屈こねないで!!!」

 

 そしていつものようにすぐ終わるだろうと思ってた全員が驚かされた。システィーナが手袋をグレン先生に投げつけたのだ。左の手袋を相手に投げることは魔術決闘の申し込みを意味しその手袋を相手が拾えば決闘成立である。グレン先生はその手袋を拾い『ショック・ボルト』のみでの決闘で勝負をつけようと提案したのだが。本人は3節詠唱しかできず、1節詠唱ができるシスティーナの相手ではない。アレスはその決闘は見なかったが聞いたところやはりグレン先生の大敗だったようだ。そこからのグレン先生の評判の落ち方はすご過ぎた。

 

 

 いつも通り自習をやっていた時にリンがグレン先生にルーン語の翻訳を教えてくれと頼んだのだが、そこでシスティーナが口をはさんだ。

 

「無駄よ、リン。その男には魔術の偉大さも崇高さも理解してないんだから、その男に教えてもらう事なんて何もないわ。」

 

 いつもなら聞き流すようなことをグレン先生は噛みついたのである

 

「魔術って、そんなに偉大で崇高なもんかね?」

 

 この一言で教室が静まり返った。




 これ書き終わる頃にはお気に入りの数が41名もいてびっくりしました。通算UAも2500いきそうですし、本当にありがとうございます。それと前書きで紹介されなかった方は次回の前書きで紹介したいと思います。

気が向いたら今日もう一本だそうかなと思います。

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