本編は下です
現在 ソードアート・オリジン
アスナ「キリト君・・・ずっと見てないけど・・・どこにいっちゃったんだろう・・・」
アンダーワールドの出来事のことで、キリトは一人で無茶をするという性格がさらにわかっていたアスナは、キリトが居ないとなると、どこかでなにかしているのではないかという心配に襲われていた。
リズ「見てないわね・・・。一体どこで何してんのかねー?」
シリカ「私も気になります・・・。キリトさんの情報は一つもないですよ?」
アスナ「私も・・・キリト君は勝手に動くときもあって・・・。心配になってきちゃった・・・」
アスナの心を、不安と心配が襲った。
リズもシリカも少し悲しげな表情をして、うつむいていた。
アスナ「・・・どこかでまた無茶しているんじゃないのかな・・・。いつものことだから・・・」
いつもあっては困るのもまた正直な気持ち。
リズ「・・・」
シリカ「・・・」
励ましの言葉は出なかった。
現在 幻想郷
キリト「ハァ・・・ハァ・・・」
霊夢「もう少しでつくわ、頑張って」
キリト「おう・・・」
空を飛ぶ巫女と地を走る剣士がすさまじいスピードで幻想郷を駆け抜けていた。
霊夢「見えてきたわ。やっぱり霧の発生源はあそこね」
キリト「ハァ・・・ハァ・・・」
霊夢「一旦休憩しましょう」
キリト「あぁ・・・」
急ブレーキし、その場に膝から落ちていった。
肩を落とし、赤い館を見る。
湖に囲まれた館が聳え立っている。
キリト「湖をどうやって渡ろうか・・・」
霊夢「私は飛べるけど・・・そうね、キリトのスピードならこの湖を水走で通過できるんじゃない?」
キリト「無茶なことを・・・」
しかし、考えていないわけでもなかった。
これが一番手っ取り早いし、ウォールランもできていたわけだ。
なら、ウォーターランもできていいだろう。
キリト「・・・よし、やってみる」
霊夢「さすがキリト。じゃあ、しっかりついてきて」
ふわぁっと浮遊する霊夢。
そして、霊夢は視線をまっすぐ紅魔館に向け、前傾姿勢になり、ソニックブームのような音を出して向かっていった。
俺もしっかり地面を蹴って、拘束に動く足の右足から水面に着いた。
そして、左足もつく。
この時点で俺は水面を走っているのだ。
ピシャピシャと小さな音を立てて湖を走っていく。
沈まないように足を小刻みに動いていく。
キリト「いける・・・いける・・・」
湖をかけていく俺は、いつ落ちないか心配していたらもう俺は紅魔館の建っている周りの芝生に足がついていた。
キリト「はぁ・・・いけ・・・た・・・」
後を見ると、かなりの距離を走った。
湖を見た後、俺は視線を目の前の紅魔館に向ける。
今は魔理沙が危険なはず。
早く行こうと霊夢が門番前にいるので俺もそこに向かった。
キリト「門番がいるな・・・」
霊夢「変わった格好ね」
キリト「チャイナドレスみたいだな・・・」
???「ふん、かかってきなさい」
右手の親指以外の指4本で、くいくいっと挑発する動き。
キリト「・・・」
霊夢「・・・キリト、どいて」
キリト「え?」
霊夢「私がやるわ」
そういうと、俺の目の前に来て、手に持っているお祓い棒を構える。
お祓い棒で戦うのか?と思っていたが、巫女ならありえなくはないと納得する。
右手で持っているお祓い棒を後ろにもってきて、左手の平を敵に見せる。
すると、その左手の平には水色のエネルギー弾のようなものが集まる。
水色の球体が手の平と同じ大きさになると、その弾はぴきんと光り、レーザー光線になって敵に向かって飛んでいった。
???「やばいっ!」
キリト「容赦ない・・・」
バフォンッ!!!
門がはじけ飛び、チャイナドレス女はばたっと倒れた。
キリト「すごい・・・な・・・」
霊夢「手ごたえないわね、進むわよ」
キリト「先に向かっててくれ」
霊夢「しっかり後で来なさいよ?」
キリト「もちろん」
霊夢はぶち破った門を通り、紅魔館へ入っていった。
キリト「・・・さてと」
俺は倒れているチャイナドレス女に視線を向ける。
キリト「・・・大丈夫か?」
何とも、魔理沙の魔法使いでも、霊夢の強力な波動などは扱えないように見える・・・。
???「あ・・・大丈夫です・・・ごほっ」
キリト「・・・まぁ、あんな攻撃食らったらひとたまりもないもんな・・・」
俺は背中を左手で支え、起き上がらせる。
キリト「悪いけど、俺は回復できる物や術式はないから傷は癒えない。ごめんな」
???「敵なのに謝るんですね・・・面白い方ですね」
キリト「あはは・・・俺は、キリトだ。君は?」
???「私は、この館の門番をやっている
キリト「門番とは大変だな。それで・・・美鈴は門番をやっているって言ってるけど、そういわれると、まるでこの館の主に仕えてると聞こえるけど、その主の名前は?」
美鈴「・・・〈レミリア・スカーレット〉。誇り高き吸血鬼ですよ」
キリト「そうか、俺は、そのレミリアという奴に、この霧を止めてほしいと思ってきたんだ」
美鈴「強いですよ・・・けど、悩みごとが今はあるんです」
キリト「悩みごと?」
美鈴「はい」
美鈴は、近くにある柱に背中を任せて、座って語り始めた。
美鈴「・・・実は、妹様がいるんです。〈フランドール・スカーレット〉。妹様もかわいらしい声や顔なんですが・・・恐ろしい能力を手に入れてしまったのです」
キリト「どんな能力なんだ?」
美鈴「・・・〈あらゆる物を破壊する程度の能力〉です。文字通り、破壊を目的とした能力・・・。その能力が危険すぎて、今は地下に閉じ込められています。ずっと・・・何百年も・・一人で・・・」
キリト「そんな・・・」
美鈴「かわいそうなんです。いっつも一人で、友達もいなくて、泣いて、壊して、人形もめちゃめちゃに・・・。精神が狂っていくようになってしまったのです・・・。もう限界って言ってもいいと思います」
キリト「・・・妹がかわいそうだな・・・」
美鈴「だから・・・誰かが助けてあげてほいいと思っています。それがあなたでも、お願いです。あなたにはなぜかすべて話せます。あなたから、何故か助けたいという気持ちが伝わってくるんです」
そして、美鈴の眼から涙があふれてきた。
辛そうで、抱えていた涙。
それが、あふれたのだ。
キリト「・・・」
俺は、そっと美鈴の頬に右手を触れ、親指で涙をぬぐう。
美鈴「・・・」
キリト「・・・もう泣かなくていいよ。必ず、俺が助けて見せる。皆が助けたいと思っている、その娘を。必ず独りから解放させてみせる。だから、安心して」
美鈴「・・・その言葉、誓ってくれるんですか?妹様を・・・一人から解放させてくれますか?」
キリト「あぁ、任せてくれ」
俺は微笑むと、美鈴はあふれた涙がさらにあふれ、頬を伝った。
美鈴「・・・ありがとう・・・ございます。優しい方なんですね」
俺の胸に抱き着いた美鈴を、俺はそっと抱いた。
キリト「ずっと抱えていたんだな。今、俺が解放させてやるから、待ってろ」
美鈴「・・・はいっ!」
笑顔を戻した美鈴は、もう泣き止んでいた。
俺は、美鈴をそっと柱に戻すと、立ち上がって門を抜けた。
キリト「さすがに中も赤いな」
周りを見渡していると、上の廊下から、一人のメイド姿が見えた。
???「侵入者・・・2人目ね」
キリト「君は一体・・・」
???「ふん」
すると、俺の見ている視線から瞬時に姿を消した。
後から、同じ声がきこえた。
???「早急に排除しなくては」
キリト「!!」
ふっと後ろをみる。
瞬間移動をする能力か!
キリト「・・・」
???「ふふふ」
パッと消え、またパッ現れる。
この能力は一体・・・。
キリト「・・・そういえばここを最初に通った巫女は一体どこに行った!」
???「先に主様の部屋へ向かわれました。なんとも、早い動きでしょうね。けれど、主様に勝てるわけがありません」
キリト「・・・あんた、名前は?」
???「・・・誇り高き吸血鬼に仕えるメイド。名は、〈十六夜咲夜〉」
キリト「俺は、キリトだ。そして、剣士だ」
俺は鞘から剣を抜き放す。
咲夜「・・・私に勝てるわけがありません」
キリト「やってみなきゃわからないだろ。俺は妹様に会わないといけないからな」
咲夜「・・・なぜ妹様のことを知っているのですか」
キリト「美鈴という門番が、悲しげに話していたぞ。なんとも、ひどいことをしているようだな」
咲夜「・・・主様を侮辱しないでください。あなたを排除します」
キリト「・・・俺はあんたを倒す!」
俺は咲夜に戦闘を仕掛けた。
どうも、(つд⊂)エーンです。
自分一応、今アリシゼーション編の17巻呼んでますね。ていうか読み終わりました。
18巻が楽しみです!原作も見てください!きっと面白いはずです!
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