幻想郷で旅立つ黒の剣士   作:エーン
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異変解決後

本編は下です



17話 紅魔館に招待されて

異変解決してから4日が経った。現在俺は、人里に住んでいる。家を借りているのだ。俺はその家を拠点に活動している。

しかし、ここ4日は特に大きな異変が事件がなく、ずっと平和だった。

たまに人里の住人から、撃退や討伐依頼を承ることがある。すぐ外にある森に出没する妖怪や魔物を倒すのだ。もちろん断らず、しっかり平和にすることが俺の使命なため、快く引き受け倒すのだ。

報酬は向こうから積極的に用意してくれた。俺はいらないと言っているが、向こうが渡してくれるのだ。こっちも生活に困っていたので、やっぱりありがたくいただいた所存だ。

 

そして、人里を歩く中。

 

慧音「お?キリト。こんにちは」

 

キリト「あ、慧音さん。どうも」

 

彼女は上白沢慧音。近くの子供たちや妖精が通う〈寺子屋〉の先生をやっている。彼女は歴史が好きなため、時に面白い歴史を教えてもらうのだ。

 

キリト「いつも大変ですね」

 

慧音「そうでもないさ。慣れればとても楽しいものだ。そっちの方こそ、依頼でいつも危険なことしてるじゃないか。大変なんだろ?」

 

キリト「戦いには一応慣れていますからね。それに生活するためにはやっぱお金は必要ですし、なにより皆の為ですしね」

 

慧音「そうか。優しいんだな」

 

キリト「いえいえ。そういえば慧音さんは今何しているんですか?」

 

慧音「あぁ、昼飯を買ってきたんだよ。もう昼時だし」

 

キリト「あぁ、そういえば確かに」

 

慧音「そういうキリトは?」

 

キリト「自分は紅魔館に招待されているんです」

 

慧音「紅魔館といえば、あの異変があったところか。それも、君が解決してくれたんだったな。改めて礼を言うよ」

 

キリト「霊夢さんの力がすごいですけどね」

 

慧音「けどやっぱり君もすごいと思うよ。その剣だけで戦うなんて」

 

そういって慧音は俺の背中にかけているアニールブレードを見た。

 

キリト「ありがとうございます」

 

慧音「さ、ここで足止めさせていくわけにもいかないし、いってらっしゃいな」

 

キリト「あ、ありがとうございます。では」

 

俺は慧音と別れ、紅魔館に足を向かわせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館門前。

 

そこにつくと、門の隣には赤髪の女性が立っていた。

俺に気づくと、彼女から声をかけてきた。

 

美鈴「キリト様。よくぞお越しいただきました」

 

キリト「キ、キリト様か・・・もっと普通に呼んでいいんだぞ?」

 

美鈴「いえいえ、助けてもらった方に馴れ馴れしい言葉は使えないですから!」

 

キリト「そ、そうか」

 

美鈴「では、お入りください!」

 

キリト「ありがとう」

 

そういい、俺は門をくぐり、紅魔館に入っていった。

 

入ると、上にはシャンデリア、階段、右左対象の廊下。シンメトリーでとても迷いそうだ。

そこに歩いてきた一人の女性。銀髪の髪に、メイド服。

 

咲夜「ようこそ、紅魔館へ」

 

彼女、咲夜こと十六夜咲夜である。戦ったことがあるが、とても強かった。時を操る彼女に勝てたのが今でも不思議なくらいだ。

 

咲夜「今日は、紅魔館のお食事会にお越しいただきありがとうございます」

 

キリト「あ、あぁ」

 

咲夜「食堂はこちらになります」

 

そういうと、俺は咲夜についていった。

 

大きな扉を開かれると、そこは食堂だった。

 

レミリア「よくきてくれたわ、キリト」

 

向こうに座るカリスマ性あふれた、あの人、また妖怪はレミリア・スカーレット。

この紅魔館の主である。

縦に長い机で、窓はカーテンでしまっており、ロウが部屋を明るく照らす。

座っているのは、フラン、パチュリー、こあ、そしてレミリアだった。

 

キリト「招待してくれてありがとう」

 

レミリア「お礼を言うのはこっちでもあるのよ。咲夜、料理をお願い。あと美鈴も呼んできて頂戴。皆で食べたいわ。もちろん咲夜も一緒よ」

 

咲夜「あ、ありがとうございます。では美鈴を呼んで、お食事をお持ちします」

 

そして咲夜はパッと消えてしまう。

 

レミリア「さぁ、そこに座って頂戴」

 

キリト「あぁ」

 

指定された席に俺は座った。左にはフランが座っていた。

 

フラン「キリトお兄ちゃん、きてくれてありがとう!」

 

キリト「あはは、皆仲良くやっているみたいでよかったよ」

 

パチュリー「皆がこうやって仲良くやっているのも、すべてキリトのおかげよ」

 

キリト「そうかな?だとしたらうれしいよ」

 

こあ「フラン様もこうやって皆と仲良くできています!とても楽しいですよ!」

 

フラン「うん!」

 

とても微笑ましい雰囲気だった。そこに扉を開かれて、美鈴と料理を持ってきた咲夜が合流した。

 

美鈴「遅れてすみませーん!!!!!!!」

 

レミリア「いいわよ。ほら座って」

 

美鈴「失礼しますね」

 

キリト「あぁ」

 

咲夜が静かに高級そうな料理を置いていく。とてもおいしそうだ。俺は主に独り暮らしのため、料理が下手な俺にはとても至福の時だ。

俺はパスタしかできないし、向こうに居た時は料理スキルなんて上げてなかったから、焦げた肉しかできなくて・・・全く、アスナの料理が恋しくなるよ。

 

咲夜「では、失礼しますね」

 

向かいの右側の席に咲夜は座った。

 

レミリア「では、全員がそろったところで」

 

レミリアは立ち上がり、ワインを持ち気持ちを込めて発した。

 

レミリア「家族の絆を取り戻したことに乾杯、そして」

 

俺を見て、続けた。

 

レミリア「それを助けてくれた、〈剣士〉キリトに、乾杯」

 

全員「「「「乾杯!」」」」

 

キリト「あ・・・ありがとう」

 

レミリア「ふふふ、さぁ、いっぱい食べて頂戴。今日は敵じゃなく、客だからね」

 

キリト「ああ」

 

フラン「食べよー!」

 

キリト「俺も食べるか」

 

料理を皿に持ってきて、口に運んだ。

口に広がる肉のジューシーな味、広がるソースの味、気持ちいい食感。とても美味で、頬が落ちてしまう。

 

キリト「とてもおいしいよ。ありがとう咲夜」

 

咲夜「口に合うようで、嬉しいです」

 

にこっと笑う咲夜。それを見てほほ笑むレミリア。

パチュリーは紅茶を少し飲むと、ゆっくりカップを置き俺に質問をした。

 

パチュリー「キリト、あなたが姉妹と戦う所を見させてもらったわ。まぁ主にフランだけどね」

 

キリト「うん」

 

パチュリー「その時に見た、あの剣が光って高速で切り続ける技。あれは一体なんなのかしら?」

 

キリト「あぁ、ソードスキルのことか」

 

こあ「そーどすきる?」

 

キリト「ここでは、剣技って言った方がわかりやすいかな」

 

パチュリー「剣ならではの技ってこと?」

 

キリト「そうだな。構えを取り、力を込めるとその力が剣に伝わって技になる。連撃数は技によって違うんだ」

 

パチュリー「名前とかもあるの?」

 

キリト「もちろん。《ホリゾンタル》や《バーチカル》。連撃数が多い奴もあるけど、どれも特徴がある技なんだ。ただ強い技を使えばいいってわけじゃないんだ」

 

パチュリー「なるほどね。興味深いわ」

 

フラン「ねーねー、その剣見せて」

 

キリト「え?けど危ないぞ?」

 

フラン「だいじょーぶ!怪我しないから!」

 

キリト「うーん・・・まぁいいけど」

 

肩ひもをはずし、鞘ごとフランに渡す。

 

フラン「うわー!重い!」

 

キリト「俺は重い威力のある剣を主に扱っているからな」

 

フランが柄を握り、ゆっくりと鞘から刀身を出す。

 

フラン「うわー!あんなに戦ったのに綺麗」

 

キリト「まぁシステムによって傷つかないからな」

 

レミリア「こら、フラン危ないでしょ」

 

フラン「大丈夫だもん!」

 

キリト「・・・」

 

とても仲良しそうで安心した。胸をなでおろすと、美鈴が俺に話しかけてきた。

 

美鈴「キリト様って、修行とかしてたりするんですか?」

 

キリト「しゅ、修行?俺はあんまそういうのはやらないかな・・・。まぁ敵を倒せば強くはなるけど・・・」

 

美鈴「倒すだけで強くなるんですか!?修行をせずにですか?」

 

キリト「うん。敵を倒せばステータスが上がって強くなるんだ」

 

美鈴「すてーたす?」

 

キリト「自分の強さを数値で表したものだよ。例えば体力はHPと言って、数値では50000/50000と表されてる。これがゼロになれば、俺は死んじゃうんだ」

 

美鈴「そ、そうなんですね。攻撃をくらったりすると減るんですか?」

 

キリト「あぁ、だから回復したりして生きるんだ」

 

美鈴「へぇ、驚きました」

 

レミリア「皆、ほら食べるわよ」

 

俺たちの食事会は、とても楽しいものに終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レミリア「もう夜だから、泊っていきなさい」

 

キリト「え、いいのか?」

 

レミリア「ええ、だって夜は外が危ないしね。それに客だし、これくらいして当然よ」

 

キリト「そ、そう・・・じゃあお言葉に甘えて」

 

レミリア「ええ。咲夜、案内してあげて」

 

咲夜「はい。ではこちらです」

 

咲夜に今日泊まる部屋へ案内される。

 

 

 

咲夜「ここがキリト様のお部屋です。お風呂の際はあの棚にあるタオルを使ってください。寝巻は一つ下にあるので、ご自由におつかいください。何か困ったことがあったら、遠慮なくお申し付けください」

 

キリト「あ・・・あぁ。ありがとう・・・(まるでホテルだな・・・)」

 

咲夜がいなくなると、俺は部屋を見渡す。

にしてもとても高級そうな部屋だ。どれも装飾がすごく、触るのを躊躇するくらいだ。

 

キリト「えーっと、寝巻はこれで・・・、バスタオルはこれで・・・」

 

よし、風呂に向かおう。そう思い剣をしまおうとしたら・・・。

 

キリト「あ・・・」

 

剣がない。フランに渡していたのだった。

 

キリト「返してもらわないと・・・」

 

風呂セットを持ちながら、廊下に出る。フランはどこにいるのだろう。そう思い歩き出した途端、フランが曲がり角で俺と会った。

 

キリト「あ、フラン。剣を返してほしいんだけど・・・」

 

フラン「あー持ってるよ。けど・・・ただで返すわけにはいかないかなー」

 

キリト「待て待て、あれは俺のだぞ・・・」

 

フラン「けど、返してほしんでしょ?」

 

キリト「そりゃあ・・・」

 

フラン「じゃあ、風呂だし私の背中流してくれるかな?」

 

キリト「えぇ!?一緒に入るのか!?」

 

フラン「うん!そうすれば返してあげるよ!」

 

キリト「け・・・けど・・・」

 

フラン「無理なら返してあげないけど?」

 

キリト「・・・わ、わかった・・・」

 

フラン「決まり!いこいこ!」

 

俺の手を引いていくフラン。

俺は一緒にフランと風呂に入ることになった。

 

 

 

 

 

 

フラン「さ、はいろー!」

 

キリト「その前に隠せって!」

 

フラン「えーめんどくさいんだもーん、そのまま入るもん」

 

キリト「あ、チョ、ちょっと待てって」

 

フラン「ん?」

 

キリト「入る前には、体を洗わないといけないんだ」

 

フラン「そうなの?」

 

キリト「あぁ」

 

フラン「じゃああらいっこしよ!」

 

キリト「・・・わ、わかった・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

黄色い髪を、俺はわしゃわしゃと洗っていた。

 

フラン「うふふん、きもちー!」

 

キリト「そっか」

 

フラン「キリトお兄ちゃんって、どこからきたの?」

 

キリト「どこからか・・・そうだな、ゲームの世界から、かな」

 

 

【挿絵表示】

 

 

フラン「げーむの世界?」

 

キリト「あぁ、本物の現実じゃない、もう一つの現実。そこでみんなと戦って、勝って、楽しんでいたんだ」

 

フラン「みんなって?」

 

キリト「向こうに居る、俺の友達だよ」

 

フラン「会えないの?」

 

キリト「わからない。紫には聞いているんだが、会えないらしい」

 

フラン「なんで?」

 

キリト「うーん・・・紫が言うからには、()()()()()()()()()()()()()()()()なんだ」

 

フラン「ふーん、さみしくないの?」

 

キリト「もちろん、悲しいさ。けど使命を終えるまでは帰れないしな」

 

フラン「使命?なにかするの?」

 

キリト「この幻想郷を平和にすること。それを成し遂げれば、俺は向こうに帰るんだ」

 

フラン「えぇ!キリトお兄ちゃんかえっちゃうの?」

 

キリト「まぁ・・・いつかはな。そのときまではずっとここにいるから。この幻想郷に」

 

フラン「そうなんだ・・・いつか別れがくるんだね」

 

キリト「出会いもあれば別れもあるさ。仕方ないことなんだ」

 

フラン「うん・・・そうだね・・・」

 

キリト「・・・全く」

 

俺はフランの頭を優しくなでる。

 

キリト「悲しい顔するな。別れても、一生会えないってわけじゃないだろ?またいつか会えるかもしれない」

 

フラン「ほんと?」

 

キリト「あぁ、フランが望めば、会えるかもしれない」

 

フラン「そう・・・わかった!フラン、別れてもまたいつかキリトおにいちゃんと会って見せる!」

 

キリト「・・・ありがとうな」

 

フランの優しい思いは、俺の胸に響いた。

きっといつか皆と別れが来るのだろう。けど、仕方ないことなんだ。これもまた運命。けど、また会える。そう俺は願い続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト「はぁ・・・」

 

紅魔館、3Fのベランダ。

 

後に大きな時計があり、その下のベランダ。

この幻想郷がよく見える。夜空にはむこうの世界と同じ星が光っていた。

 

キリト「・・・」

 

アスナ、シリカ、リズ、スグ、クライン、エギル、シノン、皆悲しんでいるんだろうな。

勝手にここにきて、アスナ・・・明日奈は、きっと悲しんでいるんだろう。本当に済まないと思っている。

 

けどいつか、必ず平和をもたらして帰って見せる。

俺は改めて決意した。

 

後の扉がゆっくりと開かれる。

ふと見ると、そこにはレミリアがいた。

 

キリト「レミリア・・・」

 

レミリア「あなたの運命をみると、ここにいたから」

 

キリト「運命?」

 

レミリア「私は運命を見て、操ることができるの」

 

キリト「なるほどな・・・」

 

レミリアが、俺の横に立った。

しばらくの沈黙が続き、夜の冷たい風が頬に触れる。

俺は口を開いた。

 

キリト「・・・俺のその運命って・・・どうなっているんだ?」

 

恐る恐るレミリアに尋ねる。

 

レミリア「ふふ、そんなことを聞くのね。そうね、面白いことになってるわ。見てて飽きないもの」

 

キリト「そんなことを聞いているんじゃないんだ。どうなのか、なんだよ」

 

レミリア「運命を先に本人がしっちゃ、面白くないわよ?」

 

キリト「そ、そうか。それもそうだな」

 

レミリア「けれど、そうねぇ。とても過酷で、時にひどく悲しむことになる。けど立ち上がって、剣を手に取るあなたが見えるわ」

 

キリト「剣を・・・手に取る・・・」

 

レミリア「あなたは、自分の力を信じ進めばいいの。時にとても大きな壁にぶち当たることもあるわ。けどあなたなら、きっと乗り越えられる。だから自分をしんじて」

 

キリト「・・・そうか。ありがとう」

 

レミリア「えぇ。けど、決して無理しないでね」

 

キリト「あぁ。わかった」

 

そういい終えると、レミリアは戻っていった。

俺もしばらく夜空を見て、部屋に戻った。

 

きっと大変なことばかりかもしれないけど、諦めないで進む。それがだいじなんだ。

ゆっくり目を瞑り、俺は眠った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある森の中。

 

ある一人の青年が、そこにたおれていた。

 

???「う、うーん」

 

そしてその青年は目を覚ます。

 

???「う、ここは・・・」

 

周りを見渡し、自分を確認する。

 

???「ここは・・・一体・・・どこなんだ・・・」




とても長い文、見てくれましたか。どうも(つд⊂)エーンです。
とても大事な話でもあるので、みてくれたら嬉しいです。人との関わりや、絆を描くのはとても大事なので、よかったら最後までしっかり見てくださいね。

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