幻想郷で旅立つ黒の剣士   作:エーン

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アリスの家から博麗神社へ

本編は下です


3話 キリトはともに戦う

地を蹴って大蜘蛛に突進をかける。もちろん、俺だけだ。

アリスは俺の後で支援を行うからだ。

 

縦3メルほどのある大蜘蛛。足もでかい。

攻撃する前二本の足は恐らく甲殻でおおわれている。

 

だから後の残り六本足を上手く切断すれば、行動不能にしてできるだろう。

 

キリト「アリス!前の二本の足を拘束してくれっ!」

 

アリス「わかったわ!」

 

俺と大蜘蛛の距離はおよそ3メル。

 

大蜘蛛が右前足を大きく上げる。

 

すると、細い白色の糸が、俺に攻撃しようとした右足を上へぐっと引っ張りあげる。

遠隔のアリスの拘束が、大蜘蛛の攻撃を妨げた。

 

俺はこの機会を逃すことなく右に回り込む。

 

すると、左前足がぐっとひっぱりあげられる。

大蜘蛛も慌てているようだ。アリスが二本の前足の拘束に成功したのだ。

 

右に回り込み、柄を強く握る。

そして、俺は黒色の右3本足の先頭の足にめかげて、剣技の構えをとる。

 

剣を右上にもってきて、足に向かって左下に振り下ろす。

アインクラッド流 一連撃 〈ソニックリープ〉

 

キリト「せりゃああああああ!!!」

 

左下に下ろされた剣が、足を切断した。同時に黒い液が切断面から噴射させられる。

 

アリス「あまりもたないわ!急いで!」

 

キリト「わかった!!!」

 

アリスの拘束を無駄にしない。

 

剣技の後のクール時間を利用して、次の剣技を行う。

そう、ダメージが増加して剣技をまた出す裏技。

 

〈スキルコネクト〉だ。

 

キリト「せぁああああああ!!」

 

剣を剣技のように構え、二本、三本の足を切断にかかる。

 

剣技の溜まる音、右上にまた構え、水色に光る。

そして、二本目の足に向かって左下に振り下ろす。

剣の刃が、足を思い切り切断し、黒い液体が噴出した。

しかし、剣技の色はまだ光っている。そう、三本目の足の切断だ。

 

左下に振り下ろされた剣を、しっかり力をこめ、三本目の足に一気に近づく。

右上へ振り上げた剣が、三本目の足を切断した。黒い液体がまた噴出して、剣を汚した。

 

アインクラッド流 二連撃〈バーチカル・アーク〉

 

たちまち、大蜘蛛の右側の足は前足の一本だけとなり、体重を右の方に崩してしまう。

 

俺は心の中で、成功した、と思った。

しかし、それは危険なことだった。

 

キリト「やったぞっ!」

 

アリス「うっ・・・・」

 

大蜘蛛の体重が思い切り右に倒れ、右側に崩れた体。

しかし、アリスがそこで歯をくいしばる。

 

アリス「っ・・・」

 

糸で引っ張り上げていた前足二本が、一気に倒れたことで、糸がさらに引っ張られ、その力に耐えられず、糸がプチンと切れてしまったのだ。

 

アリス「あぁっ!」

 

糸が切れ、アリスが後に尻もちをついてしまう。

 

キリト「アリス!」

 

すると、大蜘蛛は目の前のアリスに向かって一気に前足の右足をアリスに向かって振り下ろそうとする。

 

アリス「あ・・・」

 

アリスが危機感を覚える。

大蜘蛛がアリスに向かって攻撃を行おうとする。

 

俺は咄嗟に左足を軸に後を向き、剣を前に突き出す。

 

足に力をこめ、大蜘蛛の右足にめかげて一気に最速の突進をした。

剣が赤く光る。

赤い光の剣技である。

 

キリト「させるかぁぁぁああッ!!!!」

 

右手で握る剣を前に突き出し、赤い光が一直線になる。

アリスに右足が当たるまであと1メル。

 

その時、キリトの剣先が右足の腹に思い切り突き刺さる。

パキッ。

甲殻にひびができ、さらに力を突き出す。

 

グシュッ。

 

黒い液が、ひびを貫き通して、噴出する。

 

アインクラッド流 突進撃〈ヴォーパル・ストライク〉

 

右足は左側へ思い切り動かされる。

 

たちまちまた体を崩した大蜘蛛。

俺は足から剣を抜き、アリスに向かっていった。

 

キリト「大丈夫かアリス!」

 

アリス「え、えぇ・・・救ってくれてありがとう///」

 

キリト「無事でよかった」

 

俺はアリスを起こし、大蜘蛛を見る。

 

キリト「とどめを刺す」

 

アリス「ええ」

 

キリト「糸はまだ使えるか?」

 

アリス「もちろんよ」

 

大蜘蛛が体制を立て直す。

とはいっても右に傾いたままだが。

 

前右足は俺が突き刺したことで使えなくなっているようだ。右前足がまったく動いていない。

 

キリト「俺が頭にむかって突進をかける。アリスは左前足を拘束して、攻撃を防いでほしい」

 

アリス「前右足は大丈夫なの?」

 

キリト「あの状態だ。おそらくうごけない。だから左前足だけを拘束してくれ」

 

アリス「わかったわ」

 

大蜘蛛「ギギッ・・・」

 

キリトは息を吐き、柄を握りなおす。

 

キリト「いくぞッ!」

 

キリトは蜘蛛に正面から突進した。

蜘蛛は前右足を使わず、左前足のみを動かした。

 

左後足を動かす、左前足のみだけで俺に攻撃をしかける。

 

大蜘蛛は思い切り左前足を後ろに引く。

その時だ!

 

キリト「アリス!」

 

アリス「わかったわ!」

 

ぐっとアリスの糸が遠隔から左前足をそのまま後ろに引かれる。

大蜘蛛はぐっと後ろに少し引かれる。

 

キリト「うぉぉおおおっ!!!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

アリスが少し目を開く。

キリトはどうしてこんなにも勇敢なのだろうか。

誰かを守ろうとするのか。

アリスの心に変な気持ちが残っていた。

 

 

 

思い切り右上に剣を持ち上げ、剣が紫色に光る。

 

重く伝わる剣技のたまった音。

 

思い切りその剣は大蜘蛛の顔に向かって右上から左下に切り下ろされる。

 

思い斬撃音が響く。

顔は斬撃の後が残り、傷口から黒い液体が噴き出る。

 

大蜘蛛はさらに苦しむ。

混乱を狙ってされに攻撃をしこむ。

 

剣を左上にもってきて、傷口の始まりの位置から少し左に離れて、また斬撃を行う。

左から右へ水平に斬撃が行われる。

さらに苦しむ大蜘蛛。

 

そして剣を下にもってきて、柄を強く握る。

 

下から左上へ思い切り切り上げる。

 

キリト「せぁあああああっ!!!」

 

さらに思い斬撃音が繰り出される。

 

ザシュッ!!!

 

ブシャア!!

 

大蜘蛛の顔が、俺の剣技で逆三角形の傷口ができていた。

 

これが片手剣の重攻撃。

 

アインクラッド流 三連撃〈サベージ・フルクラム〉

 

キリト「どうだっ!!」

 

大蜘蛛は生気を無くし、足が崩れ、体が思い切り倒れた。

大きな音が響いた。

 

キリト「ふぅ・・・」

 

アリス「がんばったわね」

 

キリト「アリスの力なしでは絶対勝てなかったよ」

 

アリス「そ、そう?ありがと///」

 

俺たちは大蜘蛛の死体をみた。

 

アリス「なんでこんなところに大蜘蛛がいるのかしら・・・」

 

キリト「ここは毒の胞子が舞っていないんだからじゃないか?」

 

アリス「うーん・・・まぁ毒の胞子は妖怪にも効くし・・・そうなのかもね」

 

キリト「まぁ、どうでもいいじゃないか。早く博麗神社を目指そうぜ」

 

アリス「そうね」

 

俺は剣に付着した黒い液を振り落とし、鞘に納めた。

 

俺とアリスは同時に歩み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス「キリトは剣技がかっこいいわね」

 

キリト「あぁ・・・まぁ結構やっていたからなぁ」

 

森の中を二人で歩いていた。

 

キリト「さてと・・・もうすぐだよな?」

 

アリス「ええ。そこよ」

 

指さした方を見ると、長い石の階段が上に向かって伸びていた。

 

よくある神社の入り口だ。

 

キリト「長い階段だな・・・」

 

アリス「飛べれば楽なんだけどね」

 

キリト「飛べる人もいるのか?」

 

アリス「もちろんよ」

 

そういうと、アリスは階段に足をつけた。

俺もあとから階段を上り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス「ここよ、博麗神社」

 

キリト「はぁはぁ・・・ここか・・・」

 

鳥居に博麗と書かれている。

 

キリト「かなり立派な神社じゃないか」

 

アリス「博麗の巫女が向こうにいるわ」

 

キリト「わかった」

 

同時に向かい、前までくる。

 

キリト「賽銭箱だな・・・」

 

アリス「・・・キリトってお金を持ってるの?」

 

キリト「いや、持ってはいるんだが通貨が違うからな・・・〈コル〉って言うんだ」

 

アリス「通貨が違うと意味ないわね、あの巫女はお金が好きなのよ。賽銭箱にお金を入れれば音速で来るわ」

 

キリト「そ、そうなのか・・・」

 

アリス「大丈夫よ。お金なんて払わなくてもいいわ」

 

すると、アリスが一歩進む。

 

アリス「霊夢!出てきなさい!」

 

少し張った声で呼びかける。

 

??「な~に~よ~・・・」

 

その声とともに襖があけられる。

 

アリス「お客さんよ」

 

??「お客さん?」

 

アリス「キリト、この人がこの神社の巫女」

 

キリト「あっ、キリトです。剣士をやっています」

 

霊夢「キリト?聞かない名前ね、私は〈博麗霊夢〉。霊夢と呼んで構わないわ」

 

キリト「で・・・ある人にこの世界に呼ばれました・・・」

 

霊夢「ある人?・・・あぁ、わかったわ。だいたいね。上がって。アリスもいいわよ」

 

アリス「じゃあ、お邪魔するわね」

 

キリト「お邪魔します・・・」

 

俺は博麗の巫女と出会った。

 

 

 




東方×SAOは戦闘シーンがあることが多いかもしれません・・・。
自分戦闘シーン書くのは結構得意ではないのでどう書けばいいのか難しいですねw

アリスはキリトのことが少し気になっている様子・・・?

次回もご期待ください☆

評価、感想、励みになるのでよろしくお願いします☆

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