てな訳でどうぞ
「嫌ぁあああああああああ―――ッ!」
燃え盛る炎に、焼け落ちていく我が家、血だまりの中に沈んだ生き絶えた父と母。
「貴女……ッ!よくも……よくもッ!!」
私は恐怖や混乱、憤怒や憎悪等、様々な感情が渦巻く中、打刀を手に取り、父と母を殺した、赤毛の少女に斬りかかる。
しかし、少女は手に持ったいた大剣を無造作に振るい、私の刀は弾かれ、手元から飛んでいってしまう。
その一瞬で実力差を理解してしまい、私は一気に戦意を喪失し、尻餅をつく。
「い、嫌っ……来ないで……い、命だけは……」
私は後退りしながら、惨めに命乞いするも、その少女は虚無の瞳のまま、私に近づき、大剣を振り上げる。
「あ、……ああ…………ぁあああ……」
全てが真紅に染まった、炎が燃えたぎる世界で―――少女は大剣を振り下ろす。
私の脳天目掛け、振り下ろされた大剣は―――
一発の銃声と共に、少女の手から弾き飛ばされた。
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「――はぁッ!?」
毛布を跳ね飛ばすように夢から目を覚ました私は、自室内を見回すと同時に枕元に置いてあった、とある色のハンカチを握り締める。
そのハンカチの色は、あの時、助けてくれた人物が着ていた服の色と同じ紺色だ。
「……また……あの夢……」
ハンカチを握り締めた事で幾分か気分は楽になるも、陰鬱な気分は完全に晴れなかった。
私を今も尚、苛まやせる『炎の記憶』。
この手で必ず決着をつけて、終わらせる。
そのために、
忌まわしい過去に決着をつけ、私の人生を新たにスタートさせるために―――
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聖リリィ魔術女学院に到着した次の日。
「ようこそ、おいで下さいました」
聖リリィ魔術女学院の学院長室で、学院長のマリアンヌがグレン達に挨拶する。
グレンがリィエルに短期留学のオファーを出した理由を聞いてみると、リィエルが優秀な生徒と聞き及んだからだそうだ。
相当きな臭いが、確かめる術が今のところ無い以上、周りに注意するしかない。
その後、マリアンヌからこの学院の問題点―――この学院の閉鎖的な空間、厳格なる規則、硬直したカリキュラム、学院内の生徒全てが上流階級出身という、特殊な環境で形成された『派閥』による問題点を聞かされた。
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定番の自己紹介の後、ウィリアムは担当となった二年次月組で、グレンの補佐として一緒に授業を行うのだが……
「おーっほっほっほ!中々良いお味ですわ!」
「よっしゃ、いい引きっ!」
……右側の『白百合会』はお茶会を、左側の『黒百合会』はトランプゲームをしており、全く授業になっていなかった。
「お前ら授業中だぞッ!?」
「真面目にする気あんのか!?」
「うるさいですわよ『黒百合会』ッ!あと、先生がたも!」
「それは『白百合会』のてめぇらだろ!?あと、先生たちもなっ!」
グレンとウィリアムが注意しても、彼女達は二人をオマケ扱いして全く聞く耳を持たず、派閥の小競り合いをする始末である。
グレンがこめかみに青筋を浮かべながら、間に割って入ろうとするも―――
「「「「「「「「「部外者の貴女は黙ってて下さいっ!」」」」」」」」」
魔術が一斉に飛んできて吹き飛ばされ、元の場所に戻される結果となった。
ウィリアム自身、授業をマトモに受けなかった自覚はあるが、彼女達は自覚無しだから余計に酷い。
「……そ、その……申し訳ありません……」
そんな彼らに、このクラスの一員だったエルザがグレンに謝ってくる。
エルザはどうやら派閥には所属していないらしい。
エルザは自身を落ちこぼれと言い、皆の中に入ること自体に躊躇いがあるそうだ。
「一体どういう……」
「余計な詮索は野暮ですよ、レーン先生」
グレンが思わず深入りしようとするが、ジニーがそれをたしなめ、グレンも素直に切り上げる。
ジニーは彼女達に関わらず放置しとくよう、全くありがたくないアドバイスを残して、フランシーヌの元へ駆け寄っていく。
無論、そんな事は出来ない。
授業が成立しなければ、単位を取得できず、リィエルの落第退学を取り消す事が出来ないからだ。
「……先公、この状況を打破するいい考えが浮かんだんだが」
「……奇遇だな。俺もだ」
「「フ、フフフフフフ…………」」
グレンとウィリアムは互いに笑いあった後―――
「「実力行使じゃあああああああああああ―――ッ!!!!」」
二人はブチ切れ、凄まじい動作でティーセットやトランプ等の遊具をひったくり、窓の外へと放り捨てていた。
「「「「「……………………」」」」」
「「授業中はお静かに☆」」
呆然とする彼女達に、二人はとても良い笑顔でサムズアップし、教壇へと戻っていく。
直後、我に返ったフランシーヌとコレットが二人に詰め寄るも―――
「えー、この構文を分解整理するとだな……」
グレンが解説し、ウィリアムがそれを黒板に書き連れていく。
二人のガン無視して授業をする行動を、コレットはグレンの胸ぐらを掴み上げ、フランシーヌは抜き放った
ウィリアムは一応正面へと向き直ると、リィエルが暴走寸前だったので、【
それを尻目に、フランシーヌとコレットは自分達こそが『魔術師』に相応しいといい、二人はおろか、システィーナ達も馬鹿にするも―――
「あ、あれっ……?」
「な……ッ!?」
コレットのグレンを胸ぐらを掴んでいた手は外され、フランシーヌがウィリアムの首筋に当てていた
「『魔術師』ねぇ……ちょっと強い力を持っていい気になっているだけのチンピラが何をいってるのやら……」
奪った
「確かに、与えられたもんの使い方だけは必死に練習するのに、それ以外に目が向かないなんて·····中途半端なチンピラだなぁ……」
グレンとウィリアムの煽りに殆どの生徒達に剣呑な空気が流れ始める。
そこでグレンは『魔導戦教練』による三対三のパーティー戦の提案をする。
負ければグレンとウィリアムは学院から出ていき、勝てばこちらの要求を一つ聞く提案に、フランシーヌとコレットは了承した。
····うん、隠す気ゼロだな
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