やる気なしの錬金術師   作:厄介な猫さん

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息抜きで書いた話
当然ツッコミ所満載である
時系列的には原作六巻と七巻の間
てな訳でどうぞ


カッシュ達の楽園への道

とある日の放課後、カッシュとカイにロッド、何名かの二組の男子生徒達は学院の一角でとある物を囲んで相談をしていた。

 

 

「高い買い物だったな……」

 

「だけど、俺達の夢に一歩前進したのは確かだぜ……」

 

 

彼らの中心には、小さなレンズのついた箱と、大きな箱の二つが置かれている。

これらの箱の正体は、小さな箱のレンズから撮られた光景を、大きな箱で記録し、中空へと記録映像として投射する魔導装置だ。

そう、彼らの目的は―――女子更衣室の覗きである!!!!!!!!!!

彼らはお金を出しあって、この魔導装置を購入したのだ。

 

 

「問題は、どうやってこれを女子更衣室に設置するか、だよね?」

 

「そこなんだよな……」

 

 

深い溜め息が洩れる。

バレないように設置したり、人目に気づかれないようにするのは、かなり難易度が高いのだが……

 

 

「……俺にいい考えがある」

 

 

カッシュは不敵に笑い、同志達にそう告げる

 

 

「本当か、カッシュッ!?」

 

「ああ。けど、そのためには……」

 

 

カッシュはその案を説明していく。

 

 

「……確かにそれなら、いけるかもしれない」

 

「けど、それはかなり難しいぜ?」

 

「ああ、わかってる。だけど、これが一番確実なんだ」

 

 

カッシュは神妙な面持ちでそう告げた。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

―――その次の日。

 

 

「は?ファムに引き合わせてくれ?」

 

 

ウィリアムは土下座して頼みこんできたカッシュに、訝しげな顔をする。

 

 

「ああ!この間の謝罪がしたいんだ!」

 

「それなら、アルフォネア邸に行けばいいだけだろ」

 

「いや、教授の家だと緊張するから……」

 

 

カッシュは言葉を濁しながら最もらしい理由を口にする。

 

 

「やだよ。めんどくせぇし」

 

「そこを何とか頼む!」

 

 

必死に食い下がるカッシュに、ウィリアムはうんざりし―――

 

 

「……いそうな場所だけ教えるから、後は自力で何とかしろ」

 

 

ファムがいそうな場所だけ教えることにした。

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

その日の放課後。

カッシュは同志で出しあって購入した高級な餌を片手に、ウィリアムが教えたファムがいそうな場所まで来ていた。

 

 

「おーいっ!!ファム様ぁああああッ!!お願いですから、姿を現して下さい!!!」

 

 

誰もいない場所でそう叫ぶカッシュは、端から見れば滑稽だが、本人は必死に呼びかけ続けている。

しかし、幾ら叫んでも、ファムは一向に姿を現さない。

その状態が日が沈むまで続き、カッシュに諦めが過り始めたその時―――

 

 

「―――うわあッ!?」

 

 

突如、カッシュの目の前に一羽の黒い鴉が始めからそこにいたかのように現れた。

 

 

「―――ファム様!!」

 

 

カッシュはその鴉―――ファントム・レイヴンのファムに餌を差し出し、その場で土下座する。

 

 

「お願いがあります!!!どうか力を貸して下さい!!!」

 

 

そんな何とも情けないカッシュの行動に対し、ファムは―――

 

 

「……アホォー」

 

 

餌だけ食って、それだけ鳴いて消え去っていった。

 

 

「ああッ!?頼む!待ってくれぇええええええええええ―――ッ!!?」

 

 

涙目でそう叫ぶカッシュの姿は、相当哀れだった。

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

ファムとの交渉が失敗に終わり、失意の中登校するカッシュに·····

 

 

「アホォー」

 

 

不意に、カッシュの右耳から鳴き声が聞こえてきた。

カッシュが驚いて顔を向けると、カッシュの右肩に、ファムが留まっていた。

驚くカッシュに、ファムは脚の爪を器用に使い、一回だけという意思を伝える。

カッシュはこの日、感激の涙を流した。

 

 

 

――――――――――――――――

 

 

―――そして、放課後。

カッシュを中心とした男子生徒の一同は学院の隅っこに集まっていた。当然、例の魔導装置もある。

 

 

「じゃあ……いくぞ……?」

 

 

緊張して声が震えるカッシュの言葉に、周りは同意し、カッシュは震える手つきで魔導装置を操作していく。

魔導装置は低い音と共に稼働し、記録映像が中空へ投射される

映し出された色は―――肌色を中心に、赤、白、オレンジ、ピンク、水色、黄色、緑等々、多種多様な色合いであった。

投射された映像には、女子生徒達が絶賛着替え中のハレンチ映像が、バッチリ記録されていた。

 

 

「「「「「「「「よっしゃぁあああああああああああああああああああああああああ―――ッ!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」

 

 

一同全員、歓喜の叫び声を上げる。

カッシュはファムに頼みこみ、撮影用の魔導装置を女子更衣室に仕掛けて貰ったのだ。

 

 

楽園(エデン)だ……楽園(エデン)だ……!」

 

「みんな、凄くキレイだ……ッ!!」

 

「や、ヤバい、鼻血が……ッ!」

 

「おおッ!!システィーナがルミアの胸を揉んでるぞッ!!!」

 

「この光景を記憶に焼き付けるぞッ!!!!」

 

 

見事に撮られたお宝映像に男子一同は感激している。

作戦の立案者たるカッシュも、感激の涙をこれでもかというくらい、流している。

 

 

「やっぱり、ルミアちゃんの胸は大きいなぁ」

 

「テレサの胸も相当だぜ!?」

 

「リンも中々大きいぜ!?着痩せするタイプだったのか!?」

 

「ウェンディは······さすが貴族様だッ!!」

 

「リィエルちゃんは下着一枚で堂々としてるから、逆にグッとくる……」

 

「システィーナは……うん。これはこれでいいな」

 

「「「「「確かに!!!!」」」」」

 

「……何がいいのかしら?」

 

 

映像を見て、和気藹々と語っていた一同の会話に、底冷えするような声が響き渡り、空気が一気に冷え渡る。

カッシュ達が恐る恐る声がした方へと振り向くと、そこにはシスティーナを筆頭とした二組の女子生徒全員が佇んでいた。

システィーナの手には、小さな箱―――例の魔導装置が握られている。

 

 

「な、なんで……」

 

「更衣室に忘れ物を取りにいったら、見つけたのよね」

 

「そして、ここ数日不自然だった貴殿方を探していたのですわ」

 

「さすがに……冗談じゃ済まないよ?」

 

 

淡々とシスティーナ、ウェンディ、ルミアはそう語るが、全身から怒りのオーラが噴き出てきている。周りの女子生徒も同様で、リンでさえ涙目ながらも静かな闘志を携えている。リィエルだけはいつも通りだが。

 

 

「全員、覚悟はいいかしら?」

 

 

システィーナの宣告と同時に、彼女達は左手を構え―――

 

 

 

楽園(エデン)は、一気に地獄(ゲヘナ)へと変わった。

魔導装置は修復不可能なまで破壊され、さらに教師陣からも反省文、大量の課題が渡された。

ちなみに、監督不行き届きとして、グレンの給料がさらに減給される事が決定し、グレンは八つ当たりとしてさらに、カッシュ達に課題を追加した。

そして―――

 

 

「ウィリアムッ!!あんたも関わっていたわねッ!!!?」

 

「一体何の話だぁあああああああああ―――ッ!?」

 

 

カッシュが吐いた手口により、完全なとばっちりを受ける羽目となったウィリアムがいた。

 

 

「アホォーー」

 

 

そんな光景を、彼女達が着替え終わった後、魔導装置をわざとバレる位置に動かしたファムは、自身の存在を遮断して眺めていた―――

 

 

 




これぞ(愉悦の)ギャグ回!!!
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