てな訳でどうぞ
ウィリア充という不名誉極まりないあだ名が付けられた、その日の夜……
「……そうか。皆だけじゃなく、その“姫”のお陰でもあるのか」
「ん。ひめも励ましてくれたから、わたしは戻ってこられた」
ウィリアムとリィエルは部屋で今回の事を話し合っていた。
(リィエルの言っている“姫”は多分、リィエルに導入されていたアストラル・コードの人格なのかもしれないな……その“姫”や学院の皆、システィーナにルミア、グレンとイヴの先公もリィエルの力になってくれたのに……)
自分は大した力になれなかった。
そういう時もあると頭では理解できても、自身への不甲斐なさと情けなさでウィリアムは暗い気分となっていると……
「それに、ウィルの絶対に助けるという想いも伝わってきたから……」
「…………」
若干微笑みながら告げたリィエルのその言葉に、ウィリアムは少し呆然となるも、どこか恥ずかしくなってリィエルから顔を背けてしまう。
「……?どうしたのウィル?」
「な、何でもねぇよ」
「…………」
照れたように顔を明後日の方向へと向け、ソッポを向き続けるウィリアム。そんなウィリアムを見たリィエルは……
「……ん」
セリカから教わった
「ッ!?!?!?!?」
リィエルにキスされた事で、漸く自身の失敗に気づいて目を見開くウィリアムに―――
「ちゅぅ……ん……じゅる……んちゅ……」
リィエルは唇を重ね合わせたまま、ウィリアムが酔った時に敢行していたディープキスを実行。ウィリアムの口内に舌を入れ、絡めていた。
「―――」
ウィリアムはまさかのディープキスに思考が硬直してしまう。
「れろれろん、ちゅ、ちゅば……んちゅ、くちゅ……んじゅる……れろれるれるれろれろ……ちゅぅぅ」
そんなウィリアムに構わず、リィエルは濃厚に舌を絡ませ、端から見れば甘ったるいキスを続行し続ける。
そんな濃密な時間は二十秒続き、一頻り終えたリィエルが離れた事で漸く終わった。
「り、リィエル!?何でまたキスを……ッ!?」
ウィリアムは直ぐに我に返ってリィエルに先程の行動を問い質すと―――
「ウィルが恥ずかしがってたから、更に恥ずかしい事で上書きした」
「だよなぁ!?」
予想通りの返答が返ったことでウィリアムは頭を抱えて俯いてしまう。
「キスというのは基本好きな人同士がするもんだ!!こういう風に気軽に―――」
「?だったら問題ない。わたしはウィルのことが一番大好きだから」
「ぁあああああああああああ―――ッ!!!!!」
キスについての知識を教えるも、本当に相変わらずのリィエルにウィリアムは益々頭を抱えていく。
グレンが病気で弱ったリィエルを元気付けるために教えた事がこのような事になるとは……グレンも
その後、リィエルが自分はいない方が良かったのかと呟いたり、「過労で倒れた程度の犯罪者を捕まえられなかった連中」とアルベルト達を馬鹿にしていた
「そもそも何でディープキスなんだ!?」
「ウィルがこれを仕返しと言ってやったから、更に恥ずかしい事だと思ったからやった」
「確かに普通のキスよりかは恥ずかしい事だな!!」
「あと、何となく甘かったから、また味わいたかったからやった」
「本当にあの時の俺をぶん殴りに行きたいッ!!!」
ディープキスに味をしめてしまったらしいリィエルに、ウィリアムは頭を抱えたまま項垂れる。
普通は照れたり、気恥ずかしくなるものなのに、ディープキスを実行したリィエルは実に何時も通りの眠たげな表情だから、本当に無知は恐ろしいとウィリアムは改めて実感した。
「?どうしたのウィル?ひょっとして恥ず―――」
「違ぇよ!?」
その後、辛うじてこれ以上の上書き行動を阻止する事が出来たが、止めさせるまでには至らなかった。
――――――――――――――――――――――――
ウィリアムの精神が(色んな意味で)削られ、ウィリアムとリィエルは何時ものように就寝につく。
一緒に寝るのは慣れたのでいい。抱きついて寝るのも……まだ、いいだろう。
だが·····
「……何で顔を埋めているんだ?」
自分の胸に顔を埋めて寝ようとしていることに、ウィリアムは疑問の声を洩らす。
「今日はウィルに甘えて寝たいから」
対してリィエルはクンクンと匂いを嗅ぎながら、自身の顔をグリグリと擦り付けるようにウィリアムの胸に埋め続けながら、そう答える。
「ハァ……」
ウィリアムは呆れたような顔になりながら、リィエルの頭を左手で優しく撫でていく。
今回は色々と大変だったからこれくらいはいいかと、ウィリアムはどこか諦めたかのように、顔を埋めて表情が見えないリィエルの甘えを受け入れ、そのまま一緒に眠りについた……
―――ベッドがギシギシと軋みを上げる。
それに合わせ、ベッドの上にいる二人の○が○○○動き続ける。
『んっ!んぁ、ああぁ……す、凄く……んぅ……う、動いて……んはッ!?気持ちんんっ!イイ……』
『くっ……俺もだ……ッ』
『ぃんッ!さ……触られて、なぞられただけで……んああ゛っ!?』
『凄いな……こんなにも、感じている……のか……』
『ん゛……はぁ……はぁ……ああ……うっ!……欲し、ひぐっ……い……ウィ、ルの、あ゛うっ!ウィルの―――』
「―――ッ!!!………………………夢か」
リィエルと一緒に寝るようになって以降、何度目かわからない
左手は…………リィエルが抱きついて、というか、暖かく柔らかいものに挟まれているせいで動かせない。それでも僅かに動かそうと―――
「……んッ!……」
した結果、隣で寝ているリィエルから少しだけ喘ぎ声が洩れ、その身体が僅かに痙攣した。
「……へ!?」
ウィリアムはそこで漸く気づく。自身の左手がリィエルの太股に挟まれ、アソコに当たっているという事実に。
それに気づいたウィリアムは大慌てで左手を引き抜くも―――
「…………ん……?どうしたの、ウィル……?」
タイミング悪くリィエルが目を覚ましてしまった。その為、多少誤魔化しつつ理由を話した結果―――
「……んちゅ、ちゅぅ、ぴちゃっ、んん……」
ウィリアムが恥ずかしがっていたと解釈したリィエルの
「「…………(/////)」」
勿論、何時もの如く、様子を見にきた友達二名は顔を真っ赤に染めて現場を凝視。リィエルの寝間着が、上半身がはだけるほど着崩れしていたこともあり、お盛んだったと朝食まで誤解される事となった。
そして、この夢が後日、記憶に残らぬ、現実味のある夢となる事を知るよしもなかった……
一方、ウィリアムとリィエルが寝ていた頃……
「それはそうと、翁、クリストフ。今話した事とは無関係だが、少し気になる事がある」
「どうしたんじゃアル坊?他にも気になる事があるのか?」
「リィエルに一応程度で課せられた《詐欺師》の監視任務についてだが……
「……ほぉ?」
その瞬間、バーナードの目が一気に据わったものに変わる。
「それで、リィエルがアイゼンと一緒に寝ているという事実が浮上したのだが……」
「よし。今からフェジテに向かって、ウィル坊をぶん殴りに行ってくるわい」
「落ち着いて下さいバーナードさん。流石にそういった関係には発展……」
「加えて、フィーベル達から
「…………」
クリストフは宥めようとするもアルベルトからもたらされた情報に言葉を失う。
ちなみに、アルベルトが近況を聞いた際、システィーナ達が口を濁した為、少々きつめに問い質した結果、イヴが呆れながら濁した理由を説明した事で、仔細は不明なままだが
「さぁ~て。急いで
「大人げないですよ、バーナードさん……」
「やかましいわいクリ坊!!どうせ今もベッドの上でキャキャッウフフな展開になっとる
「流石にそこまでは……」
「俺もそう思いたいが……それを知る前に、リィエルにアイゼンに甘えればいいと言ってしまったからな。絶対とは言い切れん」
「アル坊……何故そんな事を言ったんじゃ?」
幽鬼のような顔となったバーナードがアルベルトに理由を求める。対するアルベルトは淡々とした口調で理由を話していく。
「リィエルが今回の事を気に病んでいたからな。それで気休め程度に言ったのだが……」
「……二人は付き合っているのでしょうか?」
「いや、話を聞いた限りではそうではないようだが……」
「フッフッフッ…………どうやら、儂の持つ全てを使って《詐欺師》を叩きのめす必要があるようじゃの……」
「だから落ち着いて下さい、バーナードさん」
《
案外、外堀が埋まってきている·······?
ウィリアムは現時点ではリィエルに食べられまくっているな·······チッ!
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