やる気なしの錬金術師   作:厄介な猫さん

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戦闘シーンを書くのは本当に難しい·····
てなわけでどうぞ


五話(改)

一通りの準備を済ませた後、ウィリアムは周りを警戒しながら教室へと向かって廊下を歩いていく。

連中の目的は不明だが、少なくとも殺人が目的ではない筈だ。もしそうだとしたらもっと人が多い日を襲撃する筈だ。

 

 

「とりあえず、まずはあのチンピラかフードのどっちかを―――」

 

 

ボコって吐かせる。そう考えた矢先、虚空から発せられた一条の雷閃がウィリアムに襲いかかる。

 

 

「―――ッ!」

 

 

ウィリアムはすぐさまその雷閃―――【ライトニング・ピアス】を横へと跳んでかわし―――

 

 

「《力よ無に帰せ》!」

 

 

何もない筈の場所に向かって【ディスペル・フォース】を発動させる。すると何もない筈のその場所から―――【セルフ・トランスパレント】で透明となっていたフードの男が現れる。

 

 

「ふむ、学生にしてはそこそこやれるみたいだな」

 

 

フードの男――――フォウルは感心したように呟く。

 

 

「まあいい、大人しく投降しろ。そうすれば実験素材として生かしておいてやる」

 

最初(ハナ)から殺そうとしてきたくせにか?」

 

「他の学生へのみせしめだ。逆らったり抵抗したりすればこうなるというな。それともその玩具で挑むつもりか?」

 

 

フォウルはウィリアムの右手に持つ鈍色に輝く拳銃を視界に納めてそう口にする。

 

 

「試してみるか?」

 

 

ウィリアムが不敵に告げた瞬間、あたりに銃声が鳴り響く。

 

 

「···ふん」

 

 

フォウルは不意討ちに近い形で放たれた銃弾を軽く動く程度でかわす。

 

 

「《雷精の紫電よ》!」

 

 

ウィリアムは追撃といわんばかりに左手から【ショック・ボルト】を飛ばす。フォウルはその一撃を避けようともせずにくらい―――無傷で佇んでいる。

 

 

「残念だったな。その程度では我の【トライ・レジスト】を越えられないぞ」

 

「《大いなる風よ》!」

 

 

フォウルの嘲笑を含んだ言葉を、ウィリアム殆ど無視して呪文を唱え、黒魔【ゲイル・ブロウ】を放つ。

 

 

「《大気の壁よ》」

 

 

フォウルは呆れた感じで【エア・スクリーン】を張り【ゲイル・ブロウ】を容易く防ぐ。

所詮は学生……フォウルは完全に油断していた。その為、ウィリアムが投げつけてきた物への反応が遅れてしまう。

ウィリアムが投げつけた物―――小石が【エア・スクリーン】に当たった瞬間、その小石から圧倒的な光が爆ぜる。

 

 

(閃光石か!?)

 

 

魔術道具を持っていた事に驚きつつも、ここで逃げるつもりなのかと考えるも―――

 

 

「《雷精》ッ!」

 

 

ウィリアムの詠唱によってその考えは否定される。

またしても不意討ちでくらわす腹づもりなのだろうと考え、やはり所詮は学生だと侮りつつ、強力な攻性呪文(アサルト・スペル)を唱えようと―――

 

 

 

―――したが銃声と左腕の感覚が消えた事でその思考は遮られた。

 

 

「……は?」

 

 

思わず左腕の方をを見ると―――肩の先から左腕が血飛沫を上げて吹き飛んでいた。

 

 

「なっ……があぁああああああああああああああ―――ッ!?」

 

 

現実を認識したフォウルは傷口を抑えながら驚愕と激痛による叫び声を上げる。

フォウルは【トライ・レジスト】だけではなく白魔【ボディ・アップ】もかけていたのだ。加えて【エア・スクリーン】も展開されている為、拳銃程度の威力で突破できるものではないし、仮に突破しても【ボディ・アップ】で強化した肉体には効かない筈であった。

そんな驚愕するフォウルに、ウィリアムはここぞとばかりに肉薄して距離を詰め、いつの間にか左腕に装着された蒼銀のガントレットで顔面を殴り飛ばした。

 

 

「―――ごはっ!?」

 

 

その一撃をマトモにくらってしまったフォウルは白目をむいて沈黙した。

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

「さあ吐け、洗いざらい全部吐け」

 

「……」

 

 

あの後、気絶したフォウルの傷の止血をし、額に黒魔【スペル・シール】―――相手の身体に直接書き込むことで相手の魔術起動を封じる魔術―――を施し、身ぐるみを全部剥いで素っ裸にし、首から下をウーツ鋼で埋め尽くして拘束した後、叩き起こして、額に拳銃をグリグリと押し付けて情報を吐かせようとしている。

 

 

「この学院に何の目的があって来た。“天の智慧研究会”のクソ野郎ども」

 

「……」

 

 

フォウルは無言を貫くが、その正体は身ぐるみを剥ぐさい、背中の蛇が絡みついた短剣の刺青で既にバレている。

 

 

天の智慧研究会。

 

 

魔術を極める為ならどんな非道も嬉々として行い、この帝国で暗躍する最低最悪の魔術組織。

味方でさえ、なんの躊躇いもなく使い捨てにする、殆どの構成員が救いようのない外道連中だ。

 

 

「黙ってないでさっさと吐け」

 

「……フッ」

 

 

ウィリアムの尋問は嘲笑によって返される。

 

 

「……何が可笑しい?」

 

「いや、なに、まさかヤツの正体がこんな小僧だったのかと思うとな」

 

「……」

 

 

フォウルの言葉に今度はウィリアムが黙る番だった。

 

 

「その可能性は浮上していたが、まさか本当に小僧だったとはな……」

 

「……んな事はどうでもいいんだよ。さっさと―――」

 

 

取り合う価値がないとばかりに言い、尋問を再開しようとした矢先、空間の一部がグリャリと曲がる。

ウィリアムはそれに驚き注視すると、そこから骸骨の人形―――ボーン・ゴーレムが次々と出てきた。四、五体ではない、二十を軽く超える数だ。

 

 

「マジかよ……」

 

 

術者のその技量に軽く頬を引きつらせるウィリアム。

 

 

「我もお前もここまでのようだな」

 

 

まだまだボーン・ゴーレムが召喚される中、フォウルはふざけた事を言ってくる。

 

 

「敵も味方もお構い無しかよ」

 

「命令違反をして無様に失敗したのだ。当然の結果だ」

 

「……チッ、そうかよ」

 

 

ウィリアムは舌打ちをしてその場から離れていく。ボーン・ゴーレム共もその後を追いかけていく。

 

 

「やっぱり追いかけるよなチクショウ!」

 

 

愚痴りつつも拳銃を左手へと持ち変え、右手の親指と人差し指を擦るという()()な動作をする。そこから輝く粒子が散布され――― 一対の幾何学的な羽を有する黄金の剣が四体顕れる。

 

 

「行け!」

 

 

ウィリアムの号令と同時に右腕を振るうとそれに応えるかのように黄金の剣達が動き、ボーン・ゴーレムへと向かっていく。

黄金の剣はボーン・ゴーレムを何体か切り裂くも、切り裂く途中で砕けて霧散した。

 

 

「竜の牙製かよ····ホントにめんどくせぇなぁ」

 

 

ウィリアムはうんざりしつつもボーン・ゴーレムへと向きなおり再び黄金の剣―――人工精霊(タルパ)騎士の剣(ナイツ・ソード)】を具現召喚する。

 

 

「来いよ……骨人形共」

 

 

ウィリアムはそのまま【騎士の剣(ナイツ・ソード)】を再びボーン・ゴーレムの群れへと飛ばしていった。

 

 

 




チートじみた戦闘力を持っているオリ主······ありですよね?
これが錬金術だ!(ありなのか?ありですよね!?)
感想お待ちしてます
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