やる気なしの錬金術師   作:厄介な猫さん

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無理矢理感が感じる展開····
こうするしかない自身の才の無さが憎い(血涙)
てな訳でどうぞ


二十話(改)

あの仁義なき戦いの翌日、見学のために一同が白金魔導研究所に向かう中―――

 

 

「みんな、大ッキライ!」

 

 

リィエルが昨日とはうって変わり、周りを拒絶する態度をとり、システィーナとルミアにも敵意を向けていた。

一体何があったのかとウィリアムは思っていると―――

 

 

「スマン……俺が昨日、あいつを怒らせちまったんだ……」

 

「先公……」

 

 

グレンのシスティーナとルミアへの謝罪でウィリアムは大方の事情を察した。

 

リィエルがグレンに依存している事は編入初日の自己紹介でとっくに気づいており、その理由も察している。

当然、リィエルのその依存心を不用意につつけば、間違いなく癇癪を起こす事も予想できていたため、ウィリアムは敢えて無視していたのだがグレンがそこをつついてしまったのだろう。

 

 

「できれば愛想を尽かさないでやってくれ……あいつはまだ子どもなんだ……」

 

 

そんな苦い顔で懇願するグレンにルミアは大丈夫だと言い、システィーナも早く仲直りするように言う。ウィリアムも面倒臭そうな顔で―――

 

 

「そんな面倒な事、できるか」

 

 

と何時も通りとも見える理由で了承した。

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

「みなさん、ようこそお越し下さいました」

 

 

白金魔導研究所で出迎えたのは、ここの所長であるバークス=ブラウモンだった。

所長自ら案内するという、中々の好々爺の印象なのだが、一瞬だけルミアに個人的な視線を向けていた事がどうにも気になる。加えてあのナンパ男の存在のせいでバークスの態度に胡散臭さを感じてしまう。

その中であの禁忌の研究―――『Project(プロジェクト):Revive(リヴァイヴ) Life(ライフ)』についての話題が上がる。

 

『Project:Revive Life』とは簡単に言ってしまえば、数人の魂を犠牲に死者を疑似蘇生させるというものだ。

だが、復活対象の遺伝情報から採取した『ジーン・コード』を基に錬金術的に作った肉体、同じく復活対象の精神情報を変換した『アストラル・コード』、複数人の魂から加工・精錬した霊魂体『アルター・エーテル』の統合がルーン語の機能限界、一人の復活に何人もの生者を犠牲にするという倫理的な問題から破棄されたプロジェクトである。

 

 

「噂ではとある魔術組織がこのプロジェクトを成功させたとか……」

 

「……所詮、唯の噂だ」

 

「だな。もしそうなら死んだ人間の目撃情報があちこちから出てくるだろしな」

 

「ハハッ、確かにそうですな」

 

 

そんなやり取りをしながら、研究所の見学は続いていった。

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

本日の見学が終わった日の暮れ。

ルミアはリィエルに話しかけるも、リィエルは露骨に拒絶し離れようとする。

 

 

「……さすがにいい加減にしろよ?」

 

 

そんなリィエルを、ウィリアムが肩を掴んで引き止める。

 

 

「……ッ…………。…………離して」

 

「先公と何があったかは知らねぇが、それで何か解決したのか?」

 

「……うるさい」

 

「思い通りにならないから周りに八つ当たりして、それでいいと本当に―――」

 

「うるさい!!!」

 

 

若干、厳しい声で詰問するウィリアムの手をリィエルは振り払い、そのままその場から逃げるように走り去ってしまう。

ウィリアムは直ぐ様、リィエルの後を追いかけようとするも―――

 

 

「悪いウィリアム。ここは俺に任せてくれねぇか?アイツをあんな風にしちまったのは、俺が原因だからな……」

 

 

グレンがそう言ってウィリアムを引き止め、返事も聞かずにリィエルを追いかけに行ってしまう。

 

 

「ウィリアム君も行ってあげて」

 

 

ルミアの言葉に思わず目を白黒させてしまうウィリアム。ウィリアムとしては願ったり叶ったりだが、さすがにこの状況でルミアを一人にさせるわけにはいかない。

そう考えるも―――

 

 

「多分、先生の次に仲が良かったのはウィリアム君だから……」

 

「……あれがそう見えるのかよ」

 

 

ルミアのそんな言葉に呆れつつも、背中を押されたウィリアムは……

 

 

「ありがとよ……」

 

 

ルミアに礼を言い、リィエルを追いかけていった。

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

あいつらはわたしからグレンを奪った。

そのせいでグレンはわたしのもとから去ってしまった。

だから、悪いのはあいつらでわたしは悪くない。

その筈なのに―――

 

 

「なんで……こんなに、苦しいの……?」

 

 

システィーナとルミアを拒絶した時の事を思い出す度に、息が詰まり、胸が苦しくなり、目尻が熱くなる。

そして―――

 

 

「なん……で……あの時…………言葉が……詰まったの……?」

 

 

あいつに肩を掴まれたあの時、嫌いと言おうとしたのに、何故か言葉が詰まって出てこなかった。

あいつはわたしに容赦なく暴力を振るうのに、なんでグレンと似たような心地良さを感じていたのか、わからない。

そんな答えの出ない葛藤を抱えたまま、リィエルは辿り着いた旧開発地区の旧港で静かに泣き続ける。

そんなリィエルに、一人の青い髪の青年が近づいて来ていた―――

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

「うげ……」

 

 

ルミアに背中を押され、リィエルを探していたウィリアムはヤバい気持ちになっていた。

どうせグレンは全うな道から探しているだろうから、自分はそれを埋めるように立ち入り禁止区域から探していたのだが、面倒なものを見つけてしまった。

その面倒なものとは―――人払いの結界魔術である。

このような場所にこんなものがあるということは確実に面倒事がこの先にある。

ウィリアムは直ぐ様立ち去ろうとするも―――

 

 

「キシャァアアアアアアアアアア―――ッ!!!」

 

 

金切り声とともにウィリアムに何かが襲いかかってきた。

ウィリアムは直ぐ様横に跳んで回避し、その何かを視界に納める。

 

 

「―――ッ!チィッ!」

 

 

それにウィリアムは軽く舌打ちし、直ぐ様拳銃を構え、電撃を拳銃に迸らせ、その何か―――女の死者に向かって引き金を引く。

放たれる銃弾。鳴り響く銃声。

その銃撃をくらい、死者は腐肉を爆散させて倒れこむ。それを切っ掛けにわらわらと女の死者達がウィリアムの前へと湧き出て来る。

 

 

「くそッ!!」

 

 

ウィリアムは苛立ちながらも電撃を迸らせた―――雷加速による銃撃を次々とくらわしていく。

銃撃は一発で何体もの死者を撃ち抜いていき、その腐肉を爆散させていく。

ウィリアムは誘いこまれたのを承知で結界内部へと足を踏み入れ、奥へと進んでいく。

この女の死者達は死霊術で呼び出されたもの。術者を叩かないとこのままだとキリがないからだ。

死者を駆逐しながら術者を探し、たどり着いた先は―――

 

 

「フフ……ようこそお越しくださいました《詐欺師》様?」

 

「……」

 

 

楽しげに笑うメイド服を着た女性とウィリアムを睨み付けるアルベルトが対峙する場所であった。

 

 

「この前の暗殺未遂の下手人かよ……」

 

 

ウィリアムは死霊術の術者であるメイド―――エレノアに苦い顔をする。

 

 

「どうしてお前がここにいる?」

 

「あのバカ探して近くを通りかかって、マンマと誘いこまれたんだよ」

 

 

アルベルトの質問にウィリアムは簡潔に答える。アルベルトは少し考える仕草をする。そして―――

 

 

「なら丁度いい。俺がリィエルの今居る場所を知っている。早く向かいたいなら力を貸せ」

 

「……しゃあねぇか」

 

 

アルベルトの要請にウィリアムは仕方ないとばかりに了承し、圧縮凍結していたある魔導器をとりだして解凍する。

その魔導器は銃身らしきものが六つ、それが環状に並べられており、固定の為の円盤が三つ程はめられている。

一・六メトラ近くあるそれは何かしらの銃火器だと思わせるものであった。

 

《魔導砲ファランクス》―――銃弾をほとんど自動で連続発射させる、ウィリアムお手製の魔導器である。

 

その《ファランクス》を、ウィリアムは新たに出現した死者達へと向ける。

 

 

「時間はかけねぇ……速攻で叩きのめす」

 

 

《星》と《詐欺師》の共闘が始まる。

 

 

 




この世界感での魔導器の文字表現が本当に難しい······
《魔導砲ファランクス》はハッキリ申し上げてガトリングガンです
どこのありふれなのやら(すっとぼけ)
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