やる気なしの錬金術師   作:厄介な猫さん

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二番煎じ、お約束·····そんな風にしか書けない低脳作者······それが私である
てな訳でどうぞ


二十七話(改)

「成功、してる……だと!?」

 

 

目の前の現実に、グレンは目を見開き驚愕し、ウィリアムも絶句している。

『Project:Revive Life』―――シオンの固有魔術(オリジナル)がなければ、成立しない筈の儀式魔術が、目の前で成功したのだから。

 

 

「残念だったな!?もうこれはシオンだけのものじゃない!!この、ルミアという部品のおかげでな!」

 

 

そんな硬直する二人に、ライネルはさらに声を上げる。

 

 

「これでいくらでも俺はリィエルを作り出せる!こいつらから余計なものは、念入りに削除してあるからな!俺だけの操り人形だ!この無限の力で俺は組織をのし上がる!お前達はその足掛かりだ!!」

 

「あ……あぁ……ぁあああああああああああああああああああああ―――ッ!?」

 

 

ライネルのその言葉で、ついにリィエルの理性が限界に達し、悲痛な叫び声が響き渡る。

 

 

「さあ、やれ!そいつらを始末しろ――ッ!」

 

 

ライネルの号令で、レプリカ達は俊敏に動き、その内の一体がリィエルへと肉薄し、斬りかかる。

脳天に迫る白刃。稲妻の如く振り下ろされる剣を、リィエルは虚ろな目で呆然と見つめ―――

 

ガキィイインッ!

 

ウィリアムがすぐさまその間に割って入り、手に持っていた拳銃で、その大剣を受け止め、軌道をリィエルから逸らす。

 

 

「―――らぁッ!」

 

 

そしてそのまま、流れるようにレプリカの腹に蹴りを入れ、レプリカを蹴り飛ばして追い払う。

 

 

「ボケッとすんな!さっさとここから逃げろ!」

 

 

ウィリアムはそんなリィエルに、この場から逃げるよう促すが……

 

 

「…………」

 

 

リィエル虚ろな瞳のままで、一向に動く気配がなかった。

 

 

「―――くそッ!先公!二人を連れて、ここから離れてくれ!」

 

 

一人では動けない状態と判断し、ウィリアムはグレンにルミアとリィエルを連れて立ち去るよう告げる。

 

 

「バカ野郎ッ!ここで一人で戦うつもりか!?それは教師である俺の役目だ!」

 

「アホか!先公じゃ、こいつらと相性が最悪過ぎんだろうが!?」

 

 

そんな互いに一歩も譲らぬやり取りに―――

 

 

「バカめ!逃がすと思っているのか!?」

 

 

愉悦に表情を歪めたライネルがそう言い放つと同時に、奥にある砕けていなかった残り三本の氷晶石柱が砕け散り、ソコから新たにリィエル・レプリカが三体現れる。

計六体となったレプリカ達は俊敏な動作でウィリアム達を囲むように包囲し、彼らを始末せんと餓浪(がろう)のごとき瞬動で殺到し、一斉に襲いかかってくる。

嵐のごとく襲いかかる剣戟乱舞。その猛攻からリィエルを守るために、ウィリアムとグレンは必死に食い下がっていく。

 

 

(クソッ!どうやって抑えこむ!?)

 

 

レプリカ達の怒涛の斬撃の嵐を銃撃と銃身の受け流しで捌き、対処しきれずに浅い傷を負いながらも、ウィリアムは打開策を考える。

レプリカを瞬殺するのは可能だ。だが、心が崩壊しているリィエルにそんな光景を見せれば、彼女の心が完全に砕け散るのかもしれない。それでは意味が無い以上、殺す訳にはいかない。

彼女達を殺す行為自体、正直心苦しいのだが、ライネルの手によって人格と感情を失い、人として生きていく事が出来なくなっている以上、殺す事が彼女達の救いなのだ。

最も、この状況では出来ないのだが……

 

 

「……どうして……わたしを……守っているの?」

 

 

そんな手詰まりに近い状況で、リィエルはウィリアムの背中を見つめながら、ポツリと疑問の声を洩らす。

 

 

「わたしは、何もない……人形、なのに……」

 

「ンなもん、知るかボケェッ!」

 

「人形がそんなつらそうな顔をする訳ねぇだろ!」

 

 

グレンはレプリカを殴り飛ばし、ウィリアムは義手で大剣を受け止め、左手に錬成した拳銃をレプリカの胸元に向け、非殺傷弾を叩き込んで、怯ませる。

ウィリアムはここにきて、二年ものブランクが響き始めているが、それでも的確に銃弾で牽制して必死に対処していく。

 

 

「グレンにヒドイことをして……クラスのみんなにも……ヒドイことを言ったし……」

 

「なら全員に頭下げて謝れ!」

 

「俺は許さねぇぞ!むっちゃッ痛かったんだからな!お尻ペンペンするまで絶対許さん!!」

 

「ドサクサに紛れて尻を触るつもりか!?このセクハラ教師が!!」

 

 

そんなやり取りをしながらも、グレンは白羽取り、ウィリアムは両手の拳銃を交差させ、レプリカの大剣を受け止める。

そして、グレンは頭突きと掌低で、ウィリアムは肘内で突き放す。

 

 

「わたしは……生まれた意味がわからない……」

 

 

ウィリアムが袈裟斬りの斬閃を銃撃で大剣を弾き飛ばす事でいなし、レプリカの額に非殺傷弾を撃ち込む―――

 

 

「兄さんのためだけに生きてきて……だけど、その兄さんは初めからいなくて……」

 

 

右から迫る横一文字の斬閃を再び義手で受け止める。義手の付け根が悲鳴を上げるが構わずにレプリカの懐に潜り込み、体当たりで吹き飛ばす―――

 

 

「他人の記憶で……死んだ人のコピーで……」

 

 

左右から同時に襲いかかるレプリカの大剣を銃撃で辛うじて弾いて払い、片方は非殺傷弾で追い払いながら、もう片方を蹴り飛ばす―――

 

 

「人間じゃないわたしは……もう……自分がなんなのか…………」

 

「いつまで無いもんバッカに目を向けてんだ、このど阿呆!!いい加減、自分の心に目を向けやがれ!!」

 

 

自分を見失い、絶望しているリィエルに、レプリカに右大腿部を軽く斬られ、銃撃で追い払ったウィリアムの怒声が響き渡る。

 

 

「お前の心は何を言っている!?何を叫んでいる!?グレンの先公と出会い、保護されてからのお前自身の記憶の中でさえ、何もないというのか!?」

 

「何もない奴は絶望なんかしねぇんだよ!リィエル!」

 

 

迫り続く猛攻を捌きながら、ウィリアムとグレンはリィエルに向かって声を上げ続ける。

 

 

「俺がお前を守るのは、イルシアのコピーだからじゃない!お前が―――リィエル=レイフォードという名の『人間』が、もう俺の中の大切に含まれているからだ!!!」

 

「自分が大切だと思うなにかのために生きてみろ!世界は結構単純なんだよ!」

 

「「だから、お前は人形なんかじゃねぇんだよッ!この大馬鹿野郎がぁあああああああああああああ―――ッ!?」」

 

 

グレンとウィリアムの魂の叫びが部屋中に響き渡る。その魂の叫びは―――

 

 

「うっ……あぁ……」

 

 

頑なに凍てついていたリィエルの心を溶かしていき、目尻から涙を溢れ始めさせていた。

 

 

そんなリィエルの目の前で、六つの凶刃がグレンとウィリアムに容赦なく襲いかかる―――

 

 

 




魔法金属の錬成について
追想日誌にて、あの明後日方向のベルトから錬成自体は不可能ではないと判断しました
本物が出回っており、錬金術に特化した魔術特性、数分という短い時間なら何とかいけるのでは······と考えました
不可能を可能にするのが固有魔術なので······
それでも無理でしたら独自解釈で強引に納得してください
当然あの矛盾金属は作れません。実物を知らないから当然です
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