面白く書けたらいいなぁ······
てな訳でどうぞ
三十話
あの遠征学修から学院に帰還して三日経った昼頃。その中庭にて―――
「ウィリアム頼む!俺に昼飯を奢ってくれ!」
ウィリアムの脚にしがみつき、昼食代をタカるグレンがいた。
「生徒にタカるな!ダメ先公!」
そんなグレンをウィリアムは無情に切り捨てようとする。まあ、当然である。
「リィエルのせいで俺の給料が天引きされてヤベェんだッ!セリカのやつは助けてくれねぇし、あのクソ鴉は俺を馬鹿にするように鳴くし!」
グレンはリィエルの事を話題に出せば、ウィリアムは渋々ながらも奢ってくれるだろうとロクでもない事を考えていた。
「その給料をギャンブルに注ぎ込んでるくせに何言ってやがる!!」
しかし、その目論見はあっさりと崩れ去った。
「何でその事を知っているんだ!?」
「学院中で噂になってんだよ。ちなみに出所は教授からだ」
「セリカァアアアアアアアアアアアアアアア―――ッ!!?」
「つう訳で先公には―――」
「そこをドウカァアアアアアアアアアア―――ッ!このままじゃ餓え死にしちゃうぅうううううううううううううう―――ッ!!!」
ウィリアムの腰にしがみつきながら、必死に涙目で懇願するグレン。
あまりのしつこさにウィリアムはうんざりし、結局、銅貨三枚分の食事を奢る事となった。
―――――――――――――――
「なあ白猫、ルミア。アイツは何かバイトでもやっているのか?」
本日の授業が全て終わった放課後。グレンはシスティーナとルミアにそんな事を聞く。
「いきなり何です?藪から棒に」
「ひょっとしてウィリアム君のことですか?」
グレンの突然の質問にシスティーナは訝しみ、ルミアはウィリアムのことなのかと問う。
「ああ。それでどうなんだ?」
「いえ、そんな話は聞いたことが無いですね……どうしてそのような事を?」
「いや、アイツの金回りに関してちょっと疑問に思ってよ……」
グレンのその言葉にそういえば、と二人は納得する。
システィーナとルミアもウィリアムの素性は遠征学修の一件からグレンとリィエル、本人によって大まかに知っている。それだけに疑問が浮かぶのだ。
ウィリアムには保護者もいない、奨学金や学費の免除等、アレでは絶対に降りない。それ以前に普段の生活もある。なら、どうやって決して安くない学費を納めているのだろうか。
「……よし」
そんな中、グレンは何かを閃いた顔となる。
「今度の休み、アイツの家に行くぞ」
グレンが思いついたのは、まさかのお宅訪問だった。
「アイツの家に行って、金回りの秘密を聞き出す。これしかない」
「……そんな事をしなくても普通に聞けばいいんじゃないかしら?」
「甘いぞ白猫。普通に聞いても絶対にはぐらかすに決まっている。なら現場を押さえて聞き出さない限り、喋ろうとしない筈だ」
最もらしい言葉でシスティーナの提案に反論するグレン。そんなグレンにはある目論見があった。
(アイツの金はおそらくグレーゾーン……《詐欺師》時代で手にした、手を出されても文句の言えない金の筈だ!ならその金を
……相当ロクでもない事を考えていた。
「……先生、またロクでもない事考えてません?」
「アハハ……」
そんな悪どい笑みを浮かべるグレンの様子に、システィーナは疑惑の目を向け、ルミアは苦笑いをしている。
「?ウィルの家に行くの?なら行ってみたい」
今まで会話に参加していなかったリィエルから、そんな声が上がる。
「ウィルがどんな家に住んでいるのか、見てみたい」
「ほら!リィエルもこう言っているんだ!せっかくだからウィリアムの家に行こうぜ!?」
グレンはリィエルの言葉に、我が意を得たりと言わんばかりに捲し立てていく。
「まぁ、リィエルがそう言うのなら……」
「せっかくだし、遊びにいこうかな?」
二人もそんな感じで了承し、今度の休日はウィリアムの電撃お宅訪問に決まった。
何事にも金がいる
そのお金は何処から出している?そんな感じの回です
感想お待ちしてます