やる気なしの錬金術師   作:厄介な猫さん

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いいよね?この展開でいいよね?
てな訳でどうぞ


四十三話(改)

「な、何でお前が……!?」

 

「ん。勘」

 

 

ウィリアムの口から洩れた疑問に、リィエルは事も無げにそう答える。

 

 

「そんな事を訊いてるんじゃねぇッ!!ルミアをほったらかしにして何で此処に来たのか訊いてんだよ!!」

 

「……凄く嫌な予感がしたから」

 

「それだけで、此処に来たのかよ!?」

 

 

口論をする二人に、不意討ちで吹き飛ばされたブレイクが近寄っていく。

 

 

「いやはや、凄い一撃でしたなぁ。流石は特務分室のエース、といったところでしょうか?」

 

 

賞賛するブレイクに、リィエルは無言で大剣を構えて対峙する。

 

 

「おや、ひょっとして彼を守るつもりですかな?そこの彼は貴女の元となった彼女と、近しい人達を『見捨てた』人間ですぞ?」

 

「……」

 

 

ブレイクの言葉にリィエルは変わらず無言を貫く。

その沈黙をウィリアムが破る。

 

 

「……アイツの言う通り、俺は自分可愛さで『見捨てた』人間なんだ。だから、俺にはアソコにいる資格もねぇんだよ……」

 

 

ウィリアムの弱々しい吐露に、リィエルはウィリアムを見て問いかける。

 

 

「……ウィルはアソコに居たいの?居たくないの?」

 

 

リィエルから出された、以前リィエルに言った自身の言葉を返された事に、ウィリアムは豆鉄砲をくらった顔になる。

 

 

「それに、『見捨てた』のは―――同じだから」

 

「……え?」

 

「イルシアも、シオン兄さんも、ウィルを『見捨てた』事を凄く後悔してた。泣いて自分を責める程に」

 

「…………」

 

「自分達を助けようとしてくれたのに、助けなかった事を悔やんでた」

 

「…………」

 

「ウィルを守りたいのは、イルシアのその想いからなのか、わたし自身がそう想っているからか、まだよくわからないけど……」

 

 

リィエルはウィリアムへと向き直り、その瑠璃色の瞳でウィリアムの顔を真っ直ぐに見つめてその想いを口にする。

 

 

「ここでウィルを守らなかったら、後悔する事だけはわかるから。だから後悔しない為にウィルを守る」

 

「リィ、エル……」

 

 

その記憶の告白を受け、兄妹の想いを知ったウィリアムは呆然となっていた。

 

 

「これは―――美しいですな」

 

 

ブレイクは歓喜を抑えるように、身体を震わせている。

 

 

「人形同然だった筈の貴女からそんなセリフが出てくるとは!!これだからこそ人間は美しい!!ぜひ貴女の『美しさ』を観察させて頂きたい!!」

 

「……ハァ~……」

 

 

舞い上がるブレイクを尻目に、ウィリアムは深い溜め息を洩らしながら立ち上がる。

その顔はどこか呆れたかのようになっており、先程までの弱々しさが消えていた。

 

 

「全く、勘で此処(ここ)を当てたり、状況無視して突っ込んで来たり……ホンット、お前はバカだよ」

 

「むぅ、バカ言う方がバカ」

 

「うっせぇ。ほっとけ」

 

 

そんなやり取りをしながら、ウィリアムは再びブレイクと対峙する。

 

 

「ぶっちゃけ、今の俺じゃアイツを一人で倒すとか無理。現にボロボロだし、追い詰められちまってたし。つう訳で……」

 

 

ウィリアムはそのままリィエルへと告げる。

 

 

二人一組(エレメント)の前衛、頼めるか?取り敢えずお前の突貫行動に、俺が援護に集中すればなんとかなんだろ」

 

「ん。わかった!」

 

 

ウィリアムの提案にリィエルは素直に頷き、大剣を再び構える。

 

 

「そういやぁ、アソコに居たいか、居たくないかの質問だが……」

 

「……」

 

「……居たいさ。だから、目の前のアイツをさっさとぶっ飛ばして、先公らと一緒にみんなで帰るぞ!!」

 

「……ん!!」

 

 

先程のリィエルの質問にウィリアムは力強くそう答え、答えを受けたリィエルも力強く頷き、互いに微笑み合う。

そのまま、ブレイクに向かって一斉に駆け出した。

 

 

「正面突破とは―――下策ですぞッ!」

 

 

ブレイクはゴーレムを再び召喚し、放ってくる。

正面から人型ゴーレムが襲いかかるも―――

 

 

「やぁああああああああ―――ッ!!」

 

 

リィエルの剛閃によって一気に両断され、斬り倒されていく。その隙を狼型ゴーレムが仕掛けるも―――

 

ドパンッ!ドパンッ!

 

ウィリアムの銃撃による援護で妨げられてしまう。

 

 

「く――ッ」

 

 

ブレイクは正面に左上部の人形腕で重力場を形成するも、リィエルはその重力場をものともせずに突っ込んでいく。

それを見たブレイクは右下部の人形腕の魔力障壁を展開する。

 

 

「あぁあああああああああああ―――ッ!!」

 

 

だが、展開された魔力障壁はウィリアムによって表面に真銀(ミスリル)コーティングを施されていた大剣により、紙のように斬り裂かれてしまう。

 

 

「な――ッ!?」

 

 

驚くブレイクに、リィエルの剣戟乱舞が容赦なく襲いかかる。

ブレイクは人形腕で必死に対処し、上空の鳥型ゴーレム達からの幾条もの雷閃をリィエルへと放っていく。

リィエルは後ろへ跳躍してその雷閃をかわし、空中に瞬時に顕れた【騎士の楯(ナイツ・シールド)】を足場にさらに跳躍して、力任せに鳥型ゴーレムを斬り飛ばしながら、再びブレイクにへと斬りかかる。

ブレイクはリィエルを迎撃しようにも、ウィリアムの援護射撃もあって押されっぱなしとなっている状況だ。

 

 

「なんというアドリブ……!なんという脳筋……!!」

 

 

リィエルはさっきから考えて行動していない。殆ど勘と本能で襲いかかってきている。実際、今のリィエルが考えている事は「斬る」()()であり、どう斬るのか、どこから斬りかかるのか、そういった考えが一切無い。

ウィリアムもそんなリィエルに思いつきで合わせるという、作戦?連携?なにそれ食えんの?と云わんばかりの、考え無しの滅茶苦茶だ。

だが、そこには互いの信頼が確かに存在している。互いにこうすると信じ合い、行動に移しているのだ。

 

 

「……仕方ありませんな。ここは我輩の現時点での最高傑作で迎え撃ちましょうぞ!!」

 

 

ブレイクの正面に巨大な魔術法陣が形成され、リィエルは咄嗟にウィリアムの元へと飛び下がる。

その魔術法陣からは巨大なドラゴン型のゴーレムが召喚され、その口からは白い光の奔流が溢れている。

 

 

「……おいおい、冗談だろ?」

 

「……アレ、なんかヤバイ」

 

 

その白い光の奔流の正体にウィリアムはひきつり、リィエルは直感で不味いと察している。

 

 

「さあ、行きますぞ!!」

 

 

ブレイクの合図と共に、ドラゴン型ゴーレムから白い光の奔流―――黒魔改【イクスティンクション・レイ】が二人に向かって放たれる。

放たれた分解消滅の光は地面を削りとっていく。

光が収まり、出来上がった光景は削り取られた地面と余波によって壊れた建物。そこに二人の姿は無かった。

 

 

「ふむ、一発で機能不全に陥りましたか。もっと改良―――」

 

 

ブレイクは決着がついたと判断し、動きが悪くなったドラゴン型ゴーレムの考察をしていると―――

 

 

―――目の前の地面に斜め方向の穴が現れ、その穴の中から物凄い速度で飛んでくるウィリアムが迫って来ていた。

実はくらう直前で足下の地面に穴を錬成してかわしており、ブレイクへの直通の穴を錬成してから、リィエルのフルパワーで投げ飛ばしてもらい強襲をかけたのだ。

そのまま、ウィリアムはブレイクへと迫り―――

 

 

「ぶっふぉあ―――ッ!!?」

 

 

その顔面に右拳を全力でぶちこんだ。

その一撃をマトモにくらったブレイクは身体を回転させながら、建物へと吹き飛ばされていき、激突した。

 

 

 




····うん、パクりだ
見事なまでの三流だ
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