やる気なしの錬金術師   作:厄介な猫さん

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書くのは相変わらず難しい
てな訳でどうぞ


四十四話(改)

「倒した?」

 

 

穴から出てきたリィエルはウィリアムにそう尋ねてくる。

 

 

「さすがにアレだけで倒れねぇだろ」

 

 

ウィリアムはそう言い切り、ぶっ飛ばした方向へと目を向ける。

立ち昇る土煙から立ち上がる人影にウィリアムとリィエルは警戒して構える。

土煙が晴れたその先には、首が霰もない方向に曲がって立っているブレイクがいた。

 

 

「「!?」」

 

 

その光景に二人は驚きに目を見開く。

 

 

「ご心配なく。この我輩は人形ですので」

 

 

ブレイクの種明かしにウィリアムはウンザリとした顔になる。

 

 

「まさか、最初から人形と戦っていたって事なのかよ?」

 

「その通り!だってこうしなければ、《正義》と《愚者》の『美しさ』を観察できませんでしたからな!!ちなみに姿形は本物の我輩と同じですぞ!」

 

 

その説明に、ウィリアムはコケにされていた怒りよりも、無駄に疲れた気分が襲ってくる。

 

 

「サービス情報として、あちらは《正義》が敗北を認めて終わりましたぞ」

 

「……そうかよ」

 

「では、我輩も撤収の準備をしなければいけませんのでこれにて!!次合間見えた時もあなた方の『美しさ』を観察させてもらいましょう!!その『美しさ』がどこまで高みに昇るのかも楽しみにさせて貰いますぞ♪」

 

 

その言葉と同時にブレイク人形(ゴーレム)から火が上がる。

あの人形腕は既に無く、その他のゴーレムも消えている。

ブレイク人形(ゴーレム)はそのまま燃え上がり、燃えカスとなって消えていった。

 

 

「終わった?」

 

「……みたいだな」

 

 

リィエルの問いかけに疲れぎみにウィリアムは答える。

 

 

「……帰るか」

 

「……ん」

 

 

ウィリアムとリィエルはそう言って頷き合い、再開発地区を並んで歩いていく。

互いに無言で歩く中、ウィリアムがポツリと言葉を洩らす。

 

 

「俺は……本当にあの暖かい場所に居ていいのかな……?」

 

「わたしは、居てほしいと思ってる」

 

「…………そうか」

 

 

その言葉を区切りに再び無言となる。

当然、過去を振り切れはしない。失ったものと、今まで背負ってきたものが大きいからだ。

それでも、不思議と心が幾ばくか軽くなった気がするのは気のせいではないだろう。

途中でシスティーナを背負ったグレンと合流し、お互い何も言わずに一緒に歩く。

そして四人は帰っていく。居たい、居てほしいと思ったあの優しく、暖かいあの場所に―――

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

フェジテ郊外の、とある雑木林でジャティスとアルベルトが戦っていた。

アルベルトはジャティスに一年前の事件の動機を聞き出そうとする。

それに対し、ジャティスは『禁忌教典(アカシックレコード)』を追い、真実を知れば分かると言い、その場を離脱しようとする。

アルベルトが問答無用と、ジャティスに【ライトニング・ピアス】を放とうと―――

 

 

「―――ッ」

 

 

―――して、視界に僧服姿の初老の男が映り一瞬、目を奪われてしまう。

しかしすぐさまジャティスに視界を戻すも、既に鳥らしきものと共に上空へと滑空していた。

 

 

「チッ、《美の商人(ブローカー)》か……」

 

 

アルベルトはその男の姿をした人形を改めて見て、この人形の作り手の名を忌々しく呟いた······

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

「いやはや、貴方も我輩もまだまだですなぁ」

 

「……いちいち癪に触る事しか言わないね、君は」

 

 

巨大な鳥型ゴーレムの背中で、ブレイクの言葉を憎々しげにジャティスは返していく。

 

 

「《愚者》の真の牙は、誰かを守る為の牙。復讐の牙では無かったとはっきり分かっただけでも、十分に価値ある観察でしたぞ!」

 

「ひょっとして、最初から気付いてたのかな?」

 

 

目付きを鋭くさせたジャティスの問いかけに、ブレイクはあっさりと明かしていく。

 

 

「ええ!彼の者は人の救いと助けによって応える者!!復讐が彼の真の力を発揮するのかは疑問でしたな!!最も、これは我輩の主観による予想ではありましたがな!!!」

 

「……本当に忌々しいな。だけど……」

 

 

ジャティスは態度を一転させ、歓喜の表情へとその顔を変える。

 

 

「確かに僕はそんな当たり前の事を見落としていた。神聖な儀式を危うく自らの手で台無しにするところだったよ」

 

 

ジャティスはそのまま両腕を広げ、高らかに宣言する。

 

 

「グレン、君とは必ず僕の『正義』で決着をつけよう。最も相応しい、最高の舞台で!」

 

「では、これからも観察させて貰いますぞ!!我輩の『美』の探究の為に!!!」

 

「……水を指さないでくれないかなぁ……?」

 

 

再び険悪な雰囲気となりながら、《正義》と《美の商人(ブローカー)》は共に去っていった。

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

―――あの結婚騒動から数日がたった昼頃。

 

 

「ホントにいい加減にしやがれ!!!」

 

「むぅ……」

 

 

中庭にて何時もの如く説教するウィリアムと、首から下を金属の箱で覆われ、生首状態となったリィエルがいた。

もうお察しの通り、何時もの暴走阻止の後の説教である。

今回、通常より硬いゴムの非殺傷弾の不意討ちにより一撃で沈める事ができ、より早く鎮圧に成功していた。

 

 

「全く……」

 

 

ウィリアムは頭を抱えてウンザリとした顔をする。

そんなウィリアムの様子にリィエルは首を傾げる。

 

 

「?どうしてそんなにウンザリしてるの?」

 

「誰のせいだと思ってるんだ……」

 

「?」

 

「目が離せないというだけだ」

 

 

ウィリアムは呆れたようにそれだけ言って、リィエルを箱埋めから解放する。

 

 

「そろそろ飯を食いに行かないとな」

 

「ん。今日も苺タルト食べる」

 

「苺タルト以外もちゃんと食え!!」

 

 

そんな何時ものやり取りのまま、二人は食堂へと向かって行った―――

 

 

 




これで原作五巻は終了
この先で思う事は·····チートだなぁ····
感想お待ちしてます
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