俺ガイル小説でよくあるちょっと性格が変わった愉快な比企谷八幡 作:銅英雄
俺達は1度別れて仕事着に着替え『エンジェルラダー』に訪れた。
「よう、来たなおまえら」
相も変わらず椿さんは青いテンガロンハットに青いコートである。よくもまぁそれで通れるな全く……。
「それで……大事な話ってなんですか?」
切り出したのは榎本だ。
「ああ、話は2つ。まずは(Oddball)のバックに小原グループがつくことになった」
小原グループ……野崎や雪白程ではないがかなり大きなグループだ。よく向こうが了承してくれたな。
「小原グループって確か鞠莉さんの……」
西野が呟く。彼処の令嬢と知り合いなのか?
「そうだ。西野がその令嬢と知り合いなおかげで取引もスムーズにいった」
「それってみんな知ってるんですか?」
今度は俺が質問する。
「ああ、おまえら3人以外はもっと前に伝えている」
「ということは俺達には他に用があるってことでいいんですよね?」
じゃないとわざわざこんなところまで呼び出す必要はないからな。
「その通り。おまえらの能力を買って今から頼むのがもう1つの話だ。どちらかというとこっちが本命の話になるな」
椿さんの真剣な表情に俺達は息を呑んだ。そして椿さんが口を開く。
「おまえら、野球をする気はないか?」
~そして~
「…………」
「…………」
「…………」
沈黙が続く。まぁいきなり『磯野、野球しようぜ!』と誘われて戸惑わないわけがないのだ。
「……どうするの?」
沈黙を破ったのは榎本だ。とはいえ俺の答えは最初から決まっている。ただいきなりすぎてビックリしただけで……。
「俺はやるつもりだ。椿さんからの頼みだしな」
それに野球は見るのもやるのも好きな方だしな。
「……私もやることにするわ。椿さんには返しきれないほどの恩があるから……。少しでも椿さんの力になりたい」
榎本も参加。俺や西野もそうだが、榎本も椿さんに救われて今があるから少しでも恩返しをしたいというのもわからなくない。
「そっか……2人ともやるんだ……。なら私がやらないわけにはいかないね!」
「無理しなくてもいいんだぞ」
「やるに決まってるよ!野球好きだし、この3人で何かをするなんて仕事以外だと中学のとき以来だからね!!」
西野も野球好きだからもちろん参加。
「椿さんの話によると俺達は遠前町にある草野球のチームの『ニコニココアラーズ』の助っ人として入って同じく遠前町にある草野球チームの『ブギウギビクトリーズ』と試合をする。日程は7月の第2日曜日だ」
「結構先の話だよね。まだ1ヶ月以上あるし」
「試合までの間の仕事はコアラーズでのチーム練習がメインになるな」
もちろん俺達は俺達で野球の練習をしなくてはならない。俺と西野は野球が中学以来になるし、榎本は野球経験が殆どないからな。
「とりあえず明日は土曜日だし、3人で練習しない?」
「そうね、私は2人と違って野球の経験は余りないからその方が助かるかも……」
「じゃあある程度練習してからコアラーズに合流してチーム練習をするってことでいいな?」
「うん!」
「ええ!」
こうして俺達は草野球をすることになった。
今回はここまでです。