俺ガイル小説でよくあるちょっと性格が変わった愉快な比企谷八幡 作:銅英雄
「め、珍しいですね……。平塚先生がノックをするなんて……」
先程まで読書をしていた少女は平塚先生がノックをしたことに驚きを隠せない様子だ。ちなみにこの少女は雪ノ下雪乃(ゆきのしたゆきの)といってこの学校で知らない人はまずいないといわれる完璧な美少女(笑)である。
「あ、あぁ……そこのに言われてな……」
「はいはい、『そこの』こと比企谷八幡ですよー」
「では雪ノ下、あとは頼む。私は疲れた……」
「お疲れ様でーす。大変ですねー」
「誰のせいだ!誰の!!……はぁ」
溜め息を吐きながら平塚先生はこの教室をあとにした。
「とりあえず椅子を借りていいか?」
「え、ええどうぞ……」
雪ノ下はまだ状況が呑み込めていないようで戸惑っている。
まぁ普段ノックをしない平塚先生が急にノックをして、わけのわからない人間こと俺を押し付けていったのだから。
「ところでこの部活が奉仕部というのは平塚先生から聞いたが具体的に何をする部活なんだ?」
「活動内容を説明する前に自己紹介をしましょう。これから同じ部活をする人間ですもの」
成程……その通りかもな。
「じゃあ改めて……。比企谷八幡だ。よろしく」
「私は雪ノ下雪乃よ。……比企谷君は先程の平塚先生とのやりとりとはえらく性格……というか態度が違うのね」
「人によって態度や性格を変えてるだけだ。第1印象によってな」
「そう……。では私への第1印象は悪くない……ということでいいのかしら?」
「質問を質問で返すのはよくないが……そう思う理由は?」
「貴方のその言い方だと態度の悪い人間や気に入らない人間には雑に扱う……そんな印象を持ったからよ。尤も平塚先生は例外でしょうけど」
「そうだな。それで間違ってない。まだ初対面もいいところだから雪ノ下雪乃がどういう人間なのかわかりきってない……というのが本音だ」
「でも初対面でもどういう人間なのかわかる人もいるのではないのかしら?」
「まぁな」
コンコン
「どうぞ」
「どうだね雪ノ下、比企谷の様子は?」
「おおっ!ちゃんとノックできるようになってるじゃないですか平塚先生」
「私だってこうして成長しているのだよ比企谷」
「まぁ先生の年だとできて当たり前なんですけどねー」
「上げて落とすな!!君は私に恨みでもあるのか!?」
「さて、どうでしょう?」
「謎めくな!あるのか……?本当に私に恨みがあるのか!?答えてくれ比企谷!!」
「あるといえばありますし、ないといえばないのです」
「あるのかないのかはっきりしろ!」
「あります」
「あるんじゃないか……!もういい、私は仕事に戻る……」
「平塚先生」
「なんだね比企谷……?」
「雪ノ下に話しかけたのに彼女がすっかり蚊帳の外ですよ。本当にこういうところが結婚できない原因なのです」
「それは君が話の途中で私を小馬鹿にしているからだろう!……雪ノ下、比企谷の矯正を……頼む……」
そう言って平塚先生は職員室に戻っていった。
「貴方……本当に私と平塚先生とで態度が違うのね。あんな先生初めて見たわ……」
「あの人をからかうのは面白いからな」
本当にからかいがいのある人だ。
「……依頼人が来そうもないしそろそろ終わりにしましょう」
「依頼人?そういえばこの部活が何をするのかまだ聞いてなかったな」
「そういえばそうね……。何故話が逸れたのかしら?」
多分平塚先生が乱入したからだな。全く!俺と雪ノ下の会話を盗み聞きをしているとか……たちの悪い。俺も人のことは余り言えないけど平塚先生をからかうためだから気にしない。
「この奉仕部の活動理念は飢えた人に魚をあげるのではなく魚の取り方を教えるのよ」
「ふんふむ、とどのつまり自立を促すってことだな?」
「その解釈で問題ないわ」
「……で依頼人=飢えた人ってなるわけだ」
「その通りよ」
「じゃあそろそろ帰るわ。明日からよろしくな雪ノ下」
「ええ、こちらこそよろしく。比企谷君」
こうして俺は部活をすることになった。
この部活に入ることで様々な困難が待ち受けているだろうがヤバくなったら平塚先生に押し付……任せればいいだけのことだ。
明日からどんな部活動生活になりますことやら……。
今回はここまでです。
次回、ヶ浜さん登場……までいくかな?