俺ガイル小説でよくあるちょっと性格が変わった愉快な比企谷八幡 作:銅英雄
遊戯部によって提案されたダブル大富豪とやらは俺達が普段やっている大富豪に加えて2対2のチーム戦でやるものだ。
まぁ此方は4人いるから2対2対2(ただしこの場合は4対2ともいう)となるが……。
ちなみに今回のローカルルールは8切り、革命、11バック、スペ3がありで、縛り、都落ち、階段系、ジョーカー上がりはなしとのこと。
(都落ちと縛りがなしとはかなり緩いローカルルールだな……。まぁどうでもいいけど)
それでダブル大富豪としての追加ルールは先程も述べたようにペアでやること、相談はなしで手番毎に交代で手札を出すことである。
「ゆきのん、一緒にやろうよ!」
「ええ、お願いするわ」
由比ヶ浜と雪ノ下がペアになるので必然的に俺は材木座と組まなければならない。
「八幡……。我についてこれるか?」
材木座が何か言っていたが、それを無視して俺は携帯である人物にLINEでやりとりをする。
『準備は整った。これより遊戯部の吊し上げを開始するがそっちは大丈夫か?』
『此方も準備はできてるっす。梨子ちゃん先輩も遊戯部部室付近に待機中っす!』
『相変わらず便利なステルスだな。それを活かして遊戯部部室で手筈通りに頼むぞ東横』
『了解っす!』
LINEを終えて携帯をしまうと丁度カードを配り終えたところだった。すると気になっていたのか由比ヶ浜が声をかける。
「ヒッキー何やってたの?」
「ん?ちょっとな」
「ではこれよりダブル大富豪を開始します。全5試合で最終戦の順位で勝敗を決します」
秦野の号令によってゲームは開始された。
~そして~
数ターンが過ぎて俺と材木座のペアは残り2枚、雪ノ下と由比ヶ浜のペアは3枚に対して遊戯部は残り6枚と差が開いていた。
(妙だな……。まるで手応えがない。何か作戦でもあんのかね?まぁだとしても俺達が敗けることはないがな)
奉仕部側は順調にカードを出していき……。
「これで終わりだ!チェックメイト!!」
材木座が叫んで1試合目が終わった。まぁ終わらせたのは由比ヶ浜なんだけどね。ちなみに上がった順番は俺、材木座、雪ノ下、由比ヶ浜である。
「ふははははっ!我の力を思い知ったか!?」
「いやー負けちゃったねー秦野君」
「そうだねー。油断しちゃったねー相模君」
すごい棒読みだな。なんなら某死体人形とタメをはる棒読み具合。
「困ったねー」
「困ったなー」
「「だって負けたら服を脱がないといけないのだから」」
棒読みながらも遊戯部の2人はベストを脱ぎ始めた。
「なっ!何よそのルール!?」
突然の言動に対して由比ヶ浜が抗議する。
「えっ?負けたら脱ぐのが普通じゃないですか?」
「麻雀とかジャンケンでも脱ぎますしね」
ほーん……そういう企みね。
「はぁ!?意味わかんないし!」
「では2回戦に参りましょう」
「ちょっ!話を聞くし!!」
遊戯部は由比ヶ浜の話をまるで聞いておらず、さっさとカードを集めて配り始める。
由比ヶ浜は俺達にもう帰ろうと嘆くが、雪ノ下は性格上勝負事を降りるとは思えないし、俺は俺で仕事なので無言でゲームを続行する。
材木座が何やら張り切っていたが、鬱陶しいのでスルーした。
それで1抜けの俺達は遊戯部からジョーカーとダイヤの2をもらい、材木座がカードを渡すのだが、なんと材木座が渡したのはスペードのKとハートのQ。まさか大富豪のルールを理解してないわけじゃないだろうに。
「……それは一体何のマネかな材木座君?」
「武士の……情けだ……」
ほう……?
~そして~
「よ、よしっ、これなら……!」
由比ヶ浜がクラブの2を出した。ジョーカーは2枚共俺が持っているが、ここはパスをして雪ノ下達に上がってもらうか。
「おおっと、足が滑った!」
「おっと」ヒョイッ
「ぐふっ!」ビタンッ
材木座が背後から此方に突進してくるが俺はそれを避けた。それによって材木座が地面に激突する。
「何をする八幡!」
「それは此方の台詞だ。俺に何をしようとしていた?」
「えっ、いや、それは……」
まぁ大方予測できるがな。どうやら材木座も向こう側の味方というわけか。ならここは……。
「ほいっと」
敢えてジョーカーを出すことにした。
「ちょっ!ヒッキー!?」
「流石八幡!我等の望みを叶える男よ!!」
材木座が煩いが、構わずゲームを続ける。勘違いするなよ材木座。この行動はおまえらのくだらない希望に応えるためじゃない。
~そして~
俺が上がることにより雪ノ下達の負けが決まった。雪ノ下は悔しそうに、由比ヶ浜は脱衣したくないのか涙目になっている。
それに対して材木座と遊戯部は興奮していた。女子が脱衣をすることによって出ているものだろう。
……まぁそんなことさせるわけがないがな。
「2回戦は雪ノ下達の負け……っと。じゃあ3回戦にいこうかね」
「ちょっ、ちょっと待ってくださいよ!」
……食い付いたな?俺が蒔いた餌に。
「どうした?」
「2回戦は雪ノ下先輩のペアが負けたんですから……」
「脱がないといけないってか?」
「わかってるなら……!」
早く脱げと相模と秦野が言う。材木座もそれに便乗している。……本当腹立たしいな全く。
「だが何故此方が脱がないといけないんだ……?」
「えっ……?」
「な、何を言ってるんですか?それがルールだから……」
「おまえらが勝手に脱ぎ出しただけだろう?それに俺達が1度でもそのくだらないルールを了承したか?」
「そ、それは……」
あと一押しといったところか。これなら東横と榎本の出番はいらないな。だがしかし……。
「由比ヶ浜、この脱衣するというくだらないルールに対して賛成したか?」
「するわけないじゃん!!」
「雪ノ下、仮に脱衣を強要されたとしたらどうする?」
「そうね、先生に突き出す……かしら?」
うむ、合格!
「そういうことだ。仮にもしもおまえらが雪ノ下と由比ヶ浜を脱がそうとするならば……。出てこい東横」
俺の呼び掛けによって俺達の間に影が現れそこから1人の女子生徒が出てきた。
「どうもっす」
「な、何もないところから人が……?」
東横桃子(とうよこももこ)の登場によって俺以外の全員が固まっておりおり、代表で雪ノ下が驚きの声をあげる。
「先輩、これを……」
「おう、サンキュー。ふむ、バッチリ撮れてるな……。さて、俺が今持っているのはこの大富豪でのやりとりが全て撮ってあるビデオカメラだ。こいつを生徒会や教師陣に見せておまえらの学校生活に終止符を討たせてもらう」
俺は東横からビデオカメラ受け取り、遊戯部に突き付ける。
「見逃してほしくば負けを認めろとは言わないが、脱衣というくだらないルールを無効にしてもらうぞ」
俺の脅は……取引に遊戯部は応じてゲームは再開されるが、遊戯部+材木座はそれからずっと顔色を悪くしてカードが出せない状態だった。
それにより残りの試合も全て俺、雪ノ下、由比ヶ浜が順番に上がり遊戯部側の敗北でこのくだらない対決は終わった。
今回はここまでです。
次回は由比ヶ浜の誕生日のところをあげます。