俺ガイル小説でよくあるちょっと性格が変わった愉快な比企谷八幡 作:銅英雄
放課後になり部活へ向かおうと歩を前に進める。
え?授業の風景?特に変わったこともないしいらないでしょ。強いて言えば視線を1つ感じたくらいだけどまぁ気にすることもない。
というわけで部室に到着。
「おはようさん」
「あら比企谷君、こんにちは」
この部室の長である雪ノ下に挨拶も忘れない。これは社会に出たときもしなくてはならない大切なことである。
「昨日は来れなくてすまなかったな」
「アルバイトだったのでしょう?ならしょうがないわ」
ふむ……取っ付きにくい性格かと思ったが、下心なしに会話してみると特に悪い奴ではなさそうだ。姉の方とは違って純粋だな。
「ところで昨日は誰か依頼に来たのか?」
「依頼人は来ていないけれど、平塚先生が部室に来て私と比企谷君で勝負するように言われたわ」
「勝負……?」
「ええ、平塚先生が依頼人を連れてきて先生の独断と偏見で勝ち負けを決めるそうよ」
独断と偏見って横暴すぎるような気もするが……。その場に俺がいないとはいえよく雪ノ下がそれを引き受けたな。
「……まぁいいか。ということは今日あたり平塚先生の紹介で依頼人が来そうだな」
等と考えているとノックの音が響いた。
「どうぞ」
「し、失礼しまーす……」
雪ノ下の声によって入ってきたのは1人の女子で確か名前は……由比ヶ浜結衣(ゆいがはまゆい)だったな。同じクラスの人間で……。
「な、なんでヒッキーがここにいるの!?」
クラスの中の騒がしいグループでいつもクラスの女王様こと三浦優美子(みうらゆみこ)のご機嫌を伺っているといった感じがするな。まぁ本人にそのつもりはないのだろうが……。
「ちょっと!聞いてるのヒッキー!?」
「……ああ、俺に言っていたのか。生まれてこのかたそんな渾名で呼ばれたことがなかったからわからんかったわ」
「なに言ってるの?ヒッキーはヒッキーじゃん」
……成程、こいつは自分さえよければそれでいいというタイプだな。『そっち』の仕事では重宝しそうな性格だが俺は余り好きにはなれんな。
「2年F組の由比ヶ浜結衣さんね?」
「あ、あたしのこと知ってるんだ……」
雪ノ下はこいつのことを知っているようだ。まぁそりゃそうか。何せ彼女は……。
「それで……依頼かしら?」
「うん、えっと……あの……」
由比ヶ浜はこちらを見ている。なんだ?俺がいると依頼内容が言えないのか?なら……。
「雪ノ下、ちょっとお手洗いに行ってくるからその間に依頼を聞いておいてくれ」
「わかったわ」
そう言って俺は部室を出た。
~そして~
さて、そろそろ部室に戻るかな。
「あれ?比企谷君じゃないですか」
「高科か……」
俺に声をかけたのは高科奈桜(たかしななお)。中学が一緒で1年の頃も同じクラスだった女子だ。部活は新聞部に所属しており(Oddball)の『そっち』側の仕事として主に情報収集担当で実の妹である芳槻桜空(よしづきさら)と西野の3人でよくトリオを組んでいる。
「こんなところで何をしてるんですか?」
「部活だ。今は席を外してるがな」
「あ、あの比企谷君が部活……ですって……?これは大ニュースですよ!みんなに知らせないと!!」
「俺が部活に入るのが意外か……?」
「決まってるじゃないですか!あの比企谷君ですよ!?これは次に書く記事が決まりましたかね~」
おいおい……そんなことしたら俺が目立っちゃうじゃないか。……しょうがない。
「そんなことしたら芳槻に……のことをチクるぞ」
「な、なんでそれを……?ナオっちの心の中に秘めておこうと決めたその事を!?」
「情報通なのはおまえだけだと思わないことだ」
「それは勘弁してください!さらにバレたら一生口をきいてくれません!!」
「なら余計なことはしないことだな」
「うぅ……わかりました」
うむ、これでよし。
「じゃあそろそろ戻るわ。芳槻によろしく言っておいてくれ」
「うぅ……はい」
まだ落ち込んでるのかよ……。
「あっ、椿さんから近いうちに大切な話があるとのことですよ」
「椿さんが……?」
何の用事だろうか……?
「わかった。じゃあな高科」
「はい、また!」
時間をくったな。急いで奉仕部へ戻らなくては。
~そして~
「遅かったわね」
「すまん、ちょっとな」
「まぁいいわ。これから家庭科室に行くわよ」
「家庭科室に?」
「由比ヶ浜さんの依頼よ」
由比ヶ浜の依頼は料理関係か裁縫関係なのか?まぁとにかく俺の奉仕部の初めての仕事が始まるわけだ。何が待ち構えているのか……。
今回はここまでです。
次回は由比ヶ浜の依頼編です。……とはいっても1話、かけても2話ですが。