俺ガイル小説でよくあるちょっと性格が変わった愉快な比企谷八幡 作:銅英雄
奉仕部の部室へと向かうと雪ノ下と由比ヶ浜が部室の前で何やらコソコソとしていてまるで不審者のようだった。
「……何やってんだ?」
「ひゃっ!?」
「わっ!!」
そんなに驚くようなことかね?普通に声をかけたつもりなんだが……。
「ひ、比企谷君……。お、驚かせないでちょうだい」
「そりゃ悪うござんした。……それで部室の前で何コソコソしてるんだ?」
「あっ、うん……部室の中に不審者がいるの……」
「ふーん……」
俺の問いに由比ヶ浜が答える。不審者ねぇ……。とりあえず俺はスマホを取り出した。
「……もしもし、警察ですか?実は不審者が……」
「ま、待て待て!待ってくれ八幡!!我だ!!」ガラッ!
警察に連絡をしようとすると部室から肥満体の眼鏡が出てきた。
「……とまぁこのように通報するような行動を取れば中にいる不審者を炙り出すことができます」
「そ、そう……」
あれ?何故か雪ノ下が引いてるぞ?本来こういったことはチミの役目ざんしょ?
「それで……彼は何なのかしら?貴方のことを知っているみたいだけれど……」
「知らね。ストーカーじゃね?」
雪ノ下がこの肥満体は何者かと聞かれた俺はストーカーの疑いをかけた。まぁ雪ノ下も由比ヶ浜も人気があるからね。仕方ないね。
「見下げ果てたぞ!この相棒の顔を忘れるとは!!」
「相棒って言ってるけど……?」
由比ヶ浜は怪訝な顔して俺を見るが俺の相棒はや西野や榎本なんだがなぁ……。あとたまに高科と吉槻。
この面子は(Oddball)での仕事仲間であり、中学からの付き合いだ。西野にいたってはもっと前からの友人だしな。まぁ1番仕事をしているのは椿さんなんだけど……。
「ドラマの話でもしたいんだろ」
右京さんの相棒の話でしょ?俺は亀山君だと思う。
「忘れたのか八幡……?あの地獄のような時間を共に駆け抜けた日々を!?」
「……あのように言っているけれど本当に知らないのかしら?」
「はてな?はてな?地獄のような時間……?」
この目の前の肥満体から連想する地獄の時間……。ああ、そういうことか。
「確か体育でペアを組んだ……檜山さんだっけ?」
「それは中の人だろうっ!!我だよ!材木座だよぅ!!」
わー気持ち悪い……。ちょっとしたボケに対して涙目になってーら。しかもメタ発言までして……。
「……ということで彼は2年C組の材木座義輝(ざいもくざよしてる)といって体育のペアを組んでいる」
この肥満体改め材木座を雪ノ下達に紹介する。
「……ときに八幡、奉仕部とやらはここでいいのだな?」
なんで俺に聞くのかね?ここの部長は雪ノ下なんだけどなぁ……とか思っていると雪ノ下が答える。
「ええ、ここが奉仕部よ」
「や、やはりそうか。平塚教諭に助言頂いた通りならば八幡は我の願いをかなえる義務があるのだな?」
「願いをかなえるわけではないわ。奉仕部はあくまで自立を促すための部活よ」
材木座は平塚先生の紹介でここに来たようだ。つまりは依頼人というわけか……。材木座よ、女子が苦手なのは伝わるがある程度は耐性つけないと将来困るぞ。
~そして~
材木座の依頼はラノベの原稿を読んで感想を聞かせてほしいとのことだ。……まぁ感想を言うくらいなら奉仕部の活動理念の範疇かな……?知らんけど。
それにしても分厚いな……。
「では明日感想を聞きにくる!」
「待て材木座」
「どうした八幡?」
「明日は土曜日だ。休日まで奉仕部はやってない。それにこの量で翌日だと間違いなく徹夜になる。早く感想がほしいのはわからなくもないが月曜まで待ってくれ」
まぁ俺の場合は今日から3日連続で『そっち』の仕事だから確実に徹夜になるんだよなぁ……。
「ふむ、我としたことが休日を計算してなかったな。よかろう。感想は月曜に聞きにくる!」
そう言って材木座は去っていった。
……どうしたもんかねこれは。冒頭の部分だけちらっと見たけどもう読みたくなくなったぞ。
今回はここまでです。