箱庭に流れる旋律   作:biwanosin

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三巻に入ります。
この間は、比較的平和なんですよね・・・その方が、この話は書きやすかったりしますけど。

では、本編へどうぞ!


えっと・・・打楽器奏者召喚・・・です
歌い手、朝から驚くpart1


 ある朝、目を覚ました僕は自分の両側に違和感を感じた。

 あまり朝は強いほうではないので半分以上寝惚けながら右側を見ると、そこでは裸のユイちゃんが寝ていた。

 

「・・・」

 

 そのまま左側を見ると、そこでは裸のラッテンさんが寝ていた。

 

「・・・・・・」

 

 少しボーっとして、もう一度両側を見て、

 

「・・・・・・・・・ええええええ!?」

 

 一瞬の間をおいて、ようやく、現状を理解した。

 もちろん、二人を起こすわけにもいかないので音響操作(ソニック)を使って聞こえないようにしている。

 

 さて、まずはこの状況からどうにかして抜け出さないと。いつまで冷静でいられるか分かったもんじゃない。

 今だって、驚きが一周したおかげで冷静でいられているという危うい状態なんだから。

 

「・・・二人がしっかりとくっついてるわけじゃないのは、助かったかな・・・」

 

 どうにか二人の体に触れないようにしながら腕を抜いて(それでも、何度か当たってしまい、そのたびにただでさえ赤い顔がさらに赤くなっていたと思う)、立ち上がってベッドから降りる。

 音だけは立てないように、常に音響操作を発動させながら歩き、ドアを開いて部屋を出て、ようやく一息つく。

 

「ふぅ・・・助かった・・・」

「どうしたんスか、奏さん?」

「うわ!?」

 

 急にレヴィちゃんに声をかけられ、大声を上げてしまう。

 二人は起きてないかな・・・大丈夫、中から起きたような音は聞こえてこない。

 

 安心してレヴィちゃんの方を見ると、そこには和風メイドの格好をしたレヴィちゃんがいた。

 

「あの、さ・・・なんでレヴィちゃんはいつもその格好なの?」

「いやぁ、これなら隷属してるってはっきり分かるじゃないっスか。あ、それとも、ユイさんやラッテンさんが着ているようなものの方がよかったっスか?」

「いえ、それは似合ってると思うのでいいですけど、別にパッと見でわかる必要はないんじゃ・・・」

「それに、面白いっスから」

 

 こうはっきりと言われると、もういいや、と思えてしまう。

 この辺り、僕も慣れてきちゃってるんだよね・・・間違いなく。

 

「それで、何があったんスか?まるで、朝起きたら裸の美女と美少女に挟まれていた、みたいな顔してるっスけど」

「絶対に知ってていってますよね、貴女!」

 

 この表情は間違いない。僕を弄って楽しんでる顔だ。

 

「まあ、そうっスね。なんせ、自分もあの二人みたいに寝ていたっスから。奏さんのベッドで」

「・・・嘘ですよね?」

「あらら、さすがにバレたっスか」

「それは、まあ」

 

 なんとなく、この人は簡単にそんな格好にならない人だと思う。

 

「まあ、実際のところは自分は服を着て、っスよ。同じベッドにいたのは事実っスね」

「・・・感覚が麻痺してるんでしょうか、それくらいなら、と思って一切慌てない自分がいます」

「そうっスか。なら、次は違う方法でいくとするっスよ」

 

 勘弁してください四割、それもいいなぁ六割。

 そう思った自分がいるけど、悟られないようにしないと。

 

「ま、楽しみにしててくださいっス。自分は、このままユイさんたちを起こしていきたいんスけど、いいっスか?」

「どうぞ。僕は倉庫の中で着替えますから」

 

 そして、レヴィちゃんが僕の部屋に入っていくのを見てから、倉庫で着替えて大広間へと向かう。

 

 

 

♪♪♪

 

 

 

 で、大広間にて今後の活動方針を話し合うためにジン君、逆廻君、飛鳥さん、春日部さん、黒ウサギさん、レティシアさん、リリちゃん、そして僕が集まっていた。

 

「はぁ・・・なんで僕が三番目の席に座ってるんですか?もう少し後ろでいいとおもうんですけど・・・」

 

 ジン君と同じような悩みを漏らした僕に、何人かが反論して来た。

 

「いえ、奏さんについては、十六夜さんとどちらを次席にするかで話し合いになったほどですから、もっと自信を持ってください」

「いや、なんで?僕、何度も言ってるけど、ただの歌い手だよ?」

「いえ、そうでもないのですよ」

 

 そう言いながら黒ウサギさんは、コミュニティの帳簿といくつかの封筒を取り出した。

 

「このように、現在コミュニティの財政の五割以上は奏さん達宛の依頼の報酬でまかなわれていますし、こちらの封筒は三人宛の依頼です。奏さんのおかげで“ノーネーム”の名前が広がっている部分もありますので、かなり十六夜さんとどちらにするか悩みました」

「ですが、やはりコミュニティの同士を取り戻してくださった十六夜さんだろう、という話に纏りましたので、この席順になりました」

「つまり、オマエの働きは俺と大差ないわけだ。もっと自信を持てよ」

 

 そう言われても・・・実際、ただ歌ってただけだし。

 

「あ、そうです!奏さんたちには、急ぎでこちらに向かって欲しいのですが」

 

 そう言いながら、黒ウサギさんは先ほどの封筒の中から一枚を抜き取って渡してくる。

 その封筒には、“龍角を持つ鷲獅子(ドラゴ・グライフ)”連盟より、収穫祭においての依頼、と書かれていた。

 

 中身を要約すると、南側で行われる収穫祭で曲を演奏して欲しい、というものだった。

 

「向こうは出来る限り早めに来て欲しい、とのことでしたので、今から準備して四人で向かってくださいますか?」

「分かりました。じゃあ、僕はお先に失礼しますね」

 

 そう言いながら、僕は大広間を後にした。

 基本、音楽シリーズが纏って動くときには護衛としてレヴィちゃんが付くことになっている。

 だから四人な訳だけど・・・この四人での行動、か。

 何かありそうで怖いなぁ・・・

 




こんな感じになりました。

レヴィの性格がいまだに難しいです・・・
口調とか、あれであってますかね?


では、感想、意見、誤字脱字待ってます。
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