東方神撃録~nuntius finem bellumdeus vorbum~ 作:JB・瑛325
「取り囲めばこっちのものよ『霊符 夢想封印』!」
「『恋符 マスタースパーク』!」
「『幻符 殺人ドール』」
「『六道剣 一念無量劫』」
「月眼『月兎遠隔催眠術』…」
五人同時のスペルカード宣言、その場にいた人間は誰もが神弥の敗北を疑わなかった。ただ一人、西行寺幽々子を除いては。
「さすがに五人同時のスペルカード宣言は無理なのではないでしょうか?」
西行寺のとなりにいた文は彼女に問いかけた。そして西行寺は
「あなたは本当に文屋なの?」
と冷たくあしらう。ぶちっと何かが切れる音を早苗は耳にした、そしてそれが文の堪忍袋がきれた音だとすぐに気付く。
「あれほど有名な人物の能力をなんで知らないの、と私は言っているのよ」
じたばたと暴れている文とそれを押さえつけている早苗を尻目に西行寺はため息混じりに呟きさらに話を進める。
「彼の能力は幻想を実体にする程度の能力、つまり彼が心の中で思った事は物事以外すべて実現する、心の壁を作ってさとり妖怪に心を読ませないようにする事だって出来る」
そう言って空を見た、遥か昔の事を思い出すように、どこか寂しそうな目で。
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五人同時のスペルカード宣言、まさか霊夢がこれを狙って俺を誘導させたとは思っててもいなかった。彼女を過小評価していたか…
といっても、これは想定していた事であり今すぐ対処するのは簡単だ。ただある程度本気になる必要はあるが。
「|puer dei ad egone magicae lepore plena monty《神の子を滅ぼしその力を我が物にした聖なる槍よ、すべてを破壊する力を我の手に》 『聖ロンギヌスの槍』!」
俺が使える対天使用の術式の中で最も用意が簡単であり、それでいて最強の防御を誇る神の子を殺した槍の名を冠する力。
その能力は…
そうこうしている間に目の前に弾が迫っていた、それでも動じる事はない。
ロンギヌスの槍の力、それは術者がいる空間から対象を消失させる事が出来る。幻想郷風にいえばありとあらゆるものを消失させる程度の能力、といった具合か。
つまり、弾幕を消すのだ。他には壁でも創って防ぐ事だって、正々堂々と避けることだってでき無いわけではない。ではなぜこの方法を選んだのか。簡単な話、面倒くさいからだ。正確には次の術式を組み立てるには時間が必要だからだが、その術式が無くてもこの術式を使っていただろう。
そして聖ロンギヌスの槍をクルリと回転させる。
結果は言わずともわかるだろう。
そして次の術式の準備に入る術式の名前はメタトロニオス、自分の聖人としての本気を使用する際の支援術式だ。
今回は神弥の正体を解き明かす中で一番大事な言葉を投下しておきました