安森奏は試作型防人である   作:ゆゆゆい

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ようやっと10話まで来ました!
アレ?ゼンゼンススンデナイヨ?
完結まで何話になるのかな....


第10話 安森奏のシステムは試作型

「照れてるアモりんを見てるのもいいけどシステムについて説明しないとね」

「....宜しくお願いします」

「じゃあまずは勇者システムと防人システムの違いについて説明するから端末見せて」

 

言われた通りに園子にも端末が見えるようにする。

そしてやってから気づいた。

 

これ、後から抱き着いている感じになるじゃん...

 

「ふふふ、後から抱き着いているみたいだね〜」

「ソウデスネ、ソンナコトヨリハヤクオシエテモラエマスカ?」

「この園子様に任せない!勇者システムと防人システムの違いについてだったね」

 

なんでシステムの違い教えてもらうだけでこんなに精神がすり減るんですかね?

 

「防人システムは勇者システムの量産型なの」

「はい?量産型?」

「そう量産型、アモりんのはその試作型つまりはプロトタイプだね」

 

量産型ね〜、確かに俺と同じぐらいの強さの防人が沢山いたらバーテックスも相手では無いだろうな。

 

「とは言っても完成型の防人はバーテックス相手には勝てない性能らしいけどね」

「え?完成型なのに性能低くなるの?」

「うん、完成型は精霊も無いらしいよ」

「素の性能も勇者よりも低いのに精霊のバリアも無いって無理じゃね?」

 

実際にバリアが無かったら俺や風達も死んでいただろう。

 

「だから防人は大人数でカバーし合って、戦うのは星屑って言うヤツしか相手にしないらしいからね」

「へぇ、じゃあ俺の試作型は?」

「アモりんの試作型は多くの武器を使って臨機応変に勇者と共にバーテックスを倒して、その実戦データを完成型の防人の為に集める役割があるんだって」

 

臨機応変にって....初心者に何を求めるんですかね...

 

「武道とかに心得が無いアモりんでもちゃんと戦えるように、初めて変身した時に使える武器の使い方は分かるようになってるよ、実際初めて戦った時もちゃんと武器が使えてたでしょ?」

「あぁ確かに、じゃぁ他の武器もちゃんと使えるのか」

「そうだね、武器の一覧開いて見て」

 

園子にそう言われて武器の一覧を開く。

 

「使える武器は、生太刀(いくたち)と、六花片(ろっかへん)大翼穹(おおよくきゅう)だね」

「太刀と盾と大弓か、近距離から遠距離まで何でもござれだな」

「しかもこの生太刀って初代勇者様が使ってた太刀らしいよ?」

 

そんな大切な物を俺なんかが使ってもいいもんかね...

 

「後は....満開、だね、まぁ防人には満開は無い代わりに精霊との融合があるね」

「へ?融合?なんかあんまり穏やかな単語じゃないんだけど...」

「融合って言っても、実際は精霊の力を一定時間使えるって言うだけだから大丈夫だよ」

「ふぅんコイツとね〜」

 

そう言いながらデフォルメ三本足の鴉を出現させる。

 

「へぇ、八咫烏か〜可愛いねぇ」

 

出現させた八咫烏は園子の体の上に乗っているどうやら気が合うようだ。

 

「よし、君の名前ははちだ!」

「人の精霊に勝手に名前付けるのやめて貰っていいですか?」

「えぇぇ、いいじゃんはち」

 

(๑´• ₃ •̀๑)みたいな顔で言ってくる。ダメなものはダメです。

 

「せめて名前付けるのは俺にさせてくれないか?」

「む〜まぁアモりんの精霊だからね」

 

とは言えなんて付けるかね。てか別に付ける必要も無いと思うけど、そんな事言ったら「絶対名前付けた方が可愛いよ!」なんて言われるのがオチなのは目に見えている。

 

「う〜ん、手羽先?」

 

∑( °口° )えぇぇ!?みたいな顔で八咫烏がこちらを見ている、どうやら気に入らないようで、俺の頭を翼でぺちぺち叩いてくる。

 

お前鴉の癖に顔芸するんだな。

 

「手羽先は可哀想じゃない?せめてLチキとかにしようよ〜」

「いや、大して変わらんだろ...」

 

「もう普通に八咫烏でいいだろ、素でも充分かっこいいし」

「う〜ん、まぁアモりんがいいならいいけどね...」

 

未だにグダっている園子をなだめつつ、園子をベットの上に戻す。

 

「えぇぇもう終わり?」

「説明して貰うような事はもう終わったろ、そろそろいい時間だしそろそろ寝ようぜ」

「うぅぅ...わかったよ、確かにそろそろ仮面の人が来そうだしね」

「じゃおやすみ、また明日」

「うん、おやすみ〜」




と言うことで今回は説明回でした、上手く説明出来てないと思うけど....
満開の事を奏くんに説明する園子様、あえて散華を言わないのか、大赦から言われているのか...

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