安森奏は試作型防人である   作:ゆゆゆい

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今のところ乃木若葉編が1番多い様なので、次に書くとしたら乃木若葉編ですね、ご希望があったら感想などにお願いします!


第103話 明日への剣(中編)

「く、っそ......動けよ、なんだってこんなタイミングで.......!」

 

最悪だ、あと少しだって言うのにまさかこんな時に動けなくなるなんて......!

 

集合体に村正を突き刺し、あと少しという所で身体の限界で変身がとけ地面に落下したら奏

 

先程戦闘中に動けなくなったのとは違い、今度は完全に動けず地面に無様に倒れていることしかできない、身体は引きちぎられそうなほど痛みがあり、まるで自分の周りの重力だけだ数十倍にまでなったかの様に身体が重い

 

こんな所で終われるかよ!!せっかく園子も助けたんだ!皆を命懸けで助けたんだ!なのに......こんな所で終われねぇだろ!?身体の限界?ざけんな!そんなもんで、皆が身体はってるのに1人だけ寝てるなんて理由になるかよ!!

 

立ち上がる為、腕を突っ張るが全く腕に力が入らない。

それでも踏ん張るが口から赤黒い血が吐き出される、身体の限界など先程の戦いでとうに超えていた.....それでも無理やり戦い挙句の果てに村正なんて言う身体に負担のかかる技を使えばこうもなるって事だろう

 

くっそ.....なんで俺はいつもいつも、大事な所で動けないんだよ.....友奈の時だってそうだ、あの時も俺は見てる事しか出来なかった.....

それが悔しくて、自分を許せないから自分の身体を精一杯使う為に神樹様の駒として闘い続ける事を選んだってのに.....俺はまた皆死ぬのを黙って見てる事しか出来ないのかよ!

 

ひらり、と目の前に八咫烏が舞い降りコチラを見据えている。

まるでまだ闘い続けるのか?と問いかけているような目で、返事は決まってる

 

「八咫烏、頼む俺の身体はどうなってもいい!だから.....俺を、俺に皆を守らせてくれ!!」

 

八咫烏はしばしば考えた後、ヤレヤレと言いたげに首をふり、生太刀を出現させ、生太刀を倒れている奏の心臓に突き刺した。普段なら出現する精霊のバリアも今回は出現しない

 

「ぐ!あぁぁぁぁぁぁ!!」

 

生太刀が奏の身体に入っていき激しい痛みが身体中に走り抜ける、それはまるで生太刀によって身体が一秒ごとに作り替えられているかのように

 

「はぁはぁはぁ......思ったよりも辛いなぁ?けど、これでまだ動ける戦える!」

 

身体は相変わらず引き裂かれそうなほど痛いが、先程とは違い動かす事は出来る、幸い村正も崩れ始めているがまだ残っている、崩れ始めて居るとは言えアレを使う事が出来れば勝機はある、それにコレならば最後の一撃をヤツにかます位なら分けない

 

それにしても、生太刀が今俺の中に、一体化してるのか.....ったく昔も今のくっ付けたり、取り込んだり、同化したりそんなのばっかりだなぁ

 

「ま、それで皆を助けられるんだ安いもんだよ......うし、じゃ行くか!!」

 

再度満開をし、集合体へ奏は飛翔した




次回で戦闘は最後になりそうですね〜、終わったら後日談と設定開示とかしたいですねぇ

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