安森奏は試作型防人である   作:ゆゆゆい

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遅くなった上に短くて申し訳ありません、ここで切っておかないと、次が長くなり過ぎてしまうんです。
申し訳ねぇ...申し訳ねぇ...


第107話 2年前の小さな約束

〜side東郷〜

 

あの戦いの後病院に私達は運ばれた、直ぐに皆に会うことは出来たけど、奏君や銀、そのっちには面会をさせて貰えなかった。それから直ぐに自宅に帰ることは出来た、未だに奏君達とは会うことは出来ていない。そのまま数日過ぎていった

 

「ん.....朝ね」

 

いつも通りの朝、せっかくそのっちや銀、奏君の事を思い出したのに会えないなんて.....今日こそは会えれば良いけれど、多分今日もダメなんでしょうね、こうなったらもう直接大赦に乗り込んだ方が....

 

ベットから上半身を起こして車椅子に移ろうとすると、足の異常に気がついた、今まで感覚の無かった足に確かに熱を感じる

 

「もしかして......」

 

身体を動かして床に足を付ける、確かに感覚がある。そのまま立ち上がる、しかし直ぐにベットに倒れ込んでしまう。だが確かに立つことが出来た

 

「.....ッ!?なんで、足が....もしかして満開の後遺症が治った?もしかしたら皆も!」

 

直ぐに大赦から渡された新しい端末を使って皆に連絡を取ると、私の予想通り私以外の勇者部の満開の後遺症も治り始めていた、けれど奏君達の情報は何も分からない、大赦からは一方的にメールが送られてくるだけで返信は出来なかったし、直接大赦に話を聞きに行っても追い返されるだけだった。

 

「結局今日もなんの情報も得られませんでしたね....」

 

「奏先輩....最後大赦の人達に連れていかれる時意識が無かった見たいでしたし、心配です.....」

 

「銀ちゃんと園子ちゃん、だっけ?あの二人の事も全く教えてくれないしね」

 

「大赦からはいつも通りの生活をしろの一点張り、満開の後遺症が治ったって奏が居ないんじゃいつも通りの生活なんて出来ないじゃない!」

 

「落ち着きなさいよ風アンタがそんなんでどうすんの、大体アンタ達は心配し過ぎ無のよ、あの馬鹿の事なんだからそのうち元気に帰ってくるわよ、そうよそうに決まってる」

 

「ふ〜ん.....そんな言い方してるけど、1番最初に勝手に大赦に乗り込もうとしたのは誰だったかしら?まったくもう、素直じゃ無いんだから」

 

「う、うっさいわね!!ほら、もう暗くなってきたしそろそろ帰るわよ!!!」

 

「あ、待ってよ夏凜ちゃん!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そんな事を続ける私達の後遺症は時間が経てば経つほど回復した、今では殆ど満開の後遺症は無くなったけど私だけまだ少し足に違和感があるけど歩く分には問題無い位回復した。

それぐらい日が経つとようやく大赦から私達の望む連絡が来た

 

「にしても、いきなり先日事件についての説明、ね.....今までなんにも喋ってくれなかったのにいきなり過ぎないかしら?」

 

「まぁ、少し怪しい感じはするけど....奏の事を聞き出すには行くしかないわね」

 

「うぅぅ....いざ大赦に行くってなるとちょっと怖いです...」

 

「無理しなくても良いのよ樹、あんな事があった後だしね、今回は話を聞くだけらしいし、別に私1人でも....」

 

「何言ってのよ、アンタ1人に任せたらまた怒り狂って暴れ出さないとも限らないし、お目付け役が必要でしょ?」

 

「確かに、お姉ちゃん1人で行かせるにはちょっと、不安かも....?」

 

「樹まで!?うぅぅ、部長と姉としたの威厳がぁ.....」

 

「だ、大丈夫ですよ風先輩!!威厳が無くても風先輩には女子力があるじゃないですか!!」

 

「どっちも元々あって無いようなもんだし気にする事無いでしょ、ほら早く行きましょ」

 

落ち込んでいる風先輩を励ましつつ、夏凜ちゃんに続いて大赦本部に入っていく、夏凜ちゃんは迷うことも無くズカズカと進んでいく

 

「夏凜ちゃんはここに来たことがあるの?」

 

「まぁね、何度かしかないけど、兄貴を探しに来たり、ね

 

「ん?何か言った夏凜ちゃん?」

 

「なんでもないわ、ほらここが指示された部屋よ」

 

夏凜ちゃんに案内されて指示された部屋に入ると中には私の見知った少女が2人待っていた

 

「よう!須美も後遺症が治った見たい....っておわ!?」

「わっしー....良かった後遺症は治って....ってきゃ!?」

 

「銀!そのっち!!」

 

気が付けば2人向かって走り出していた、でも私の足は治ったと言ってもまだリハビリの途中で走れる程回復していなかった、その結果2人に辿り着く時には倒れ込んでしまい、2人を押し倒す形になってしまったが気にせず2人抱きしめる

 

「良かった...!2人とも、本当に良かった!!」

 

「ったく、相変わらず甘えん坊だな須美は」

 

「うぅぅ....痛いよわっし〜」

 

「ご、ごめんねそのっち!2人に会えたのが嬉しくて」

 

謝りつつ、銀の手を借りて立ち上がる

 

「ありだとね銀、それでね私達奏君の事について知りたいんだけれど2人は何か知らないかしら?」

 

「あ....いや、まぁ知ってると言えば知ってるんだけどな.....」

 

「知ってるの!?奏君はどこに居るの!無事なの!?」

 

「お、落ち着けって須美、大丈夫奏の事についても説明する為に呼んだんだ、と言ってもアタシは殆ど付き添いだけどな。説明するのは園子の方だ」

 

「うん、じゃぁ取り敢えず着いてきて」

 

そう言って松葉杖を着きながら部屋を出ていくそのっちと銀、私達も慌てて後をついて行く

 

「で、園子って言ったっけ?アンタ何者なの?東郷や奏とは知り合いみたいだけど....操られてたとは言え、自分を殺そうとして来たアンタが怪しくて仕方ないんだけど?」

 

「ふ、風先輩!」

 

「いいんだよわっしー悪いのは私何だから、風さん話はあもりんから聞いてるよ、話の通り皆の安全を考えてる優しい人なんだね。怪しむのは仕方ないけど今の私は見ての通り身体を満足に動かす事も出来ない非力な人間だよ、端末も持っていない。貴方が私をこの場で殺そうと思えば、簡単に殺せるよ」

 

「.....ふん、言っとくけど皆が危ない目にあったら絶対に許さないから」

 

「うん、分かった....着いたよここにあもりんが居るの」

 

そう言ってある部屋の扉を開ける、その部屋には一つのベットしかないとても殺風景な部屋だった、そのベットには奏君が横たわっていた。私達はそのベットに駆け寄り、声を掛けるけど横たわっている奏君はなんの反応もない、その姿は眠っていると言うよりもまるで精巧な人形が横になっている様に見えた




安芸先生の下の名前って設定ありましたっけ?資料とか色々見ても見当たらないんですよね....

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