「アレが5体目か...」
「1ヶ月ぶりだから大丈夫かな?」
1ヶ月ぶりに勇者部はバーテックスと戦うために神樹様に樹海に呼びたされていた。
「初めてやった時もぶっつけで何とかなったし、油断しなけりゃ何とかなるだろ」
「そうね、なせば大抵なんとかなる!四の五の言わず、正面からぶちのめすわよ!」
この脳筋め、まぁ俺もそう考えてたけどさ?
端末を確認すると、5体目のバーテックスはカプリコーン。
「ま、いっちょやってやりますか、東郷そっちの準備は?」
援護の為に別行動している東郷に準備の確認を取るために端末を操作する。
『こちら東郷、配置完了いつでも行けるわ』
「了解、東郷準備できたってさ」
「よっし、じゃぁ行くわよ!」
気合を入れてバーサスに向き直り、皆互いに武器を構えた、その瞬間。
ドゴォン!とカプリコーンが爆発する。
『えぇぇ!?』
「東郷か?早い、早いよ!?」
「いいえ、私じゃ無いわ」
もう一度カプリコーンを確認するとカプリコーンの頭上から1人、落下してくる。
「ちょろい!」
お前が言うな!
と、咄嗟に心の中でツッコミを入れてしまったこの声には聞き覚えがある、ここ1ヶ月稽古を付けてもらっていた少女の声。
とか考えていると夏凛がカプリコーンに刀を投げ付け、1人で封印を開始する。
「あの子1人で封印する気!?」
カプリコーンから御霊が出現すが、御霊から大量の煙が立ち込める。
「な、何これ!?」
「見えない~」
煙で視界が塞がれる。
「こんな煙幕....気配で見えてんのよ!」
夏凛が跳躍し、そこには御霊の姿があり一撃で真っ二つにする。
「殲.....滅」
カッコイイなオイ、今度気配の見方を教えてもらおう。
「えっと....結局だれ?」
「はぁ....こんな連中が神樹様に選ばれた勇者で.....」
あ、目があった。
取り敢えず手を振っておく。
「な、な、な、なんでアンタがここにいるのよ!?」
「アレ?知ってる子?」
「あぁ....まぁなんと言うか....師匠?」
「なんで疑問形なのよ...」
だって仕方ないだろ?そもそも俺と夏凛の関係ってどんなだよ、剣術教えて貰って、たまに飯作ったりしてやって.....あれ?ホントになんだろうな?
「ちょっと無視しないでよ!」
あ、嫌な予感がする。
「ねぇったら!ジョン聞いてる!?」
「じ、ジョン!?」
「誰それ?」
「え?」
「ブハハハハハ!そうだった、そう言えばそうだった!!!」
そう言えば名前ジョンマックレーンで名乗ってたな、あんまり名前読んでくれないから忘れてた!
「ちょ、どう言う事!?説明しなさいよ!」
樹海化が解けていくさなか、夏凛の叫びと、奏の笑い声が響いた。
自分でも書いてて、「そう言えばいつ奏に本名名乗らせよう?」とか思ってましたよ....
ネタで変な事するもんじゃありませんね。
え?反省?そんなのする訳ないじゃないですか~