安森奏は試作型防人である   作:ゆゆゆい

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タイトルに悩む今日この頃、ネタにも走れないし難しい...


第4話 結城友奈の覚悟

バーテックスからの攻撃をジャンプして避ける。が...

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!凄く飛んでる〜!?」

 

生身では考えられない程のジャンプで樹は軽いパニックになっている。

 

(さっきバーテックスの攻撃に反応出来た反射神経といい、このジャンプ力と言い、これが勇者の力か…すげぇな)

 

「樹、奏!着地!」

「へぁ!?あぶし!」

「よっとと」

 

俺は何とか無事に着地出来たが樹は顔面から突っ込んでいた。大丈夫かあれ?女の子が出していい様な声じゃないけど?

 

「お、おい大丈夫か樹?」

「は、はい何とか〜」

「大丈夫よ、精霊が守ってくれるわ!」

「わ!何これ可愛い!」

 

樹の精霊はマリモに芽が生えた様な、風の精霊は2頭身の犬の精霊が出ている。

 

「神樹様の導きで私達をサポートしてくれるわ!っつ!来るわよ避けて!」

 

風の警報で敵の攻撃を危なげなく回避する。

 

「ジェットコースターだよ〜〜〜!?」

「手をかざして戦う意志を示して!」

 

風は先程も出していた大剣でバーテックスから飛ばされてきた、なんだ?ファンネルミサイル?的なのを打ち落としていく。

 

「えぇ!?こ、こう?」

 

樹も右手に装着されていたツルが巻きついた輪っか状の飾りからワイヤーを出して打ち落としていく。

 

(よっしゃ!俺も武器出して迎撃だ)

 

と思い戦う意志を示してみるが...

 

「およ?出ねぇけど〜!?」

 

武器で迎撃する事が出来なかった為に間一髪で回避に成功する。後からの爆風は精霊が防いでくれた。俺の精霊はどうやら3本足の生えた鴉の様だ。

 

「あ、言い忘れてたわ、アンタのは音声認識だから呼ばないと武器出ないわよ」

「それは早く言っとけよ!?」

「名前は端末見れば書いてあるから確認して!」

「こんの、大食いダメ先輩が!」

 

今度は樹も目を回して居るようだがちゃんと着地を出来たようだ。

 

「足を止めないで!動き回るのよ!!」

 

風の指示通り動き回りながら端末を弄り武器の名前を確認する

 

「えぇっと生太刀(いくたち)?っておわ!」

 

1番上に書いてあった武器の名を読んだら手元に太刀が出現した。

 

「と、取り敢えずこれでいいか」

 

またもバーテックスから飛んできたファンネルミサイルを居合で切り落とす。

 

「おぉ!初めてなだったけど体が思い通りに動く、これも防人の力か?」

「ほらほら関心してないで樹みたいに動き回りなさい!」

「多過ぎるよォ!?」

 

とか何とか言いつつ攻撃を全て回避している樹。いいぞ樹そのまま止まるんじゃねぇぞ。

風は端末を取り出して何か連絡している様だが、危なげなく回避しているので樹の援護に向かう。

 

「大丈夫か樹?」

「大丈夫じゃ無いですよォ!」

 

並走して樹の顔を見てみるが本気で余裕が無いようだ。

 

「だとしてもあれ全部打ち落とす訳にもいかねぇからな、樹の逃げる先に俺はいるからよ、止まるんじゃねぇぞ!」

「それ奏さんが見てる昔のアニメのネタ台詞じゃないですか!」

 

とか何とかふざけててもしっかり逃げんのね...

「お姉ちゃん危ない!」

 

樹の声で風の方を確認すると会話に夢中になってた風が至近距離でバーテックスの攻撃を受けるところだった。

 

「風!くっそあのバカ!」

 

風が攻撃されて注意がそれてしまった俺にバーテックスの攻撃が襲いかかる。

 

「奏さん!危ない!」

 

直前で樹がワイヤーで俺に迫っていた攻撃を打ち落としていくくれたようだ。

樹にお礼をする為に樹の方に振り向くが樹の後にファンネルミサイルが迫っていた。

 

「っつ!お前も人の事言えねぇよ!」

 

樹を抱き寄せつつ攻撃を自分に当たるように位置をすり替える。

 

ドドドォーン!

 

吹き飛ばされる。精霊がバリアをはって攻撃を防いでくれただけあってダメージはないが、まるで体が引きちぎられそうな衝撃が全身を襲った。

 

「痛、くはねぇけど....ダメージは無くても衝撃は来んのかよ」

 

樹の方を確認する、どうやら外見に怪我はなく、自分と同じ様に衝撃で倒れているだけ様だ。

バーテックスはそんな自分達には見向きもせずに悠々と友奈達の方向に向かって行き、攻撃した。友奈がファンネルミサイルに向かい走っていく。

 

「っつ!友奈ァァァァァァ!」

 

ドカァーン!

 

爆発

瞬間身体中に絶望が走り抜ける、友奈は自分達とは違い変身していない、変身していない人間があの攻撃を食らえばひとたまりもないだろう。

 

しかし爆煙から出てきたのは左手の拳を掲げた無傷の友奈だった、その左手には桜色の篭手がついている。

 

「...嫌なんだ、誰かが傷つくこと」

更にバーテックスからの攻撃

 

「辛い思いを、する事!」

それを右足の後回し蹴りで打ち砕く。

その右足には桜色のシューズ。

 

もう一度バーテックスが攻撃を仕掛ける。

「皆がそんな思いを、するくらいなら!」

それは左の後ろ回し蹴りで打ち破る。

左足にも右足と同じものが。

 

友奈が飛び立ちバーテックスに向かい、飛翔する。

バーテックスも友奈を迎撃する。

「私が!」

バーテックスの迎撃を

「頑張る!!!!」

右腕、身体そして髪も桜色に変わり、全身の変身が完了した友奈が気合と共にバーテックスの攻撃を粉砕する。

 

「友奈!」

ボロボロになりながらも部員を気遣う風。

「友奈さん!」

まだ立つことすら出来ないのに友奈の心配をする樹

「友奈ちゃん!」

泣きながら友の名を呼ぶ東郷

「友奈ァ!」

友奈を激励する奏

「ウォォォォォォ!勇者パーーーンチ!!!」

 

友奈の攻撃はバーテックスの一部を吹き飛ばした。

 

「凄い...」

「これが..,」

「友奈ちゃんの...」

「力...!」

 

「勇者部の活動は皆の為になる事を勇んでやる、私は讃州中学勇者部、結城友奈!」

 

一部を破壊したバーテックスを睨みつけ毅然と吠える。

「私は勇者になる!!!!」




あくまで友奈の話にするか、奏の話にするか...迷いどころですね
あっタイトル変えました、初期より少し設定変えちゃったので...

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