あ、因みにまだまだ落ちてゆくつもりですのであしからず
~side友奈~
樹海化が解けると、いつも通り、学校の屋上にいた私の腕の中には未だに震えている奏くん、近くには風先輩達の姿もあった
「奏!」
「あ、風先輩!」
「アンタねェ!何ひとりで先走ってんのよ!これで何かあったら.....」
「ちょっと待ちなさい風、なんか様子変だわ」
奏を咎めようとする風を静止した夏凜、どうやら風と樹も奏の尋常ではない様子に気がついたようだ
「大丈夫、大丈夫だよ奏くんもう大丈夫だから」
「あぁぁぁぁぁぁ........」
未だに震えている奏を安心させる為に抱きしめ、言葉をかけるが効果は無いようだ
『友奈さん、奏先輩に何があったんですか?』
「分かんない、分かんないけど敵を見るなり敵に突っ込んで行って.....そう言えば東郷さんは?」
「え?」
周りを見渡す、屋上の何処にも東郷は居なかった
「そんな!樹海にいた時は確かに近くにいたのに!」
「どう言う事?奏もなんか様子が変だし、一体何があったの友奈」
「それが私にも....」
バタンと扉を開けて大人数の大赦の人間が屋上に入り込んできた、それも勇者部を囲むように
「ちょ、なんなんですか!?」
「奏様をお迎えに上がりました」
「いやいや、意味わからないんですけど!ちゃんと説明してくれないと.....」
「その必要はありません」
風先輩の言葉を遮り私の腕の中で未だに震えている奏くんに手を伸ばす大赦の人達、反射的に奏くんと大赦の人達の間に身体を割り込ませる
「待ってください!奏くん今凄く震えていて.....もう少しだけ一緒にいるだけでも」
「その必要もありません、奏様には相応しい人物がおられます」
「そんな.....」
「さぁ奏様行きましょう」
奏くんも抵抗せずに大赦の人達のなされるがままに連れられて行く
「ちょ!待ってください!」
奏くんの後を追って行こうとする風先輩の前に、大赦の人達は立ちはだかるかのように立ち並ぶ
「奏様と美森様はこちらで保護致します」
「納得出来ません!せめて付き添う位は!」
「申し訳まりませんが、それは出来ません」
それだけ言うと大赦の人達はゾロゾロと出ていってしまった
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
~side東郷~
「......ここは?」
おかしいわね、いつもなら樹海化が解ければいつもは学校の屋上に転送されるはずなのに......なにかの手違いかしら?あそこに見えるのは大橋よね?
「貴方が東郷美森さんだね?」
声がした方に振り返るとベットに横たわった、長髪で隻眼隻腕、恐らく片足もない包帯の少女がそこにはいた
「あ、貴方は?」
「名乗る程の者じゃ無いよ、ゴメンねいきなり呼び出して」
「い、いえソレは大丈夫だけど.....」
この子どこか懐かしい感じが......
「あの、私貴方と前に会ったこと無いかしら?」
「うぅん無いよ、私と貴方は今ここで初めて会った」
「そう、そうよねごめんなさい。それで貴方が私を呼んだ理由は?」
「ふむ、どこから話そうか......そうだね、私は勇者としての貴方の先輩ってとこから話そうか」
え?勇者としてのせん、ぱい?どう言うこと?
「じ、じゃぁその傷はもしかして敵に?」
「あぁコレ?コレは違うよ、コレはね満開の影響なんだよ」
「満開の影響?」
「花は咲き誇った後、どうなると思う?」
「それは.....散ってしまう?」
「そう、その通りだよ満開にもそれと同じ様に散華って言うシステムがあってね、散華は満開をする供物として神樹様に捧げる事なんだよ」
はい、ていう事で園子様に呼ばれたのは東郷さんただ一人.....しかも園子様もいつもと違ってのほほんとした喋り方では無い....はてさてこれからどうなることやら
あ、因みに奏くんはちゃんと保護されてるのでご心配なく