安森奏は試作型防人である   作:ゆゆゆい

75 / 110
前回書き忘れていましたけど、風先輩が夏凜ちゃんに話した時間と奏君達が友奈に話した時間は大体同じ位です、つまりは風先輩が説明し終わったあとに奏君に春信さんから連絡が来た感じですね


第75話 乃木園子は〇〇である

~side風~

 

私はいつも通りの顔を出来ているのだろうか?今日の放課後に奏達は友奈に勇者システムの事について説明するらしい、私も同行しようとしたが奏に止められてしまった。そんな顔で説明されても友奈が怖がるから今日はしっかり休んで明日頼む、と

 

「......確かに酷い顔ね」

 

学校の鏡で自分の顔を確認すると確かに、ひどい顔をしているこれでは友奈に無用な心配をかけさせてしまうだろう。奏の言う通り今日は帰り明日夏凜に話す時は私が話そう

 

取り敢えず樹探して今日は帰ろうかしら?......もしかしたら樹には私が様子が変な事ぐらい分かっているかもしれないけど

 

そんな事を考えながら樹のいる教室に着いた、教室の中を覗い見るが樹の姿は見えなかった

 

もしかしてもう帰ったのかしら?なんだ帰るなら帰るって言ってくれれば良いのに

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ん?夏凜から連絡ね、何かしら?」

 

家に帰る途中、夏凜から連絡が届いた、あまり夏凜から連絡を寄越すなんて事が無いので珍しい。メールの内容は少し話したい事があるから今から話せない?との事だった

 

話したいって言われてももう学校にいないし.....取り敢えず家に来てもらおうかしら、ついでにご飯も奢ってやりましょうその方が樹も喜ぶだろうし

 

夏凜にもう家に向かってるから話すなら家ではなしましょうの連絡を送りった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そう言えば大赦に連絡して無かったわね、聞いても無駄だとは思うけど.....一応聞いておかないとね

 

前回、東郷から説明をされてから大赦に連絡をしてどう言う事か聞いて見たが、その時は現在調査中とはぐらかされてしまった。恐らくは今回もはぐらかせる、もしくは何の問題も無いと返ってくるのは目に見えているがそれでも確認を取らずには居られなかった

 

「私達の身体の調査状態についての状況を教えて下さいっと、多分現在調査中とかって来るんでしょうね......」

 

大赦に連絡を送り、夏凜が来るまで料理の下準備をしていようとした瞬間に固定電話に電話が掛かってきた

 

「はい犬吠埼です」

「突然のお電話失礼します、伊予農ミュージックの藤原と申します」

「伊予農?」

「犬吠埼樹さんの保護者さんですか?」

「はい、そうですが.......」

「ヴォーカリストコンテストで二次審査を通過しましたのでご連絡を差し上げました」

「え?な、何の事ですか?」

 

ヴォーカリストコンテスト?そんなものは聞いていない、そもそも樹は声が出せないと言うのに

 

「あ、ご存知無いですか?前回の連絡の時にはお兄さんに連絡したのですが」

「お、お兄さん?」

「1、2ヵ月ほど前の事ですね」

「っ!!!」

 

咄嗟に電話を切ってしまった、思い出してしまったのだ、ずっと前に樹が言っていた私やりたい事が出来たよ、ときっと歌手がやりたい事だったのだろう.....

 

「樹!!居るの!?」

 

樹の部屋に呼び掛けるが反応が無い、扉を開けて中を確認するが樹の姿は無かった、恐らくまだ帰って来ていなかったのだろう、中に入ると樹の机の上にあるノートに目がいった

 

体長を良くする方法!

よく寝る

たっぷり寝る(だから朝起きられないのは仕方ない)

栄養のあるものを食べる(また奏先輩の料理食べたいな)

奏先輩の考え方を変える!!!←ここが1番重要

 

そんな事がノートに書いてあった、本棚には喉の調子を治す本などの健康に気をつける本が並んでいた、そしてテーブルの上には樹のノートパソコンが置いてあった、デスクトップにはオーディションと言う名前のファイルがあり開いてみた




この辺りの風先輩が1番見ていて辛かったのは私だけでは無いはず.....

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。