「え~と?ヒーフーミー.....うん全員揃ってるね~」
何故だ?何故園子がここにいる彼女は大赦で身体を動かす事すら出来ない筈だ.....なのにどうしてここに居る?どうして勇者の姿になっている?どうして夏凜を攻撃した?
足が動かない代わりに多数の槍を使いまるで蜘蛛の様に歩いている園子、背中には大きな輪の様なものにそのにも多数の大小様々な槍が装備されていた。そして園子の近くには槍が数本浮かんでいる、すべての槍を含めると30本近くあるのではないか?
「園子!!何するんだ!いくら精霊のバリアがあるからってやっていいことと悪い事があるだろ!それにどうしてここにいるんだよ!?どうして勇者になってるんだよ!?」
「うぅ.....せっかく久しぶりにあったのに、そんなに一度に聞いて来ないでよアモりん、混乱しちゃうよ~」
いつも通りの園子の様におっとりとした話し方をしている、だが今はそれに付き合っては居られない
「じゃぁなんで勇者になってるんだよ!だってお前は2年前の事故で.....!」
「あ、それはそこにいる東郷美森さんなら分かるよ?いや、わっしー?」
「わっしーって私の事?」
「そうだよ~?」
「東郷さんはあの人の事を知ってるの?」
「え、えぇあの人が私があった先代勇者よ」
先代、勇者?園子がまさかそんな.....だって園子は2年前の怪我で寝たきりの.......
「わっしーの言っている事は本当だよ、私が先代勇者、私の身体は神樹様への供物として捧げてこうなったんだよ」
「園子が.....先代勇者?」
「ごめんねアモりん、でも黙っていてって大赦の人達に言われてたから仕方無かったんよ~。あとは......私がここにいる理由だったっけ?それは簡単な事だよ」
さも当然の様に園子は言った、だが俺はその言葉をすぐには信じられなかった
「私はここにいる皆を消す為にここにいるんだよ?」
「な!?」
「どうしてそんな事を!?って顔してるね、いいよ教えてあげる、勇者システムの本当の事を知った貴方達はね危険分子なんだよ、貴方達はいつ暴走するか分からない。大赦はそんな貴方達を放置出来なかったんだよ、その為にわざと煽る様にして反乱を起こした、消す為の理由としてね」
「そ、それでなんで園子がここにいるんだよ!それだけの理由なら園子がここにいる理由なんて.....!」
「もう、アモりんならもうわかってる癖に~」
あぁ、わかってる......もう想像はついているそれ以外は園子がここにいる必要なんて無い.....
「私が対勇者殲滅用の勇者だからだよ、つまりは貴方達を消すのは私」
「そん....な」
「それにしても待ってるのが大変だったよ、中々茶番が終わらないんだもん」
「茶番?」
「うん、茶番だよ。だってそうでしょ?嵌められていると言う事も知らずに、まんまと乗せられてどうでもいい事で喧嘩してるんだもん、茶番以外の何者でも無いでしょ?」
「っ!!!もっかい言って見なさいよ!茶番!?アンタ達が元々私たちにしっかり話していないから.....!」
「あぁ、もううるさいなぁ~」
園子の言葉に怒りを顕にした風を鬱陶しがるかのように、普段は動くはずの無い左腕を無造作に、空を凪いだ。それと同じ様な動きをするかのように園子の近くを漂っていた槍が風を襲った、風はギリギリでそれを避けた、だがその頬には一筋の血が流れていた
「そんな!精霊のバリアを.....」
「言ったでしょ?私は対勇者殲滅用の勇者なんだよ?精霊のバリア位無効化する方法ぐらい搭載されてるよ~」
いつも通り無邪気な笑顔を浮かべながら、多数の槍を空中に装備した
もっと禍々しい園子様を書きたかったけど......まぁ異常な感じには書けたかな?