安森奏は試作型防人である   作:ゆゆゆい

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そろそろ園子様の心の声の話とか作りたいですね~


第80話 乃木園子は切札である(後編)

風を攻撃した槍を生太刀で弾き飛ばし、風を抱えて距離を取る

 

「あ、もうアモりん邪魔し無いでよ~」

「やめてくれ園子!こんな事間違ってる!!幾ら大赦に言われた事だからってこんな事.....!」

「う~ん、正直大赦は関係無いかな、さっき言ったのはあくまで大赦がやりたい事なだけであって私自身に勇者部を消す理由があるからね~」

「勇者部を消す理由?なんでそんな事を.....」

「だってアモりんったら勇者部に入ってから私の事を放っておくんだもん」

 

俺が、園子を放っておいた?そんな事は

 

「そんな事はしてない、なんて言わせないよ?アモりんは勇者部に入るまでずっと私の為に色々してくれて、ずっと一緒に居てくれたのに、勇者部に入ってからは帰りが遅くなったり、お泊まりに行ったり、デートしに行ったり.....私はずっと我慢してたんだよ?なのにアモりんは私を怖がって逃げたよね?それも勇者部のせいなんでしょ?」

「違う!俺は......!」

「でも、大丈夫だよ?悪いのはアモりんじゃないのは私はしっかり知ってるからね、ね?そうだよねわっしー?」

「え?」

「約束も破って、私からアモりんを奪うんだもん。流石に私も怒っちゃうよ~?」

 

身に覚えの無い東郷は困惑していた、それもその筈だそもそも東郷が乃木園子にあったのは前回が初めての筈だから

 

「私が貴方にあったのは前回が初めての筈だけど.....」

「あ、そうか記憶無くなってるんだっけ?ごめんごめん、それじゃぁ分かんないよね、今返すから。あ、ついでにアモりんも思い出させて上げるね?」

 

園子がコチラに手をかざした瞬間に脳内に映像が流れ込んでくる、だがいつものモノとは違い、鮮明に無理なく映像が流れ込んでくる、自分には分かる....コレはきっと自分の2年前の記憶だ

 

「その、っち?」

「そうだよ~乃木さん家の園子さんだよ~」

 

あぁ.....そうだ自分も思い出した、自分は2年前に乃木園子、鷲尾須美、三ノ輪銀と共に世界を守っていた

 

「約束覚えてるよね?絶対に抜け駆けはしないって、それなのにわっしーはミノさんが死んで、わっしーも最後の戦いで戦えなくなった時に私が守らないとって、私は沢山、沢山満開したんだよ?その結果がコレ....」

 

一体何度満開したのだろうか?恐らく10数回ではくだらないかもしれない、そんな量の満開を一度にした園子の苦しみは計り知れなかった

 

「正直世界なんてどうでも良かった、私はわっしーを守る為に沢山満開したんだよ?好きな人と一緒に学校にも行けない、好きな人が落ち込んでいる時に頭を撫でて上げることも出来ない、好きな人と一緒にデートに行く事も出来ない、好きな人と一緒に海に泳ぎに行く事も出来ない.....けど私は我慢してたんだよ?アモりんが一緒に居てくれたから、なのにわっしー達は私からアモりんまで奪った、私にはアモりんしか居ないのに、アモりんだけが私の支えだったのに!!!」

「そんな.....そのっち、私は!」

「うるさいよ、言い訳なんて聞きたくない......わっしーは最後に殺してあげるから、少し寝てて」

 

その言葉を聞いた瞬間に東郷がその場に倒れ込んだ

 

「東郷!?っ!園子、東郷に何をしした!?

「えっとね~......うん!口で説明するよりも体験した方が早いよ!!」

「体験って.....そんな事させる訳!」

「ねぇ、アモりんさっき記憶は戻って来たよね?その記憶におかしな所は無い?」

 

園子に自覚していた事を突かれた、確かに戻って来た記憶にはおかしな点がいくつかある、自分は確かに2年前に園子達と共に勇者になっていた、しかし最後の記憶がおかしい......なぜなら自分は最後の時に

 

「そうだよ、2年前の戦いの時アモりんは、死んだ記憶で最後だよね?今ここに居るのは奇跡的に一命を取り留めた、とかでは無いんよ」

「な、ならなんで俺は今ここに.....」

 

確かに自分は生きている、それは確かだ。だが園子の言う通り2年前の記憶の最後は俺は敵に殺された......

 

「それはね、アモりんが普通の人間じゃなくて神樹様に作られた、いわば神造人間なんだよ」




という事で奏君の正体?が分かりました、でも少し話の進ま方が早足過ぎたかな?

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