「さて......今度はこっちからも仕掛けるか!!」
球子の旋刃盤の上に飛び乗り、そのまま上空にいる園子に向かって投げ飛ばしてもらい距離を詰める
少しでも力を温存しないと、あそこまで飛んでいくだけでの力でも温存しておいて損は無い筈だ
投げ飛ばしてもらった勢いを無くさない程度の推力だけを生み出して園子との距離を詰めていくが、園子から小型の槍が大量にこちらに向かって飛んできた
前方からだけじゃなくて横や後にも?なるほど全方位から一気に仕留める気か.....殺意高いねぇ。ま、俺一人だったら辛いけどさ
「頼んだ杏!」
杏の力を呼び出し、2人で背を合わせ小型の槍群に向けて2人で銃口を向け、撃ち落としていく、元々杏の金弓箭は一撃の威力よりも連射性能に優れた武器である
多数の標的を攻撃するのであれば杏の力が1番向いてるな、それに槍とは言っても小型だ、金弓箭でも十分に破壊できる。っと、小型の槍だけじゃなくて普通サイズのやつも混ぜてきたか
両腕を広げて、杏が狙っていた方の槍も奏が撃ち落とし、その間に杏が金弓箭から大型の矢を生み出して小型以外の槍を撃ち落としていく、園子の攻撃は2人に近づく事さえままならないまま、全ての槍が撃ち落とされた
コレで、全部か?よし!
更に園子との距離を詰めるために、杏に大型の矢を射出してもらい、その矢に元々旋刃盤を繋げていたワイヤーを繋げて矢に引っ張ってもらい距離を詰めていく
コレで迎撃してこなかったら楽なんだけど.....まぁしてくるよな
次は大型の槍がこちらに向かって降り注ぐ、今度は全方位から囲むと言う回りくどいことはせずに真正面から物量で押しつぶすつもりだろう
「園子もえげつない事するな.....,」
避ける事は容易いだろう、しかしアレ全てを避ければ地上にいる友奈達に攻撃が当たってしまう可能性がある
そうなると、アレ全部撃ち落とすようなのか......だったら!!
「千景!行くぞ!!」
千景の力を呼び出し、奏も両足にに折りたたまれ装着していた大葉刈を展開して、槍を2人で迎え撃つ。奏が撃ち落としてき、隙ができれば千景が前に出て隙を無くし、千景に隙が出来れば奏が前にでる、その繰り返しで完全に隙を無くす2人。
流石千景、なんやかんや言っても昔からこっちに合わせてくれたもんな、そのお陰で何度助かった事か分からないな。若葉じゃこんな風には行かないしな......
300年前から世話になっていた千景に感謝しながら、目の前から襲い掛かる大量の槍を全て切り伏せて見せた、そのまま千景の大葉刈の柄を掴み、遠心力を使い園子に向かって投げ飛ばしてもらう
「コレで全部槍は撃ち落としたけど、まだアレがあるのか」
確かに槍は全て破壊した、だが園子の船の底にはオールの様に装備された刃が備わっている、2年前の者よりも巨大で数も多い、それでも諦める訳には行かない
「友奈ぁ!!行くぞぉ!!」
生太刀と打鉄を納刀し、篭手を巨大化させ友奈の力を呼び出し、友奈と2人で同時に迫り来る巨大な刃に拳をぶつけ、刃を弾き飛ばすがすぐに別の刃が迫ってくる、ソレを全て1寸の狂いものく友奈と奏は同時に拳をぶつけ、弾き飛ばしていく。だが
ピシッと篭手から何かが割るような音がし、次の瞬間友奈の右手、奏の左手の篭手が砕け散ってしまった
っつ!?くそ!まだだ、まだ行けるだろ友奈!!!
今が好機と捉えたのか園子は全ての刃を同時にこちらに向けて攻撃を仕掛ける、奏は高嶋友奈と言う少女の力を信じ、構える。高嶋友奈は世界を救って見せた、そんな少女かわ自分が好きだと、信じているといってくれた
「だったら、負ける理由が無いよなぁ!!!勇者ぁぁ....パーンチィィィィ!!」
残った篭手を同時に突き出し、巨大な刃とぶつかる。
「うぉぉぉぉぉ!!」
勝ったのは、6人の勇者だった、園子は刃を打ち砕かれた事によりバランスを崩している、距離を詰めるならこれ以上のタイミングは無い。友奈の篭手の上にのり、そのまま殴り飛ばしてもらい、園子の船と同じ高さまで飛翔してきた、園子は今もまだ泣きじゃくっている
「なんで?なんで、アモりんはどうして私に酷いことするの?」
「......ごめん、だけどコレで全部終わるから、終わったらちゃんと償うよ」
「そんなの......そんなの信じられないよ!!!!」
園子は炎を鳥の様に纏い、力を溜めている
「アレは見た事ない技だな......とすると俺が死んだ後に使った技か......まぁ見る感じあのまま突撃してくるんだろうなぁ、スイカバーアタックか?いや、アカシックバスターの方かな?」
どちらにせよ、こちらにも同じ様な技はある、若葉の力を呼び出し、若葉と手を繋ぎこちらを炎を鳥の様に纏う、どちらも力を溜めていき、互いに向かって突撃する。それはまるで2羽の不死鳥の如く
「うぉぉぉぉぉ!!!」
2羽の不死鳥は互いの力がぶつかり合いせめぎ合う、相手を倒す為に互いに死力を尽くす、互いの力は互角で互いの力を相殺する
「まだまだ!まだ終わってない!!」
若葉の生太刀の背の部分に足を乗せてそのまま若葉に抜刀の応用で園子に向けて飛ばしてもらい、園子の船に乗り込み園子に向かって走っていく
「来ないで!来ないでよぉ!!!」
いざと言う時の迎撃手段として残しておいたのであろう、まだ残っていた槍で奏を突き殺そうと放ってくる、その槍を背中に展開していた打鉄と、両手にもった打鉄と生太刀で捌いていくが如何せん数が多い、捌くことは出来るがこれ以上前に進む事が出来ない、このままでは体力が続かない
くそ!園子に触れないと餓者髑髏を引き剥がせないってのに、そもそも近寄れないんじゃ.....
「このまま押し潰して上げるよ!!!!」
「く!」
近づく所か少しづつ押されていく
「なんで抵抗するの!?私を虐めるアモりんなんて早く死んでよぉ!!」
「なろぉ!数だけが俺の長所だと思うなよ!!とっておきだ持ってきな!!!」
手を振り翳す、すると空から雲を切り裂き、園子の船よりも倍は大きな巨大な刀が空から落ちてくる
「コレが俺の取っておきの......村正だぁぁぁ!!!」
村正を船に叩きつけて、船を両断する
「な!?」
船を切られたことでバランスを崩した園子は飛行機能が大幅に下がり落下していく、その園子の腕にワイヤーを巻き付け引き寄せる
「やめてよ!近づかないで!!」
「そんな訳にいくかよ!!」
園子を引き寄せ、あと少しで触れる事が出来ると言った距離で死角から槍が奏に襲い掛かって来た、その槍を自動的に旋刃盤が防いでくれたが先程の攻撃でガタが来ていた旋刃盤は砕かれてしまった
「タマ.....!こんのぉ!」
残った旋刃盤を園子に向かって投げつける、旋刃盤は槍に防がれてしまうが関係無い、ワイヤーで園子を引き寄せ手を伸ばす、がまた槍に邪魔をされる
くそ!時間を掛けすぎたか、槍が集まってきた.....!
周りには迎撃ようの槍が群がり始めた、だがここまで園子に近寄れば全方位からの攻撃はされないだろう。園子に向かって篭手を振り翳すが槍に邪魔されてしまい園子には届かない
こっちは片手が使えないけど園子には関係無いし、一旦ワイヤーを切り離して....
「ワイヤーを離してくれるのを待ってたよ」
「うお!る」
油断していた、4本の槍が奏を挟み込みそのまま園子との距離を離される
「くっそ!邪魔だこの槍!!」
「終わりだよアモりん....バイバイ」
1本の槍がこちらに向かって飛んでくる、奏は槍に自由を奪われ動く事が出来ない
あ.....終わった、コレは防げないな......くそ、ここまでかよ
目の前にまで槍が迫って来る防ぐ手段が無い奏は諦め、瞳を閉じたしかし.....
ガキン、と何かが槍を防いだ、驚き目を開くと槍を防いだのは半分に割れた旋刃盤だった
っ!悪い、いつもボロボロになって守って貰ってるな......あぁそうだ、まだ行ける、まだ戦える!!
自分を拘束していた槍に向かって金弓箭をゼロ距離で弓を放ち槍を引き剥がす、足に装備されている大葉刈を園子に向かって蹴り放ち園子の行動を遅くするその隙に黒翼で園子に向かって飛翔する、園子もただ近寄らせてくれる訳ではなく槍で迎撃してくるが生太刀と篭手で弾き飛ばしていく
「く!まだスピードが足りない、これじゃぁ届かない.....!」
このままじゃ園子に届く前にまた槍に邪魔される.....!けど、こっちにもまだ加速する手段ぐらい残ってるんだよ!!
背中に装備されていた打鉄を全て爆発し、その勢いで園子との距離を詰める
「届けぇぇぇぇぇぇ!!!」
「っ!?!?」
園子に向けて手を伸ばし、その手が園子の胸に触れた
「園子から出ていけぇぇ!!」
ひなたの力を使い園子から餓者髑髏の力を抜き取り、そのまま餓者髑髏の力を封印した
長くなってしまいましたね、まぁまだ奏君には頑張って貰いますがへ