ギャラクCハイスクール   作:ハレル家

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 遅れてすみません。

 誰と誰を戦わせようか悩んでしまって……後々のストーリーに合わせて固まってきたのでなんとか……

 それでは、どうぞ!


12星:コンビ喧嘩は竜も食わぬ

 試合開始と同時に先手を打ったのはリゲル。持ち前の速さで素早くアルトに攻撃を仕掛ける。

 

「ぶわぁ!?」

 

 しかし、当たる寸前にリゲルの横から何かが体当たりし、ぶつかった衝撃でリゲルは横に飛ばされる。ステージの端にまで転がり、先回りしてリゲルを止めたシリウスが声をかける。

 

『大丈夫か?』

「なんとか……」

 

 軽くはない一撃だったが何とか立ち上がるリゲル。ぶつかった物体を確認しようと視線を向けるとそこには――

 

「……像?」

 

 ――龍の頭部を模した石像があった。

 

「……」

 

 首を傾げて像を見つめるリゲル。すると龍の口に熱が集まり、まるで炎を吐くかのように熱線が放たれた。

 動けなかったリゲルとシリウスの間を熱線は通り抜け、会場の壁にぶつかって爆発を起こした。

 

「……」

『……』

 

 爆発音に後ろの壁を見たリゲルとシリウスはギギギ、と油のきれた機械のような動きで熱線が当たった壁から熱線を放った石像に目を向ける……石像の口に熱が集まり、今度はリゲルに目掛けて熱線が放たれた。

 

「……イヤァァァァ!!」

 

 全身全霊の反射神経でリゲルは熱線をブリッジで避ける。熱線はリゲルの前髪を少し焦がして通り抜け、次の熱線を放つために貯め始める。

 

『ふん!』

「ナメんな!」

 

 そうはさせまいとシリウスが石像に体当たりし、標準をずらす。熱線は全く違う方向へと放たれ、その隙にリゲルは石像に近付いてシリウスの身体に収納されている警棒を取り出し、石像に振るう。強度は普通の石像と同じだったのかあっけなく割れて消えた。

 

「ハッハー! ザマミロスカット! この調子で壊し……ま……」

 

 調子を取り戻したリゲルが笑いながら振り向くとその声は徐々に弱くなり、表情も引きつったモノになった。

 振り向いた先にあったのは大量の石像。軽く10は越えている数に固まっているとその内の3体の石像から熱線が放たれ、リゲルは必死に回避し始める。

 

「あんなんアリかよ」

「星座術としての範囲ならアリだろう……」

 

 まるで踊らせるように熱線を放つ石像から逃げるリゲルの様子に黙って見るしかないゼロールとクライド。

 

「いつ見ても恐ろしいな……」

 

 リゲルの様子に呟くレオナ。彼女は以前、アルト自身から教えられた星座術の説明を思い出す。

 

 りゅう座の星座術“百頭の龍牙(ドラゴニス)

 龍の頭を模した石像を召喚する星座術。より正確に言うなれば召喚した石像を操り、それぞれの石像からは恒星の力を借りてかなりの威力を誇る熱線を放つことができる。弱点は同時に操作できる数は限られ、石像自体は硬さは普通の石像と同じで割ろうと思えば簡単に割れる。一時間以内に召喚できる最大数は100体だが、召喚できる数を消費して一体の石像を強化することもでき、召喚した石像は召喚権への帰還が可能。破壊された場合、もしくは操作してから3秒間は帰還できない。

 

 精神力と頭の回転が速いデミートにはピッタリの操作系の能力に奥の手がある彼女の星座術にレオナは固唾を飲む。

 

「しっかりしろリゲル!」

 

 ハラハラする姿のリゲルにゼロールはゲキをトバした。黙って見ることが耐えきれず、応援に声をあげたのだろう。

 

「やかましい!!」

「えぇ!?」

 

 しかし、まさかの返答に驚くゼロール。するとクライドがゼロールの肩を軽く叩いた。

 

「心配するな……ゼロール」

 

 その言葉に首を傾げるゼロール。

 

「アイツの本質はここからだ」

 

 そう言うクライドの目には心配の色が全くなかった。しばらくして、二人の戦闘に動きが現れた。

 

 ……妙だ……

 

 石像の攻撃を避けるリゲルを見て、アルトはふいに思った。

 

 ……先程からこちらが押している……

 

 ……なのに……何故だ……

 

 ……何故、こんなにも胸騒ぎが起こる!

 

 防戦一方。明らかにこちらが有利であるにも関わらず、まるで自身の首もとに毒虫がいるような寒気に襲われる。

 

「うぉっと!?」

 

 避けていたリゲルを横からシリウスが補助して、一時離脱する。警戒しているのか攻撃がこない。

 

「サンキュー相棒」

『誰が相棒だ……それよりも、何か掴めたか?』

「もちろん! おかげで大体わかった!」

 

 シリウスの言葉にサムアップで返すリゲル。その様子にアルトが軽く鼻で笑って、リゲルに話しかけた。

 

「……ふん、デマカセは言わない方が身の為だぞ?」

「いやさ、操作できるのは三体しかできないんじゃないの?」

 

 瞬間、アルトから体温が抜け落ちた。

 

「熱線も放つのにタメがあるから、タイミングさえあれば避けられるよ……もし、操作に制限がないならなぶり殺しみたいにしないで一気に攻撃すればいいじゃん」

 

 予想以上の観察眼に思考を白くするアルト。自身の不安が現実になったことに恐れそうになるが、何とか踏ん張って虚勢をはった。

 

「……貴様のカウンターを危惧して、あえて操作してないと言えばどうなる?」

「……それは考えてなかった……!?」

『おい!!』

 

 苦し紛れに言った言葉をまさか信じるとは思わず、目を点にして呆然するアルトをしり目にリゲルとシリウスはケンカを始めた。

 

「仕方ないだろ! そこまで頭が回らなかったんだよ!」

『やすやすと論破されてどうする! このバカ猿!』

「なんだとアホ犬! オレは人間だっての!」

『類人猿も人間も同じだろ!』

「言いやがったな! テメェの晩飯、全部ペディ○リー○ャムにしてやるよ!」

『なんだと!!』

「やんのか!!」

「……クライド」

「……言うな……なにも言うな……」

「大丈夫?」

「……ありがたい」

 

 試合などお構いなしに口喧嘩する二人に会場にいる全員は呆れた視線を送る。その様子にゼロールは声をかけるがクライドは胃を押え、その様子にレティシアが胃薬と水を渡し、素直に受け取った。

 

 ケンカしている一人と一匹にアルトは驚異を感じ、早く倒そうと動かす。その音に反応してリゲルとシリウスがアルトに目を向けた。

 

「……ッ!?」

 

 その目は人を見る目ではなく、獲物を見つけた狩人(ハンター)の目をしていた。その様子に圧さてれいると右に警棒、左にナイフのようなモノを持ったリゲルと牛のように前足で地面を蹴る動作を見せるシリウスが気合充分で構えていた。

 

「早い話、倒せば問題ないだろ?」

『認めたくないが同感だ』

 

 その言葉と同時にアルトは大量の石像を壁のように積み上げる形で召還、すぐに三体の石像を操作して一人と一匹に襲いかかる。

 

「シリウス!」

 

 リゲルの言葉にシリウスが背中のブースターによる加速で一体を破壊。その後ろから石像が熱線を放とうとしていた。

 

『バカ猿!』

「猿、言うな!!」

 

 シリウスの言葉にリゲルがシリウスの後ろにいた石像を破壊。そして真上にいる石像に向かって警棒を力の限り投げるが、刺さっただけで壊れなかったのか熱線が貯められる。しかし、いつの間にかブースターの助力でさらに上に跳んだシリウスに固い地面に叩き落とされた。

 

「ナイス相棒!」

『誰が相棒だ』

 

 落ちてきた警棒を回収して軽口を叩くも次に襲い来る石像を破壊するコンビ。

 

「……」

 

 まるで狼のような(むれ)で狩りをする動物のようなコンビネーションに驚く会場。先程までケンカしていた同人物とは思えなかった。

 

「……ッ!?」

 

 その二人の姿に背筋が寒くなる感覚になったアルトは十数体の石像を三体の石像に強化して操作する。近付かせてはいけないと自身の本能が判断した。

 

「シリウス!」

『おう!』

 

 強力になった熱線を避けたリゲルはシリウスの頭に足を乗せ、シリウスはリゲルを空高く上に上げた。

 

「格好の的だ!!」

 

 アルトは空中で身動きがとれないリゲルに熱線を放つよう指示するが、彼の表情が笑っている事に気付いてた。

 

「……そのまま突っ走れェ!!」

 

 その言葉と同時にシリウスが石像の壁を壊して、アルトに突進を仕掛けた。

 

「なッ!?」

 

 ……狙いは囮と私の位置を調べる為だと!?

 

「いっけぇ!!」

 

 リゲルの言葉と同時に熱線が襲いかかり、シリウスがアルトに激突した。




 ~試合に対しての意気込みをどうぞ~

りゅう座のヒロインA「最初に選ばれた義務はやりとおす」

レトリバーマン「バウムクーヘン!!」
サイボーグワンちゃん『勢いだけか!!』
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