遊戯王Connect   作:ハシン

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Ep8 - 試されるパワー 後編

郷田 LP4000 手札1

ーー罠ーー

シーモーー

 リ ー 

ーーーモー

ーーーーー

繋吾 LP2200 手札2

 

 

 

 

ふぅ、ようやく郷田さんのターンがおわった。

ヒヤヒヤしっぱなしだったけどなんとか耐えることができたな。

 

そして、俺にとっては理想的な場が整った。

ここからが本番。俺のデッキの強さってやつを見せてやる!

 

「行くぜ! 俺のターン、ドロー!」

 

怒涛の攻めができるのは郷田さん、あんただけじゃない。

郷田さんは俺のデッキが守備型だと思っているせいか、俺の攻撃を防ぐような伏せカードは何もない状況。

つまり、こちらからすればいくらでも攻め放題ってことだ。

 

「俺の場に"チューナー"モンスターがいる時、こいつは守備表示で特殊召喚できる。来い、【ブースト・ウォリアー】!」

 

ーーー

【ブースト・ウォリアー】✩1 炎 戦士 ③

DEF/200

ーーー

 

「いでよ、心を繋ぐサーキット! 俺は【ブースト・ウォリアー】と【ジョクト】の2体をリンクマーカーにセット、サーキットコンバイン! リンク召喚! 【LANフォリンクス】!」

 

ーーー

【LANフォリンクス】リンク2 光 サイバース ②

ATK/1200 左下 右下

ーーー

 

「おう、いきなりリンク召喚か! ここからどう展開してくるんだ?」

 

「まぁ焦らないでくれ郷田さん。そして、俺は【ジャンク・シンクロン】を召喚! 効果でレベル2以下の墓地のモンスター【ドッペル・ウォリアー】を守備表示で特殊召喚する」

 

ーーー

【ジャンク・シンクロン】✩3 闇 戦士 チューナー ③

ATK/1300

ーーー

【ドッペル・ウォリアー】✩2 闇 戦士 ④

DEF/800

ーーー

 

「俺もシンクロ召喚をさせてもらう! 俺はレベル2の【ドッペル・ウォリアー】にレベル3の【ジャンク・シンクロン】をチューニング!」

 

「やはりシンクロ召喚を使ってきやがるかッ! おもしれぇ!」

 

「"生誕する意思の力よ! 星々の呼応の下に具象せよ! シンクロ召喚! 来い、【源竜星ーボウテンコウ】!"」

 

ーーー

【源竜星ーボウテンコウ】☆5 光 幻竜 ③

DEF/2800

ーーー

 

「シンクロ召喚に成功した【ボウテンコウ】の効果発動! デッキから"竜星"カード1枚を手札に加える。俺は【竜星の軌跡】を手札に。さらにシンクロ素材となった【ドッペル・ウォリアー】は俺の場に2体のドッペルトークンを攻撃表示で特殊召喚させる!」

 

ーーー

【ドッペル・トークン】✩1 闇 戦士 ①と②

ATK/400

ーーー

 

「シンクロ召喚するだけでそんなに得できるとは、エコロジー? ってやつか?」

 

「モンスター同士が繋がり、強力な力を生み出す。それが俺のデッキだ」

 

「悪くねぇじゃねぇか。さぁて、まだ終わりじゃねえんだろ?」

 

「もちろんだ、さらに俺はレベル1の【ドッペル・トークン】2体に、レベル5の【ボウテンコウ】をチューニング! "邪悪なる魂より目覚めし争心よ! 星々の呼応の下に具象せよ! シンクロ召喚! 来い、【邪竜星ーガイザー】!"」

 

ーーー

【邪竜星ーガイザー】✩7 闇 幻竜 ③

ATK/2600

ーーー

 

漆黒の稲妻のようなものを纏った気性の荒そうな竜が現れる。

 

「これはまた、物騒なやつが来たもんだ。攻撃力はなかなかだが……?」

 

「残念ながらまだだ、さらにフィールドを離れた【ボウテンコウ】の更なる効果、デッキから"竜星"モンスター1体を特殊召喚する。来てくれ、【風竜星ーホロウ】」

 

ーーー

【風竜星ーホロウ】✩1 風 幻竜 ④

DEF/1800→1400

ーーー

 

「再び現れよ、心を繋ぐサーキット! 俺は【ホロウ】1体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚。リンク1、【リンクリボー】!」

 

ーーー

【リンクリボー】リンク1 闇 サイバース ⑤

ATK/300 下

ーーー

 

「リンクモンスターが2体並んだってことは、あのモンスターがきますね……」

 

「あのモンスターってなんだ? 結衣ちゃん?」

 

「あの人のエースモンスターですよ。見てればわかります」

 

外野の結衣の言うとおり、俺の場にはEXデッキから特殊召喚したモンスターが2体。これで"あいつ"を出す準備は整った。

 

「いくぞ! 郷田さん! 俺は【リンクリボー】と【LANフォリンクス】の2体をリンクマーカーにセット! サーキットコンバイン! リンク召喚! 繋がる心の象徴! 【セフィラ・メタトロン】!」

 

ーーー

【セフィラ・メタトロン】リンク3 光 幻竜 ②

ATK/2500 左下 下 右下

ーーー

 

「これが……お前のエースモンスターか。これは美しくも勇敢なモンスターだな!」

 

「あぁ、俺のデュエルを導いてくれる大事なカードだ」

 

こいつさえ出せればもう大丈夫。

ここからが本当の勝負だ……!

 

「まずは……【邪竜星ーガイザー】の効果発動、"ローグ・ディストラクション!" 俺の場の"竜星"カード1枚と相手の場のカード1枚を破壊する!」

 

「なに!? カード破壊効果か!」

 

「俺は【邪竜星ーガイザー】自身と【ミセス・レディエント】を破壊する!」

 

「ぐぅ、これではパワーアップ効果が……!」

 

【ガイザー】は【ミセス・レディエント】に接近するとその体で取り囲み爆発した。

両モンスターはその爆発により消滅する。

 

「そして、この【ガイザー】の効果によって、新たなるカード効果への道が紡がれる! 【ガイザー】が破壊されたことで、デッキから幻竜族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する!」

 

「なるほどな……。だが俺も黙っちゃいねぇ。俺様の【ミセス・レディエント】が破壊された時、墓地から地属性モンスター1体を手札に加えられるぜ!」

 

郷田さんのモンスターも似たような効果を持っていたか。

だけど、これで厄介なパワーアップ効果は消えた。

 

「先に俺様からだな! 墓地から地属性の【レスキューキャット】を手札に戻す!」

 

またあの高速展開用のモンスターか……。

見た目は可愛いが、侮れないぞあのカードは。

 

「俺は、デッキから【イルミラージュ】を守備表示で特殊召喚!」

 

ーーー

【イルミラージュ】✩3 風 幻竜 チューナー ②

DEF/1000

ーーー

 

「【イルミラージュ】が存在する限り、場の全てのモンスターの攻撃力、守備力はそのモンスターのレベルまたはランク×300ポイントダウンする!」

 

「なんだと……! しまった!」

 

郷田さんは驚きの声をあげる。

無理もない。郷田のシンクロモンスターは大型モンスター故にレベルが非常に高いモンスターであった。

 

【XX-セイバーボガーナイト】

ATK/1900→700

【ナチュル・ガオドレイク】

ATK/3000→300

【イルミラージュ】

DEF/1000→100

 

「【セフィラ・メタトロン】はリンクモンスターのため、この効果を受け付けない! バトルだ、【セフィラ・メタトロン】で【ナチュル・ガオドレイク】を攻撃! "ヴェンジェンス・ディバイニング!"」

 

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500

【ナチュル・ガオドレイク】

ATK/300

 

「ぐおおお! これはまずい!」

 

郷田 LP4000→1800

 

この一撃は大きいものだろう。

だが、先ほど郷田さんは【レスキューキャット】を加えていた。

このターン仕留められていない以上、次のターンを凌ぐためにここは守りも整えておかなければならないな。

 

「メインフェイズ2、俺は手札から【竜星の軌跡】を発動! 墓地の"竜星"モンスター3体をデッキに戻し、新たに2枚ドローする。墓地の【邪竜星ーガイザー】【源竜星ーボウテンコウ】【炎竜星ーシュンゲイ】の3枚を戻し、2枚ドローする」

 

「こんだけやっといて、手札も残すとは。やってくれるじゃねぇか」

 

「こうでもしないと郷田さんの攻撃、耐え切れないと思って」

 

「いい心構えだ。その方が戦い甲斐があるってもんよ! さぁカードを引きな!」

 

「あぁ、カードを2枚ドロー! 俺はリバースカードを2枚伏せてターンエンド」

 

この2枚で防ぎきれるかはわからないけど、これが今俺ができる最善策だ。

次のターンの郷田さんの出方次第で全てが決まる……。

 

郷田 LP1800 手札2

ーー罠ーー

ーーモーー

 ー リ 

ーモーーー

ーー裏裏ー

繋吾 LP2200 手札1

 

「いくぜぇ! 俺様のターン、ドローッ!」

 

郷田は引いたカードを見るとガッツポーズをした。

一体何を引いたんだ……。

 

「おっしゃー! このターン決めにかかるぜぇ? 繋吾ちゃんよ!」

 

「なに……!」

 

「まずはこいつだ! 【レスキューキャット】を召喚! こいつを墓地へ送り効果発動。デッキから【X-セイバーエアベルン】と【ペロペロケルペロス】の2体を特殊召喚させてもらうぜ!」

 

ーーー

【X-セイバーエアベルン】✩3 地 獣 チューナー ②

ATK/1600→700

ーーー

【ペロペロケロペロス】✩3 地 獣 ④

DEF/1800→900

ーーー

 

また2体の獣族モンスターが出されたことで、更なるシンクロ召喚もリンク召喚もできる状況となってしまった。

 

「俺はレベル3の【ペロペロケロペロス】にレベル3の【エアベルン】をチューニング! シンクロ召喚! 再び来い、【大地の騎士ガイアナイト】!」

 

ーーー

【大地の騎士ガイアナイト】✩6 地 戦士 ①

ATK/2600→800

ーーー

 

「そして、そこからリンク召喚だ! いでよ、闘志を導くサーキット! 俺は【大地の騎士ガイアナイト】と【ボガーナイト】をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚! こちらも二度目だ、【ミセス・レディエント】!」

 

ーーー

【ミセス・レディエント】リンク2 地 獣 ①

ATK/1400→1900 左下 右下

ーーー

 

再度、先ほどと似たような布陣が整ってきた。

あくまで郷田さんはパワー勝負らしい。逆にそれならこちらも対応しやすいので助かる。

 

だが、気になるところはなぜわざわざ【大地の騎士ガイアナイト】をシンクロ召喚したのか。

【ミセス・レディエント】を出すだけなら、シンクロする必要はなかったはずだ。

何か狙いがあるのかもしれない……。

 

「そして、真打ち登場といこうか! 魔法カード【ミラクル・シンクロフュージョン】発動!」

 

「なに!?」

 

「このカードは俺の場、もしくは墓地からシンクロモンスターを素材とする融合モンスターの素材モンスターを除外し、その融合モンスターを融合召喚するカード! 俺は墓地の【大地の騎士ガイアナイト】2体を除外し、融合するぜえ!」

 

モンスター2体以上を合体させ、強力なモンスターをEXデッキから呼び出す融合召喚。

魔法カード【融合】をはじめ、様々な融合を行うカードがあるが、郷田さんが使ったのは、シンクロモンスターを素材に使う上級な融合モンスター専用の融合魔法だ。

通常は場か手札のモンスターを融合素材とするものだが、専用ゆえに墓地のモンスターも融合素材とできる。

シンクロモンスターを素材にするからには、出てくるモンスターはかなり強力なものばかりであろう。

 

【大地の騎士ガイアナイト】を2回もシンクロ召喚したのはこのカードを発動するためだったのか……!

一体どんなモンスターが出てくる……?

 

「"天地を貫く完全無欠の槍よ! 天空より顕現し、能あるものに裁きを下せぇ! 融合召喚! 【地天の騎士ガイアドレイク】!"」

 

ーーー

【地天の騎士ガイアドレイク】✩10 地 獣戦士 ③

ATK/3500→4000→1000

ーーー

 

そのモンスターは先ほどの【大地の騎士ガイアナイト】に白き翼が纏ったような姿で、大地の統べし覇者の風格が漂っていた。

現在は【イルミラージュ】の効果によって、攻撃力が下がってはいるが、守備力100の【イルミラージュ】はすぐに破壊されてしまう。

そうすれば、あの攻撃力4000という驚異的なパワーが俺に襲いかかることになる。

 

「どうだ、繋吾ちゃん! 俺様の切り札【ガイアドレイク】は!」

 

「これは……かなり強力なモンスターですね……」

 

あのモンスターの攻撃が直撃すればひとたまりもない。

そして、先ほどからなぜか郷田さんは俺のことをちゃん付けで呼びはじめてきた。まぁ別に構わないけど。

 

「そして、最後の1枚。【死者蘇生】発動! 墓地から戻れ、【ナチュル・ガオドレイク】!」

 

ーーー

【ナチュル・ガオドレイク】✩9 地 獣 ①

ATK/3000→3500→800

ーーー

 

せっかく倒したあの巨大なライオンモンスターがまた復活!?

待ってくれよ……全ての攻撃を受けたら俺のライフポイントは残るのか……?

 

「いくぜぇ、覚悟しろよ繋吾ちゃん! バトル!」

 

そんなことを考えている余裕もくれずに、郷田さんはバトルフェイズに突入し始める。

 

「まずは、【ミセス・レディエント】で厄介な【イルミラージュ】を攻撃! "ゴージャス・ファング!"」

 

「くっすまない。【イルミラージュ】!」

 

「さぁて、永続罠【野生の咆哮】の効果ダメージも忘れずに受けてくれよ?」

 

しまった。相手の場には再び獣族モンスターが2体復活していた。

 

「ぐあっ!」

 

繋吾 LP2200→1600

 

「これで俺様の場のモンスターは全て元の能力を取り戻した! 勝たせてもらうぞ繋吾ちゃん!」

 

「くっ……」

 

【地天の騎士ガイアドレイク】

ATK/4000

【ナチュル・ガオドレイク】

ATK/3500

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500

 

単純計算でもこのままじゃ5000ダメージだ。ライフが例え4000あっても足りない。

 

「いけ、【ガイアドレイク】! 【セフィラ・メタトロン】を貫けえ! "テンペスト・ソウル・スラスター!"」

 

「させるか、罠カード【パラレル・ポート・アーマー】を発動! このカードは場のリンクモンスター1体の装備カードとなり、その装備モンスターは戦闘では破壊されなくなる!」

 

「だが、そいつが戦闘破壊されなかったとしても超過ダメージは【ナチュル・ガオドレイク】とあわせても2500ある。どうするつもりだ繋吾ちゃんよ?」

 

確かに1000ダメージと1500ダメージを受けると残りライフポイント1600しかない俺の負けに変わりはない。

何かダメージを抑える方法は……。

 

「さらにもう1枚の罠カード【ブレイクスルー・スキル】を発動! 場のモンスター1体の効果をこのターンの終わりまで無力化する!」

 

「それじゃあダメージは防げないぜ繋吾ちゃんよ。ってまてよ……。もしかして」

 

「郷田さんもわかったようだな。俺は【ミセス・レディエント】の効果を無力化する!」

 

【ミセス・レディエント】は場の地属性モンスターの攻撃力を500ポイントあげる能力を持っていた。

すなわちそれが無効になれば2体分の合計1000ポイントのダメージが減ることとなる。

 

「くっ、この土壇場でやってくれるじゃねぇか!」

 

【地天の騎士ガイアドレイク】

ATK/4000→3500

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500

 

「ぐっ! くぅ!」

 

繋吾 LP1600→600

 

「削るだけ削ってやれ! 【ナチュル・ガオドレイク】も【セフィラ・メタトロン】を攻撃しろ! "オーバーパワー・ファング!"」

 

【ナチュル・ガオドレイク】

ATK/3500→3000

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500

 

「ぐあああ!」

 

繋吾 LP600→100

 

「なんとか耐え切れたか……。あぶないところだった」

 

まさに首の皮一つ繋がったといったところだ。

 

「まさかこの攻撃を耐えてくるとはなぁ! 仕方ねぇ、ターンエンドだ!」

 

郷田 LP1800 手札0

ーー罠ーー

シー融ーー

 リ リ 

ーーーーー

ーー罠ーー

繋吾 LP100 手札1

 

「まさか……あいつ耐え切るとは。今のターンで負けたと思ったぜ……」

 

「私もダメだと思っていました。なかなかやるものですね」

 

上地と結衣が言っているように自分でも耐えられたことに驚きだった。

ターンさえ回って来れば、まだ十分に勝つチャンスはある。

 

ただ、このターンが俺にとっては最後のターンだろう。

ライフポイントが100な以上、これ以上郷田さんの攻撃を耐えられる気がしない。

 

「行くぞ、俺のターン。ドロー!」

 

俺は力強くカードをドローする。

頼む……この場を切り抜けるカードを……!

 

「来てくれたか……! 俺は魔法カード【増援】を発動! デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える! 俺は二枚目の【ジャンク・シンクロン】を手札に加え、これを召喚! 効果によって蘇れ、【風竜星ーホロウ】!」

 

ーーー

【ジャンク・シンクロン】✩3 闇 戦士 チューナー ②

ATK/1300

ーーー

【風竜星ーホロウ】✩1 風 幻竜 ④

DEF/1800

ーーー

 

これなら更なるリンク召喚を狙うことができる!

パワーにはパワーを。あの攻撃力を超える方法は……一つだけある!

 

「さらに、このカードは場の魔法・罠カード1枚を墓地へ送って特殊召喚できる。場の【パラレル・ポート・アーマー】を墓地へ送り、来い【カード・ブレイカー】!」

 

ーーー

【カード・ブレイカー】✩2 光 戦士 ③

DEF/900

ーーー

 

「再度現れてくれ! 心を繋ぐサーキット! 俺は【ジャンク・シンクロン】と【カード・ブレイカー】の2体をリンクマーカーにセット! サーキットコンバイン! リンク召喚! リンク2。無垢なる剣、【コード・トーカー】!」

 

ーーー

【コード・トーカー】リンク2 闇 サイバース ③

ATK/1300→1800

ーーー

 

「更に墓地の【リンクリボー】の効果、場のレベル1のモンスター1体を墓地へ送ることで墓地から復活できる。俺は【ホロウ】を墓地へ送ることで特殊召喚!」

 

ーーー

【リンクリボー】リンク1 闇 サイバース ⑤

ATK/300

ーーー

 

「今度は何を出すつもりだ? 繋吾ちゃん」

 

「このデュエルに終止符を打つカードを呼ばせてもらう! 連続リンク召喚! 俺は【コード・トーカー】と【リンクリボー】の2体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚! リンク3。勝利へ導く閃光の使者、【エンコード・トーカー】!」

 

ーーー

【エンコード・トーカー】リンク3 光 サイバース ④

ATK/2300

ーーー

 

【コード・トーカー】に白銀に輝く鎧が追加されたような、神々しいモンスターが出現する。

 

「リンク3が2体か……。そいつの効果に何かあるみてえだな?」

 

「あぁ、その身に受けてもらうぞ。バトルフェイズ! 【セフィラ・メタトロン】で【地天の騎士ガイアドレイク】を攻撃! "ヴェンジェンス・ディバイニング!"」

 

「馬鹿な! 攻撃力の劣っている【セフィラ・メタトロン】で攻撃だと? どういうことだ」

 

「すぐに教えてやるさ。この瞬間【エンコード・トーカー】のモンスター効果発動。このカードのリンク先のモンスターが戦闘を行う時、そのモンスターは破壊されず、戦闘ダメージも0になる」

 

「ってそれじゃ守る効果じゃねえか! それでどうするってんだ?」

 

「この効果はこれで終わりじゃない。その戦闘終了後、このカードかもしくはリンク先のモンスターの攻撃力を戦闘を行った相手モンスターの攻撃力分アップする! 俺は【セフィラ・メタトロン】の攻撃力を【地天の騎士ガイアドレイク】の攻撃力分アップ!」

 

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500→6500

 

「なに!? だが、攻撃力をあげたところで【セフィラ・メタトロン】は攻撃宣言を終了したはずだ。効果対象を間違えたんじゃねぇか?」

 

「それはどうかな! 俺は墓地から罠カード【パラレル・ポート・アーマー】の効果発動!」

 

「墓地から罠だと!?」

 

「このカード自身と墓地のリンクモンスター2体を除外することで、場のリンクモンスター1体は、このターン2回攻撃することができる! 俺は墓地の【LANフォリンクス】と【コード・トーカー】を除外し、【セフィラ・メタトロン】を対象とする!」

 

「なるほどな……。考えたじゃねぇか繋吾ちゃん!」

 

「これで終わりだ郷田さん! 【セフィラ・メタトロン】で【地天の騎士ガイアドレイク】を攻撃! "ヴェンジェンス・ディバイニング!"」

 

【セフィラ・メタトロン】

ATK/6500

【地天の騎士ガイアドレイク】

ATK/4000

 

【セフィラ・メタトロン】大きく空へ羽ばたくと、急降下し、手に持つ白き槍を【地天の騎士ガイアドレイク】に突き立てた。

 

「ぐおわああああ!」

 

郷田 LP1800→0

 

勝った!

本気の郷田さん相手に俺は勝ったんだ。

俺は喜びのあまり思わず外野に目を向ける。

外野の皆は一応拍手をしてくれていた。これで特殊機動班員として認めてもらえたのだろうか。

 

「繋吾ちゃん。いい腕してんなぁ! こいつは完敗だよ。いやあ最高に楽しいデュエルだったぜ……?」

 

郷田さんは拍手しながら俺に近づいてくると握手を求めてきた。

 

「いえ、本当にギリギリの勝負でした。こちらこそ楽しかったよ郷田さん」

 

俺はその握手に応えるべく右手を出す。

だが、握手する郷田さんの手の力が強すぎて少し手が痛い。

 

「おう、颯。結衣。これであんたらも文句ないな? 俺らと同等……。いや、それ以上の力をこいつは持ってるかもしれんわ」

 

「仕方がありません。私はいいですよ。遊佐くんが入隊しても」

 

「うぅ。まぁ結衣ちゃんがいいっていうならまぁ俺も認めてやらんこともないな」

 

「上地くん。私に全ての責任を押し付けるような言い方はやめてもらえますか?」

 

「待ってよ、結衣ちゃん。そういうつもりじゃないって!」

 

なんかあの二人は言い争っているようだ。

にしてもあの結衣ってやつ俺以外にもあんな態度なんだな。

なんだかそれがわかると少しホッとしたような……先が思いやられるような。

 

「よーし! 繋吾が正式に特殊機動班に加わることになったことだし、改めて自己紹介と行くか!」

 

その様子を見た赤見さんが突然張り切って声をあげる。

ってか自己紹介やるなら最初にやればよかったような気もするが……。

 

「じゃあ、まずは今更な感じもするが、繋吾から頼む」

 

俺からか。当たり障りのないことだけ言っておこう。

 

「俺は遊佐 繋吾。これから色々と世話になると思うけど、よろしくお願いするよ」

 

本当に普通の挨拶だ。

俺の次は赤見さんが声をあげた。

 

「さて……前も言ったが私は特殊機動班の班長を務めている赤見 仁だ。何か困ったことがあったらいつでも声をかけてくれ」

 

赤見さん。この班員みんなをまとめるの大変だろうなぁ……。

なんやかんや班員のみんな、赤見さんには頭が上がらない様子を見ると、信頼は厚い様子が伺える。

 

「俺は郷田 闘二。一応肩書きは特殊機動班 副班長ってことにはなってる。いいデュエルをありがとうな繋吾ちゃん」

 

郷田さんって副班長だったのか。なんか自由気ままな感じの人だなぁ。

 

「私は佐倉 結衣と申します。昨年SFSに入ってこの特殊機動班は2年目です。よろしくお願いします」

 

佐倉 結衣。こうして普通の挨拶だけなら可愛くて気品のある女の子なんだけど、性格に難がありすぎだ。本当に。

 

「俺は上地 颯だ。結衣ちゃんと同じ昨年SFSに入ったんだけど、特殊機動班のメンバーになったのは数ヶ月前だ。くれぐれも特殊機動班の足を引っ張らないでくれよ?」

 

上地 颯。少し喋り方が挑発的なのは仕様なのか。

まだいまいちどんな人物かはわかっていないが、悪い奴ではないような気はする。

 

「よし、全員おわったな。じゃあ繋吾も正式入団ということで今日はこれで解散としよう。お疲れ様だ」

 

赤見さんがそう言うと郷田さん達は軽く挨拶をした後に、デュエル訓練場を後にしていった。

そして、この場には俺と赤見さんの二人だけが残った。

 

「繋吾。お前の部屋はさっき寝ていた部屋だ。場所はわかるな?」

 

あの殺風景極まりない部屋が俺の部屋だったのか。

何か家具でも置いておきたいところだな。その前に給料が入るまではお金がないけど。

 

「大丈夫です。今日は色々とありがとう赤見さん」

 

「いいんだ。わからないことがあればいつでも連絡をくれ。SFSに関しての細かい話は明日しよう。ではな」

 

赤見さんはそう言うと手を振りながらその場を後にした。

 

変わった性格の人が多いみたいだが、なんやかんやでうまくやっていけそうかな……。

とりあえず今日は色んな出来事があって疲れた。

明日から本格的にSFSでの活動が始まるだろうし今日はもう休むことにしよう。

 

俺はゆっくりと歩きながら、自分の部屋を目指した。

 

 

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