遊戯王Connect   作:ハシン

24 / 84
Ep21 - 決闘機動班の切り札 後編

桂希 LP3000 手札2

ーー裏ーー

モモモモー

 シ ー 

ーーモモー

ーー裏ーー

繋吾 LP2900 手札3

 

大量に存在する上級モンスター。

あれを殲滅するには、こちらも大量に展開する必要がある。

場にモンスターの準備はOK。相手の場に伏せカードはあるが、今できることはやってやるさ。

 

「俺のターン、ドロー! 俺は【ジェット・シンクロン】を召喚!」

 

ーーー

【ジェット・シンクロン】✩1 炎 機械 チューナー ②

ATK/500

ーーー

 

「そして、現れよ! 心を繋ぐサーキット! 俺は、【ジェット・シンクロン】1体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚! リンク1、【リンクリボー】!」

 

ーーー

【リンクリボー】リンク1 闇 サイバース ②

ATK/300

ーーー

 

「ほう、リンク召喚か」

 

「あぁ、ここから俺のモンスター達の繋がりが始まる。俺はさらに魔法カード【死者蘇生】を発動! 墓地のモンスター1体を特殊召喚する。来てくれ、【闇竜星ージョクト】!」

 

ーーー

【闇竜星ージョクト】✩2 闇 幻竜 チューナー ②

DEF/2000

ーーー

 

「レベル2の【ドッペル・ウォリアー】とレベル1の【風竜星ーホロウ】にレベル2の【闇竜星ージョクト】をチューニング! "生誕する意思の力よ! 星々の呼応の下に具象せよ! シンクロ召喚! 来てくれ、【源竜星ーボウテンコウ】!"」

 

ーーー

【源竜星ーボウテンコウ】✩5 光 幻竜 チューナー ④

DEF/2800

ーーー

 

いつもの俺のデュエルの起点となってくれる光の竜星だ。

その竜の輝きはいつもに増して煌めいているように見える。

 

「【ボウテンコウ】の効果発動! デッキから竜星カード、すなわち【竜星の軌跡】を手札に加える。そして、シンクロ素材となった【ドッペル・ウォリアー】の効果で場に【ドッペル・トークン】2体を攻撃表示で特殊召喚する!」

 

ーーー

【ドッペル・トークン】✩1 闇 戦士 ①と②

ATK/400

ーーー

 

「そして、さっそく手札に加えた魔法カード【竜星の軌跡】を発動。墓地の【シュンゲイ】2枚と【ホロウ】1枚をデッキに戻し、新たにカードを2枚ドロー!」

 

引いたカードを眺める。

悪くない。ここまでは順調だ。 

 

「よし、ここで墓地の【ジェット・シンクロン】の効果を発動! 手札の【イルミラージュ】を墓地へ送り、墓地から特殊召喚する。蘇れ、【ジェット・シンクロン】」

 

ーーー

【ジェット・シンクロン】✩1 炎 機械 ③

DEF/0

ーーー

 

「再び来い、心を繋ぐサーキット! 俺は【源竜星ーボウテンコウ】と【ジェット・シンクロン】の2体をリンクマーカーにセット、サーキットコンバイン! リンク召喚、リンク2【アンダークロックテイカー】!」

 

ーーー

【アンダークロックテイカー】リンク2 闇 サイバース ④

ATK/1000

ーーー

 

「そして、【ボウテンコウ】が場を離れたことで、もう一つの効果発動。デッキから【炎竜星ーシュンゲイ】を特殊召喚する!」

 

ーーー

【炎竜星ーシュンゲイ】✩4 炎 幻竜 ③

ATK/1900

ーーー

 

「随分とモンスターを並べたようだな」

 

「あぁ、このターンで一気に攻めさせてもらう! 俺は【アンダークロックテイカー】の効果発動。このカードのリンク先のモンスターの攻撃力分、相手モンスター1体の攻撃力を下げる! 俺はリンク先の【炎竜星ーシュンゲイ】の攻撃力分、お前の墓地から蘇った【サイバー・ドラゴン】の攻撃力を下げる!」

 

「なに……? これで攻撃力は200まで下がるということか」

 

【サイバー・ドラゴン】

ATK/2100→200

 

「そして、これで終わりじゃない。三度来い! 心を繋ぐサーキット! 俺は【リンクリボー】と【アンダークロックテイカー】の2体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚、繋がる心の象徴! 【セフィラ・メタトロン】!」

 

ーーー

【セフィラ・メタトロン】リンク3 光 幻竜 ②

ATK/2500

ーーー

 

両腕に宿すクリスタルの槍のようなものを擦り合せ、【セフィラ・メタトロン】は俺の前に顕現する。

今日も頼むぜ、【セフィラ・メタトロン】。

 

「なかなか珍しいモンスターを使うようだな? だが、攻撃力は【ロード・ウォリアー】よりも低い。ということは、狙いは弱体化した【サイバー・ドラゴン】といったところか?」

 

「悪いな桂希。俺はそんな中途半端な真似はしない。俺の狙いは……お前の上級モンスター全てだ!」

 

「ほう……? それは面白い。お前が何をしてくれるのか見させてもらおうか」

 

俺の策略どおりに攻撃が通れば、桂希のモンスターを一掃できるはずだ。

ハイリスクハイリターンかもしれないがやってやる。

 

「永続罠、【強化蘇生】を発動! 墓地のレベル4以下のモンスター1体のレベルを1上げ、攻守を100ポイントアップさせて、特殊召喚する。蘇れ、【闇竜星ージョクト】!」

 

ーーー

【闇竜星ージョクト】✩2→3 闇 幻竜 チューナー ④

DEF/2000→2100

ーーー 

 

「そして、レベル4の【炎竜星ーシュンゲイ】にレベル3となっている【闇竜星ージョクト】をチューニング! "邪悪なる魂より目覚めし争心よ! 星々の呼応の下に具象せよ! シンクロ召喚! 来てくれ、【邪竜星ーガイザー】!"」

 

ーーー

【邪竜星ーガイザー】✩7 闇 幻竜 ③

ATK/2600

ーーー

 

猛き咆哮を上げ、黒き邪竜が姿を現す。

準備は整った、今こそ反撃の時!

 

「強力なシンクロモンスターを呼び出すか。面白い、効果を使うつもりか?」

 

「いや、俺はここでバトルフェイズ! 【邪竜星ーガイザー】で【ロード・ウォリアー】を攻撃! "バーサーク・ストーム!"」

 

【邪竜星ーガイザー】

ATK/2600

【ロード・ウォリアー】

ATK/3000

 

【邪竜星ーガイザー】を纏う黒き稲妻が収束し、それを【ロード・ウォリアー】へ向けて解き放った。

しかし、【ロード・ウォリアー】はその稲妻をくぐり抜け、【邪竜星ーガイザー】へと接近する。

 

「何を考えている? 【ロード・ウォリアー】の方が攻撃力は上だ。このままでは返り討ちだぞ?」

 

桂希がそう発言したのも束の間、【邪竜星ーガイザー】は【ロード・ウォリアー】の手に宿る鋭利な爪で切り裂かれ、消滅してしまった。

 

「くぅ……返り討ちだが、これが俺の狙いだ!」

 

繋吾 LP2900→2400

 

「ほう……?」

 

桂希は興味深そうに俺のことを見つめている。

いつまでその余裕そうな態度が続くかな……!

 

「【邪竜星ーガイザー】が破壊されたことで効果発動! デッキから幻竜族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する! さらにその効果に"繋がり"【セフィラ・メタトロン】の効果も発動! 墓地からモンスター1体を手札に加える! "セメタリー・サルベーション!"」

 

「同時に二つのモンスター効果を発動することが狙いだったか」

 

「あぁ、俺は墓地から【ドッペル・ウォリアー】を手札に戻し、デッキから来い! 【ナイト・ドラゴリッチ】!」

 

ーーー

【ナイト・ドラゴリッチ】✩4 闇 幻竜 ④

DEF/0

ーーー

 

恐竜の化石のようなモンスターが出現し、その骨の中より不気味な蒼き閃光を光らせている。

すると、同時に場に存在していた、【ロード・ウォリアー】と2体の【サイバー・ドラゴン】が脱力し、地面へ吸い寄せられるかのように、衰弱していった。

 

「これは……。そいつのモンスター効果といったところか?」

 

「そうだ。【ナイト・ドラゴリッチ】がいる限り、EXデッキかデッキから特殊召喚されたモンスターは守備表示となり、その守備力は0となる!」

 

【ロード・ウォリアー】①

ATK/3000→DEF/0

【サイバー・ドラゴン】②と③

ATK/2100→DEF/0

【サイバー・ドラゴン・コア】①

DEF/1500→DEF/0

【サイバー・ドラゴン】④

ATK/200

 

「なるほどな……。墓地から出た【サイバー・ドラゴン】を弱体化させたのはそういうことか……」

 

「あぁ、お前の主力モンスターは俺の場の【ドッペル・トークン】でも倒せるからな。バトル! 【ドッペル・トークン】で【ロード・ウォリアー】を攻撃! "アサルト・ショット!"」

 

「させるか! 永続罠【ディメンジョン・ゲート】発動! 場のモンスター1体を除外する。私は【ロード・ウォリアー】を除外!」

 

【ロード・ウォリアー】を除外した……?

【ディメンジョン・ゲート】は墓地へ行ったとき、発動時に除外したモンスターを呼び戻す効果があったはずだ。

つまり、エースモンスターを守るために使ったということか。

 

「ならば、守備表示の【サイバー・ドラゴン】を攻撃! 2体目の【ドッペル・トークン】も【サイバー・ドラゴン】を攻撃だ!」

 

「くっ」

 

【ドッペル・トークン】の射撃攻撃によって、力を失われた【サイバー・ドラゴン】達は為すすべもなく破壊されていく。

 

「そして、【セフィラ・メタトロン】で最後の【サイバー・ドラゴン】を攻撃! 貫け、"ヴェンジェンス・ディバイニング!"」

 

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500

【サイバー・ドラゴン】

ATK/200

 

蒼白く輝く右腕の槍を構え、それを【サイバー・ドラゴン】へ向けて突き刺した。

 

「ぐぅ……ふっ。やるな遊佐」

 

桂希 LP3000→700

 

「そういう割には随分と余裕そうだな桂希。ライフが三桁になったっていうのに」

 

「ふっ、そう見えるか。勝利のためには多少のダメージは覚悟の上。そうだろう? 遊佐」

 

勝つためには多少の犠牲は覚悟の上……。

奴はここまでの展開も想定の範囲内なのかもしれない。

 

「私は自分の身が持つ限り、自分のデッキを裏切るつもりはない。例え何かを失おうとも、私には最後まで戦う明確な意志がある」

 

何かを失ったとしても貫く明確な意志か……。

確かにこの桂希ってやつは底知れぬ力と絶対的な意志のようなものを感じる。

これが奴の強さってやつなのかもしれない。

 

「遊佐、お前はどうだ? 例えば何かを代償としたとしても戦い続けることができるか?」

 

「俺は……」

 

つい言葉を詰まらせてしまう。

そう、気が付くと俺の脳裏には特殊機動班のメンバーが浮かんできていた。

 

自分の身を削るだけならばいいかもしれないが、仮にその失うものが自分以外の人だったら……?

特殊機動班の人たちは、まだ出会って間もないけど自分を班員と認めてくれた仲間だ。

今後、テロリストと戦っていく上で、彼らを犠牲にしてまで俺の目的である"復讐"を成すことに意味はあるのだろうか。

そう考えると自分の中では否定的な考えが浮かんできていた。

 

「大事なものを失ってまで貫く意志に意味はない。俺は俺なりのやり方で戦う」

 

「なるほど、それがお前の答えか」

 

桂希はそう呟くと、目を細める。

それにしても、こいつはさっきからやたら俺の戦う意志を確認するような発言をしてくるが、一体何が狙いなんだろう。

 

「桂希、一体何が言いたいんだ?」

 

「いや、新人であるお前の心構えが確認したかっただけだ。気にしないでくれ」

 

確かに、これから色々とテロリストと戦っていく上では、本人の戦う意志は大事だとは思う。

俺がSFS入る際には面接とか一切なかったが、本来は今みたいな話を入隊前に聞かれるものなのかもしれない。

 

人によっては、ただ単にデュエルウェポンを手にし、身の安全を図りたいという理由でSFSに志願することもあるだろうし、入隊者の人間性を確認する意味でもそういう面接があっても不思議じゃない。

 

だが、今はとりあえずデュエルだ。

俺の作戦は成功し、桂希のフィールドは【サイバー・ドラゴン・コア】を残し、一掃できた。

ここは、次の桂希のターン耐えるための布陣を整えておかなければ。

 

「じゃあ続けるぞ桂希。俺は墓地から【リンクリボー】の効果発動。場のレベル1モンスター【ドッペル・トークン】を墓地へ送り、このカードを墓地から特殊召喚する!」

 

ーーー

【リンクリボー】リンク1 闇 サイバース ②

ATK/300

ーーー

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

桂希 LP700 手札2

ーー罠ーー

モーーーー

 ー リ 

モリモーー

ー裏罠ーー

繋吾 LP2500 手札3

 

「では、私のターン。ドロー! まずは墓地から【レフティ・ドライバー】の効果発動。このカードを墓地から除外し、デッキから【ライティ・ドライバー】を手札に加え、これを召喚! 効果で再びデッキから【レフティ・ドライバー】を特殊召喚する」

 

ーーー

【ライティ・ドライバー】✩1 地 機械 チューナー ③

ATK/100

ーーー

【レフティ・ドライバー】✩2 地 機械 ②

DEF/100

ーーー

 

あの二体のドライバーモンスターはそれぞれの効果で呼び合って、展開ができるモンスターなのか。

再びチューナーが現れたが、俺の場にはシンクロキラーとも呼べる【ナイト・ドラゴリッチ】が健在。

シンクロ召喚されたとしても守備表示にし無力化できる。

 

「お前がリンクなら……こちらも呼ばせてもらおう! 現れよ、我が信念を貫くサーキット!」

 

【ナイト・ドラゴリッチ】を恐れずに攻めるのであれば、俺も使っているように守備表示にならないリンクモンスターが適任だ。

郷田さんや颯が使っていたリンクモンスターは他のモンスターを補助するようなモンスターだったが、桂希はどうだろう。

補助するようなモンスターならばそこまでの攻撃力はないだろうし、簡単には【セフィラ・メタトロン】を倒せないはずだ。

 

「私は、サイバー・ドラゴン扱いの【サイバー・ドラゴン・コア】と【レフティ・ドライバー】の2体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚、リンク2。新たなる未来への閃光! 【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】!」

 

ーーー

【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】リンク2 光 機械 ①

ATK/2100

ーーー

 

先ほどまで現れていた【サイバー・ドラゴン】に青い円盤のような追加パーツが装備され、強化されたような新しい機械竜が姿を現した。

それは、並みのリンクモンスターの風格ではない。底知れぬ力のようなものを感じた。

 

「これだけではない。さらに魔法カード【サイバー・レヴシステム】を発動! 墓地から【サイバー・ドラゴン】1体を特殊召喚する。蘇れ、【サイバー・ドラゴン】!」

 

ーーー

【サイバー・ドラゴン】✩5 光 機械 ②

ATK/2100

ーーー

 

「これでバトルだ。まずは【ライティ・ドライバー】で【ナイト・ドラゴリッチ】を攻撃。"シューティング・ドライバー"」

 

【ライティ・ドライバー】

ATK/100

【ナイト・ドラゴリッチ】

DEF/0

 

守備力が0の【ナイト・ドラゴリッチ】では受けきれない。

今の相手の場ではこいつの効力はもうないも同然だ。

【ナイト・ドラゴリッチ】は為すすべもなく、破壊されていく。

 

「続けて、【サイバー・ドラゴン】で【ドッペル・トークン】を攻撃! "エヴォリューション・バースト!"」

 

これを受ければ俺に1700ポイントものダメージが入る。

残りライフポイント2500の今の状態としては致命傷になり得る状況だ。

次のターン、余裕を持って戦うためにもここは守りぬく。

 

「俺は【リンクリボー】の効果発動! このカードをリリースして、相手モンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで0にする。【サイバー・ドラゴン】の攻撃力を0に」

 

「だが……私の場にはもう1体の【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】がいる。続けて、【ドッペル・トークン】を攻撃! "ヴィクトリア・エヴォリューション・バースト!"」

 

「ならば、手札から【虹クリボー】の効果発動! 相手の攻撃宣言時、このカードをそのモンスターに装備し、その攻撃を封じる!」

 

「ほう、これも防ぐか。なかなかやる。ならば私はメインフェイズ2に入り、再び現れよ! 我が信念を貫くサーキット。私は【サイバー・ドラゴン】と【ライティ・ドライバー】の2体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚、共鳴せよ、2体目。【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】!」

 

ーーー

【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】リンク2 光 機械 ②

ATK/2100

ーーー

 

攻撃力は【サイバー・ドラゴン】と変わらないが、わざわざリンク召喚してきているということは何か効果は秘めているはずだ。

それに、棒立ちになっていた【ライティ・ドライバー】をうまく処理した。

ただ攻撃するだけでは、おそらく桂希に勝つことはできない。奴のカード効果をうまく掻い潜って攻撃しなければならないだろう。

カード情報がわからないというのが、なによりも辛い状況だ。

 

「私はカードを1枚伏せて、ターンを終了する」

 

桂希 LP700 手札1

ー裏罠ーー

ーリーーー

 リ リ 

モーーーー

ー裏罠モー

繋吾 LP2500 手札2

 

「俺のターン、ドロー! まずは再び墓地から【リンクリボー】の効果。【ドッペル・トークン】をリリースして、墓地から蘇れ! 【リンクリボー】!」

 

ーーー

【リンクリボー】リンク1 闇 サイバース ③

ATK/300

ーーー

 

「さらに、自分の墓地からモンスターが特殊召喚されたことで、手札の【ドッペル・ウォリアー】は特殊召喚できる。そして、続けて【風竜星ーホロウ】を召喚!」

 

ーーー

【ドッペル・ウォリアー】✩2 闇 戦士 ④

DEF/800

ーーー

【風竜星ーホロウ】✩1 風 幻竜 ⑤

ATK/0

ーーー

 

「来てくれ! 心を繋ぐサーキット。俺は【ドッペル・ウォリアー】と【ホロウ】の2体をリンクマーカーにセット。サーキットコンバイン! リンク召喚、リンク2【LANフォリンクス】!」

 

ーーー

【LANフォリンクス】リンク2 光 サイバース ④

ATK/1200

ーーー

 

「続けて現れよ、心を繋ぐサーキット。さらに俺は【リンクリボー】と【LANフォリンクス】の2体をリンクマーカーにセット! サーキットコンバイン! リンク召喚、リンク3。勝利へ導く閃光の使者、【エンコード・トーカー】!」

 

ーーー

【エンコード・トーカー】リンク3 光 サイバース ④

ATK/2300

ーーー

 

【エンコード・トーカー】は【セフィラ・メタトロン】を守護するように背後に立ち、その大きな白き盾を構えた。

 

「新たなるリンクモンスターか。リンク3が2体並ぶというのはなかなか強力な布陣だな」

 

「それだけじゃないぜ、桂希。俺はトラップカード【パラレルポート・アーマー】を【セフィラ・メタトロン】に装備。これによって、【セフィラ・メタトロン】は戦闘破壊されず、カードの効果の対象にならない!」

 

「なるほど。可能な限りの耐性をつけた。ということか」

 

【エンコード・トーカー】には、戦う相手モンスターの攻撃力が自分のモンスターより大きくなった時に反撃できる効果があり、自らのライフも守る効果がある。

機械族では代表的なカードとして、場の機械族の攻撃力を2倍にする【リミッター解除】がある。

そのような攻撃力を増加させるカードがあり、迎撃されたとしても、こいつの効果を使えばライフが削られる心配がない。

それに、【パラレルポート・アーマー】があれば、【セフィラ・メタトロン】は効果の対象にならないため、迎撃以外の厄介なカードが伏せられていたとしても、一定の範囲内で無力化できる。

これだけあれば安心して桂希の場を攻め込めるはずだ。

 

「あぁ。そして、魔法カード【一騎加勢】を発動し、【セフィラ・メタトロン】の攻撃力を1500ポイントアップさせる!」

 

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500→4000

 

「攻撃力4000。やってくれるな遊佐」

 

桂希は案の定動揺するような素振りを見せない。

だけど今がやつを叩くチャンス。攻撃するしかない。

 

「バトルだ! 【セフィラ・メタトロン】で【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】を攻撃! "ヴェンジェンス・ディバイニング!"」

 

【セフィラ・メタトロン】

ATK/4000

【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】

ATK/2100

 

【セフィラ・メタトロン】が両腕の槍を構えると、対する【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】は大きな雄叫びを上げる。

その両腕の槍を【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】に向けて狙いを定めると、【セフィラ・メタトロン】は高速移動を始めた。

 

「甘いぞ遊佐。ここで私は攻撃対象となっていない方の【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】の効果を発動! 1ターンに1度、場の攻撃力2100以上の機械族モンスターの攻撃力を2100ポイントアップさせることができる! 攻撃対象となっている【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】の攻撃力を2100上げる!」

 

【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】

ATK/2100→4200

 

攻撃力を上回られた。だけど、これも俺の想定の範囲内。

この勝負、もらった!

 

「俺はこの瞬間【エンコード・トーカー】の効果を発動! このカードのリンク先のモンスターがその攻撃力より高いモンスターと戦闘を行う時、そのリンク先のモンスターは戦闘破壊されず、戦闘ダメージを受けない!」

 

「その盾は仲間を守るための盾だったか。いいだろう。迎え撃て! "ヴィクトリア・エヴォリューション・バースト!"」

 

【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】より青白いレーザーのようなものが放たれるが、【セフィラ・メタトロン】の前に大きな盾が出現し、その攻撃を阻んだ。

 

「そして、【エンコード・トーカー】はリンク先のモンスターと戦闘を行った相手モンスターの攻撃力分、自身の攻撃力をアップできる!」

 

「ほう……?」

 

【エンコード・トーカー】

ATK/2300→6500

 

【エンコード・トーカー】に先ほどの青白いレーザーがオーラのような形状となって纏わりつき、その力を増した。

 

「トドメだ。【エンコード・トーカー】、【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】を攻撃! "ラディエント・チャージ!"」

 

【エンコード・トーカー】は空中に飛び上がり、白き盾から眩く光る大剣を出現させると、それを大きく振りかぶりながら、【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】へと斬りかかった。

 

やがて、その攻撃がヒットし、【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】が破壊されると同時に大きな爆風が立ち込めた。

 

よし! 今のを見る限り攻撃は当たった。

つまり俺の勝ちだ!

 

そう喜んでいるのも束の間、爆風が止み桂希の方を見ると、1枚の罠カードを発動しているのが見えた。

残念ながらまだ俺は勝っていなかった。

 

「見事な攻撃だったよ遊佐。だが、私を倒すほどの鋭さはなかったようだな」

 

「なんだと……」

 

「私は攻撃宣言時に、永続罠カード【スピリット・バリア】を発動させてもらった。私の場にモンスターがいる限り、私への戦闘ダメージは0となる」

 

【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】を1体倒したのは間違いないが、戦闘ダメージを見事に防がれてしまった。

だが、俺の場には戦闘破壊されない【セフィラ・メタトロン】がいるし、ライフも2500もある。

次の桂希のターンを凌いで、次のターンこそトドメを刺す……!

 

「俺は……ターンエンドだ」

 

桂希 LP700 手札1

ーー罠罠ー

ーーーーー

 リ リ 

ーーーリー

ー罠罠モー

繋吾 LP2500 手札0

 

「遊佐、既に勝敗は決した。覚悟するんだな」

 

「何を言っている。俺はまだ諦めていない!」

 

「諦めの悪い奴だ。まぁいい私のターン。ドロー! 魔法カード【オーバーロード・フュージョン】を発動! 場か墓地からモンスターを除外し、闇属性・機械族の融合モンスター1体を融合召喚する!」

 

融合召喚……!?

そういえば赤見さんが言っていたな……こいつはシンクロと融合を使い分けているデュエリストだったと。

すっかり忘れていた。

 

「私は墓地の【サイバー・ドラゴン】2体を除外し、融合! "限界を超えしの機械仕掛けの力! 暗黒に渦巻く深淵より顕現せよ! 融合召喚! 【キメラテック・ランページ・ドラゴン】!"」

 

ーーー

【キメラテック・ランページ・ドラゴン】✩5 闇 機械 ②

ATK/2100

ーーー

 

真っ黒な金属製の箱から、機械竜の頭が2本飛び出し、雄たけびを上げる。

これが先ほどの【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】とは別の【サイバー・ドラゴン】進化した姿ということか。

 

「【キメラテック・ランページ・ドラゴン】は融合召喚に成功した時、素材にしたモンスター1体につき、場の魔法・罠カードを破壊できる。私の【ディメンジョン・ゲート】とお前の【パラレルポート・アーマー】の2枚を破壊する!」

 

「しまっ……!」

 

俺の守りの要が破壊されただけでなく、奴が破壊したのは【ディメンジョン・ゲート】!

桂希はまさかここまでの展開を想定して……!

 

「【ディメンジョン・ゲート】が破壊されたことで、この効果で除外していたモンスターを特殊召喚する。我が元に戻れ、【ロード・ウォリアー】!」

 

ーーー

【ロード・ウォリアー】✩8 光 戦士 ③

ATK/3000

ーーー

 

再び奴の主力モンスターが戻ってきてしまった。

既に状況は変わり、【ロード・ウォリアー】は本来の力を取り戻している。

このままではまずい。

 

「まだだ、さらに【ロード・ウォリアー】の効果を発動! デッキからレベル2以下の【D・クリーナン】を守備表示で特殊召喚!」

 

ーーー

【D・クリーナン】✩1 風 機械 ④

DEF/0

ーーー

 

「【D・クリーナン】は守備表示の時、相手の攻撃表示モンスターを自らの装備カードとして吸収できる。消え去れ、【エンコード・トーカー】!」

 

【D・クリーナン】が自らの腕を前に出すと、勢いよく周りの空気を吸い込み始める。

その吸い込みに耐え切れず、【エンコード・トーカー】は【D・クリーナン】に吸い込まれ、消滅してしまった。

 

「【エンコード・トーカー】……!」

 

「そして、【キメラテック・ランページ・ドラゴン】の効果。デッキから光属性・機械族モンスターを2枚まで墓地へ送り、送った数だけこのカードは追加攻撃できる。私はデッキから【超電磁タートル】と【サイバー・ドラゴン・フィーア】の2体を墓地へ送る」

 

これで奴の【キメラテック・ランページ・ドラゴン】は3回の攻撃が可能ということだ。

とてもじゃないが、これは受けきれない……!

 

「では……バトルだ。【ロード・ウォリアー】で【セフィラ・メタトロン】を攻撃! "アブソリュート・ホーリーレイ!"」

 

【ロード・ウォリアー】

ATK/3000

【セフィラ・メタトロン】

ATK/2500

 

両腕で光をかき集め、その強大な力を光線として【セフィラ・メタトロン】へ放出する。

その直撃を受けた【セフィラ・メタトロン】はたまらず破壊された。

 

「くっ……すまない。【セフィラ・メタトロン】」

 

「そして、ここで【サイバー・ドラゴン・ズィーガー】の効果を発動し、【キメラテック・ランページ・ドラゴン】の攻撃力を2100ポイントアップする!」

 

【キメラテック・ランページ・ドラゴン】

ATK/2100→4200

 

攻撃力4200で三回攻撃だと……!?

この圧倒的なる力……強さ。これが桂希 楼……!

 

「【キメラテック・ランページ・ドラゴン】。引導を渡せ。 "エヴォリューション・リボルト・バースト!" 」

 

「くっ……!」

 

もはや守る手段は残されていない……。

ここまでか……。

 

「遊佐、お前のデュエルはまだ甘い。鋭き刃がなければ堅牢な盾もないその中途半端な力ではこの世界は通用しないぞ!」

 

「桂希……!」

 

俺はその強大なレーザーを体で受け、その代償をライフポイントとして受けた。

 

繋吾 LP2500→0

 

負けた。完敗だ。

少しでも勝てるのではないかと内心喜んでいた自分を恥じる。

 

上には上がいる。

俺は桂希とのデュエルで身を持って知ったのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。